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中華SBDX001 Hima SHARKMASTERを購入しました


セイコーダイバーズの名器として名高いSBDX001。海外ではMM300(マリーンマスター300の略称ですね)と呼ばれ愛される素晴らしきダイバーズウォッチですが、そのレプリカモデルと思われる「Hima SHARKMASTER」を購入しました。


SBDX001は本当に良い時計ですが、だからと言って完璧なモデルでもありません。中でもよく叩かれがちなのが「サファイア風防ではない」という点でしょうか。まあイマドキ20万円前後のダイバーズウォッチで非サファイアのモデルを探す方が難しいくらいなので、言わんとしていることは理解できます。でもぶっちゃけ、SBDX001ユーザーのほとんどがそんなこと気にしていないと思うんです。

ベゼルから奥まるように風防がセットされているので、まず風防にキズが入ることがないんですよね。実際に所有するこの個体も海水浴や川遊び等のアウトドアででガシガシ着用しているので全体的に傷が目立ってきましたが、風防への傷はコーティングの剥がれ含めて一切確認できません。

このクレームのほとんどは所有したこともないエアユーザーの声なんじゃないか…そんな風に感じています。


真の欠点はコレです。ベゼルインサートの傷つきやすさ。
一見セラミック風の光沢を持った美しいベゼルなんですけど、この柔らかさはとにかく異常です。ぶつけた記憶がないのにいつの間にか傷だらけになっている…キラキラと美しい時計なだけにこの傷が本当に汚らしく目立つんですね。

これは後継機のSBDX017でも改善されなかった点で、ステンレス部分にダイヤシールドとかいう謎コーティングを施す前にこっちが先だろう、と突っ込まずにはいられませんでした。そもそもダイヤシールドなるコーティングを施すと表面の硬度が向上する反面、研磨不可になるという欠点があります…ダイバーズウォッチなんて傷ついてナンボの実用時計なんだから、そんな意味不明なコーティングを施すくらいならポリッシュ1回無料券でも同梱すればいいんですよ。まあ単なる値上げの口実なんでしょうけどね。

   
ということで前置きが長くなりましたが、このHima SHARKMASTERの部品がそのままSBDX001に流用できるそうなので、セラミック製ベゼルインサートを剥ぎ取るために購入したわけです。1万円ちょっと出せば正規部品が買えるんですけど、どうせすぐに傷だらけになるのが分かりきっているので。

(実のところ、昔から支えてくれている小売店を切り捨てたりだとか最近のセイコーの姿勢は応援できるものではないので、純正部品なんか買って今のセイコーにお布施してたまるかという感情があるのも理由の一つだったりします。)

   
このHima版SBDX001。約20万円の時計と同品質のレプリカが1/10程度の値段で手に入るということで結構売れているみたいです。が、造りはぶっちゃけ値段なりですよ。この上の2枚の画像。どちらが本家でどちらが中華だとは敢えて書きませんが、時計に興味の無い方が見ても分かるレベルで品質が違うのがお分かりいただけるのではないでしょうか。

昨年はセカンドダイバーのレプリカ品なんてのも一部マニアに流行しました。あれはもう現行品として手に入らないものなので、違法なコピー品を売っているわけでもあるまいし個人的には結構好意的に見ていました。でもこのMM300はまだ現行品なんですよね。そりゃ安い時計ではありませんが、お金さえ出せば簡単にホンモノが手に入るわけです。何だろう。合法的にロレックスの劣化コピーを作るテクノスやインビクタなんかと通ずる悲哀を感じるのは私だけでしょうか。


まあそのセイコーダイバーズだってサブマリーナーのパクリから始まったようなものなので、売れ線のレプリカ云々を批判することに意味は無いでしょう。時計業界が今後もワクワクするものであってほしいと願ういちユーザーとしては、中華パクリ勢が真にポリシーを持った製品作りに目覚めてくれる日が来るといいなあと期待するばかりです。細部にこそ神は宿ると言いますが、現状中華メーカーの製品には神様宿ってくれねえだろうなあ、という感じなので。


– 追記 –
Himaさんを着けてテスト的に水遊びしてきました。それなりに流れのある川ですが浸水は確認できません。ダイビングに使えるかどうかは分かりませんが、水道でジャブジャブ洗いしたり身に着けたままプールに入るくらい、つまり最低でも日常生活で水気を気にしなくてもいいくらいの防水性能はありそうですね。

コメント:4

M21028 18-08-02 (Thu) 19:14

自分も昨年、海外フォーラムでの評判から、シャークとメルクールのMM300を購入しました。
確かに、ケースの造りや、ベゼルが60クリックとかに?がありますが、総じて良く出来てます。
ETA2842、ミヨタ9015搭載の8振動ムーブ、ワンピースケースなど、セイコー自身が出した廉価版MMより
よほど気合が入ってると,,,,,
ムーブスペーサーもプラじゃないし。
セイコーは、もっと頑張らないと。半端なブランド向上ばかりでなく。

to-fu 18-08-02 (Thu) 20:37

> M21028さん
コメントありがとうございます。
同感です。廉価モデルはコストの都合上どこかで力を抜かなければならない。それは分かるんですけど、セイコーはもうあからさまにデザインの質を落としてきてますよね。力の抜き方が下手…と言いますか、実際のところ廉価モデルを購入する層を舐めているようにすら感じます。高額な上位モデル購入のための間口と考えると非常に重要なラインだと思うんですけどね。

仰るように中華メーカーの方が余程セイコーマニアのツボを抑えた製品を作っています。研磨の質とか工作精度は値段なりでも、無駄に針をアロー針に変えたりだとか不幸しか生まないようなアレンジは加えません。これで3万円ならちょっと欲しいかも…と思えるようなマニア心をくすぐる商品展開だと思います。

ブランド力って単純に値段と品質を底上げすれば勝手に付いてくるようなものじゃありませんよね…

M21028 18-08-02 (Thu) 22:00

時計ブログは多数ありますが、メジャーからマイクロブランドまでの購入レビューブログは少ないので、
楽しく閲覧させて頂いてます。

昨今のセイコーダイバーオマージュラッシュ。
確かに、オマージュと言えば聞こえは良いが、パクリじゃね?!
っと簡単に片付けられないくらい仕様が本気なんですよね。

セイコーの廉価MMは本当に残念。せめてワンピースケースくらい継承して欲しかった。
シチズンがクォーツとは言えプロマスタータフシリーズで出しているんだからコスト的にも問題無いと思うんですけどね

では、今後も面白い記事期待しています

to-fu 18-08-02 (Thu) 23:21

> M21028さん
ありがたいお言葉、恐縮です。
シチズンは下位モデルにも上位モデル譲りのスペックを大胆に取り入れている印象がありますね。1万円くらいの廉価モデルも安っぽく見えないよう、研磨で立体的に見せる工夫をしていて感心します。(高額ラインが売れないと苦悩するシチズンにとっては諸刃の剣なのかもしれませんが 笑)私が所有するロイヤルマリーン BN0110-06E (3~4万円)もワンピースケースですし、本当にコスト的に大層なものだとは思えません。

中華メーカーはオマージュ通り越してやりすぎじゃないかってくらいに振り切れてますが、あれは企画部隊に絶対セイコーマニアがいますよね。セカンドといいツナといい、ユーザーのツボを突くのが上手すぎます。赤の他人の中国人ですらあれほどの製品を企画できるのに、当のセイコーはあの体たらく…本当に頑張ってほしいものです。

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