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岐阜県高山市 飛騨国分寺の大イチョウ


SONY α7II / SONY FE 24-105mm F4 G OSS SEL24105G

「七本サワラ」を離れ、ようやく初日の宿にチェックイン。まずは何よりも先に冷水シャワーを浴び、汗と一緒に昨晩から溜まりに溜まった疲労を洗い流します。そして念願のビール!!あー………美味い!!自家用車の旅の何が嫌いかって、昼食と一緒にビールや地酒を堪能できないことなんですよね。控えめに見積もっても旅の楽しみの2割くらいは損してるよなあと思うのです。ビールの後は道の駅で買ったつまみと地酒(久寿玉の特別本醸造…微妙。無難に純米にしとくべきだった。)をちびちびやりまして、何だかこのまま一日が終わってしまうなんてもったいない!という気分になってきたので近場の巨樹を訪問してみることにしました。ホテルはJR高山駅から徒歩数分のところにあったのですが、ここ飛騨国分寺は駅からもホテルからも徒歩数分。繁華街のド真ん中に立派なお寺さんが建っているあたり凄く高山らしいぞなんて、高山のことを何も知らないおっさんは勝手に嬉しくなってしまうのでした。


(既に日が傾き始めているので撮影に適しているとは言えず、角度によって色味まで違って見えるのですが…)
国の天然記念物に指定された立派な大イチョウ。時期的なこともあってまともに見られたものではないのでは、なんて不安だったりしたんですが、恐らく参拝客のために綺麗に剪定して下さっているのでしょう。まるで初夏の頃を思わせるような生き生きとした姿に、つい顔がほころびます。幹の隙間に何やら地蔵のようなものが見えますね。


かつてここに七重の塔が建てられた際、大工の棟梁がうっかり柱を短く切ってしまったのだそうです。棟梁は焦ります。パニックです。やべえどうしよう、と。棟梁には八重菊という孝行者のムスメさんがいました。その八重菊が父親にアドバイスします。「その柱の上に枡組を作って高さを補えば、装飾にもなって綺麗なんじゃない?」それを聞いた棟梁のおやっさん、それは良いアイデアだ、でかしたムスメ!と即座に実行したところ、その余りに素晴らしい出来栄えが国中にまで広まったのだとか。ところがですね、何をトチ狂ったのかこのおやっさん、娘の八重菊を殺して寺の境内に埋めてしまいます。「あの枡組、棟梁じゃなくてムスメのアイデアらしいぞ。」「そうだったのか!さも自分の手柄のように…みっともない男だ。」真実がばれてしまい、そんな風に噂されるのが怖かったのでしょう。いつの時代も地位や名誉に目が眩んだ人間ほど醜いものはありませんね…

しかし人格者の八重菊さん。あっさりと父のために死を受け入れ、お寺の繁栄や人々の幸福、そして特に女性たちの願いが成就することを祈り、自ら進んで人柱になったのだそうです。その後、八重菊さんが埋められた塚の上にこのイチョウが植えられ、今では棟梁親子を模した親子地蔵が祀られているのだとか。何だか棟梁のおやっさんが改心したのかどうかが分からないので一緒に祀られていることに対して若干モヤモヤしますが…現在では乳の出ない女性が願掛けをすると乳の出が良くなるというということで、いわゆる「乳の木さん」として多くの人々に愛されています。


幹には大きく垂れた乳柱(気根)が見られます。全国の乳の木伝説はこの乳柱から来るものですね。
しかし残念ながらこの大イチョウは雄株…そう、おっさんの乳です。余計なこと言うなよって話ですが。
雄株のイチョウほど乳柱が発達している傾向があるように感じます。
そしてこれまた残念ながら雄株なのでのんべえ大好き、ギンナンはなりません。


こちらには行基さんお手植えとの記載がありますが、個人的には棟梁伝説を推したいところですね。
国分寺のイチョウの葉が落ちれば雪が降る、という雪深い飛騨地方ならではの伝承。
この辺りでは立冬の頃に葉が色づき始め、小雪の頃には雪がぱらつき始めるそうです。
樹齢1,200年ということですが、これも実物を見た限りではまずまず的確な数字なんじゃないかと思います。


見事な枝っぷりです。欠損している箇所も目立ちますが、そこは人海戦術のイチョウさん。
幹が折れただと?また幹を伸ばせば問題ない。なんなら5本くらい多めに増やしとこうか?くらいの余裕を感じます。
これから先、まだまだ大きくなることは間違いないでしょう。


根回りも立派です。この大イチョウに限らず、やはり巨樹はこの根回りの造形がいいんですよ。
保護のため柵の中に入ることはできませんが、柵を幹ぎりぎりに設置してくれているので十分に見応えがあります。
やっぱり触れられる巨樹、間近で見ることができる巨樹はそれだけで高ポイントです。


根本には高山市出身の瀧井孝作氏の句「大銀杏 鳥のこもりね 若葉哉」が刻まれた句碑が。
(きっと風流なのでしょうが…正直なところ、俳句はいまいちよく分かりません。)


新緑の季節か紅葉の時期に見てみたかった…というのが本音ですが、綺麗に剪定されているおかげで真夏の8月でも十分に満足できるイチョウでした。駅前の繁華街なのでアクセスも良し、高山を訪れたら寄っておいて損の無い巨樹。やはりこの規模になると巨樹に興味のない方の目にも留まるようで、ほとんどの方がカメラを向けていました。

飛騨国分寺の大イチョウ
国指定天然記念物
樹齢 約1,200年
樹高 約28m
幹周り 約10m

高山市総和町1丁目83番地

コメント:4

RYO-JI 18-09-07 (Fri) 22:28

旅の醍醐味は、昼めしとお酒ですよね(笑)。
そうそう、車だとそれが楽しめないのがほんとツライ・・・。

そしてこの棟梁、なんておバカさんなんでしょう。
うっかり切っちゃったり、殺しちゃったり・・・。
ただ行基さん説よりも、おバカな父と出来た娘の物語説の方がいいですね!

樹齢や大きさのわりに、なんだか小綺麗な印象を受けましたが、
そうかそうか剪定するなど手厚く保護されているんですね。
これだけのイチョウですから、こうやって大切にされているのは嬉しいですね。

18-09-08 (Sat) 20:27

10メートル規模でありながら、スタイルが良いイチョウですね。
幹のアップを見ていると、それほど大きいのか? と思ってしまいますが……最後の遠景の巨大さにびっくり。
身綺麗にしてもらって、やはり大事にするというのはこういうことを言うわけですよね。
国指定天然記念物というなら、こうしてふさわしく管理してほしいものです。

なんだかすごい伝承ですが、腕が立つと言われた匠みたいな人は、それこそ命がけでモノを作ったでしょうし、寺や上の権力からの目も怖かったのかもしれませんね。
下手なものを作るだけで死んで詫びろと言われるのかもしれない。
いろんな秘められた意味がありそう……だと、思いたい。笑
良い話でもでかくなりすぎると怖いもんだ、責任ってものはおっかないという、日本人らしい昔話かもしれません。

車中泊からの早朝移動、石徹白、次郎兵衛のイチイ、千光寺……と、僕もそこまでは同じ一日でしたが、結構ヨレヨレの泥だらけみたいな状態。
最高のシャワー。充実のおせんたくタイム。ひんやりする新しいシーツの上で、しばらく動きませんでした。
to-fuさんの爽快感がよく分かります。笑

to-fu 18-09-09 (Sun) 17:37

> RYO-JIさん
やはり酒飲みのRYO-JIさんには同意していただけましたか!
昼飯+酒の背徳感こそ旅の醍醐味と言いますか、やっぱり夜の酒とは趣が違いますよね。
まあ夜の酒は夜の酒で、もちろん良いものなんですけども 笑

この時期のイチョウは放っておくとモリゾーとかキッコロ(もう古いのか?)みたいになってしまうはずなので、これは結構見栄えを気にして手入れしてくれてるんじゃないかなと思います。後日見た群馬ナンバーワンと言われるイチョウは酷かったですよ。本当にモリゾーだった 笑

to-fu 18-09-09 (Sun) 17:48

> 狛さん
そう、結構巨大なんですよ。繁華街のど真ん中ということであまり期待していなかったのでテンション上がりました。
こんなのが駅前で出迎えてくれるあたり、やっぱり岐阜はすげえよなあ…なんて感服してしまいます。

なるほど。そうですね。あの時代なら首をはねられるくらい重大なことだったのかもしれません。
しかしねえ…素直にウチのムスメのアイデアでね、大したもんっすわ!がっはっは!で良かったんじゃないかと思ってしまいますね。

あのコースを巡ると体中に疲労がまとわりつくのが分かりますよね…僕も1泊目は車中泊で十分かなと思ったりしたんですが、あれだけ歩いて巨樹に会い色々なことを感じると、流石に風呂に入ってフトンに転がらないとリセットできなかったように思います。あのシャワーは爽快ですね。きったねえTシャツだなあ…なんてブツブツ言いながら洗濯する時間もたまらんです。あれこそ至福ですよ。

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