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再テスト 02 STANDARD ZOOM


PENTAX Q7 / PENTAX “02 STANDARD ZOON” 5-15mm F2.8-4.5 ED AL [IF]

Qマウントレンズ”02 STANDARD ZOOM”を持って公園で遊んできました。ああ何だ、やっぱりクリアに写るではありませんか。あんな眠い写りをするレンズをかのPENTAXのハカセたちが許すわけがないと思ってましたよ。実を申し上げるとなんてイマイチなレンズなんだ!と密かにガッカリしていたのでワタクシ安心致しました。ビバPENTAX!これからもよろしくPENTAX!


画質が良いかと言われると別にそこまでのものでもなく。でも家族写真をL版やKG版にプリントする程度の用途なら勿体ないくらいの画質では?とも思うわけで。このPENTAX QやマイクロフォーサーズのGX7MK3を持ち歩く度、画質最優先の中版デジタルやフルサイズ機なんかとは違ったベクトルの「写真の楽しさ」を実感します。そして気軽に撮れるけど写真機をこねくり回す道具としての面白さもしっかり持ってるぜ、というあたりにカメラメーカーとしての矜持を感じるのが実にイイ。


うーん…イイ。この感じですわ。39mm単焦点一本勝負では如何ともし難いこのダイナミックな画角を求めて購入したのですから。階調とか言い出すとアレですが、これだけ写るカメラ&ズームレンズを上着のポッケに放り込んで散歩できるだなんて本当に素晴らしいことです。


で、このQが一般受けしなかった一番の原因は間違いなくコレでしょう。この標準ズームがまた致命的にボケないんです。センサーサイズとかその他諸々のスペックを見たらそりゃまあボケないでしょうねって数値なんですが、普通この手のカメラを買った方ならまずこう思うわけですよ。「ふふふ。ついに念願の一眼レフを手に入れたッ!これで俺もプロカメラマンみたいに背景ボッケボケの写真を撮りまくるぞ!」と。もちろんQは一眼レフではないしプロカメラマンは言うほど背景ボッケボケの写真なんて撮ったりしないわけですが、まあそんなことは関係ありません。何かそれなりの値段がしてレンズを交換できるカメラはとにかく背景がボッケボケの写真が撮れる、というのが世間一般の共通認識であるからして、このカメラが消費者への裏切りだと捉えられてしまっても止むを得ないような気もします。


PENTAX Q7 / PENTAX “01 STANDARD PRIME” SMC 8.5mm F1.9 AL [IF]

そのためこのQ7のモードダイアルには「BCモード」というPENTAX開発陣の血と涙の結晶とも言える撮影モードが付いているのです。その名もボケ・コントロールモード。Before Christモードではありませんぞ?後処理で撮影画像にボケを加えてしまおうという力業ですが、これって最近のスマホカメラがセンサーサイズの小ささをカバーするためにやっていることとまるで同じなんですよね。ちょっと試してみましたが、これがまあそれなりに自然に見えるレベルで仕事をしてくれるわけですよ。先見の明というか何と言うか。本当に色んな意味で惜しいカメラだったんだなあと思わずにいられません。あ、ちなみに↑の画像はBCモード撮影ではなく手持ちのQマウントレンズでは最大のボケ量を誇る”01 STANDARD PRIME”の開放F1.9で撮影したもの。


そしてこちらが世界に誇るボケ・コントロールモードだ!弱・中・強と3段階の効果から選べまして、今回分かりやすいように強をセレクトしています。GRの右肩、左肩のエッジ部がかなりヤバいことになってますが、それ以外はまあわりと上手くボケてるんじゃないでしょうか。数枚試してみたところ真正面からのブツ撮りやポートレートなら比較的自然に撮影できる印象でした。ピンを合わせた箇所から徐々にピンをずらしていくような表現は苦手ですね。(今回のGRのエッジ部がまさにそれだったようです。)個人的に使えるか使えないかで言えば「使える」。では使うか使わないかで言えば「使わない」といったところ。いやだって背景ぼかしたいなら最初から違うカメラ持ち出しますもん。

コメント:2

20-01-14 (Tue) 21:02

楽しいっすね……笑 いや、この「楽しみ」というのが、今回はとりわけよくわかって嬉しいのです。
黒猫の写真、ああこれto-fuさんのスナップだわ……と見た瞬間に強く感じました。ビビッと来る写真です。

PENTAXの開発者の方々って、なんかこう絵が浮かぶというか、明らかにキャラが濃いですよね。会ったことはないですが。笑
ボケコントロールはぱっと見で「これは、そっとしておこう」と思った機能です。
今現在は撮った後にピント位置を移動できてしまうカメラすらあるので他社には苦笑されてしまいそうですが、似たような機能で優劣を競うのではなく、ハナから違うところ突いてきてたのはある意味すごい。
「俺の方がBCうまい選手権」とかやればよかったのに。笑 
どうしたらこの機能をうまく使えるだろうか? と考えると、ユーザーと機能の関係もまるで逆になりますよね。カメラに使われる感が全くなくて素晴らしい!
ああでも……だからこそライトユーザーさんは「なんだこれ、ニセモノじゃん!」と罵るかも……。泣ける……。

01レンズのボケは自然だと思いますし、これだけ見れば豆粒センサーだとは思わないかも。
MX-1も同じセンサーですが、なかなかボケてくれますよ! ボケな写真はほとんど撮らないんですが!笑

to-fu 20-01-15 (Wed) 16:27

> 狛さん
もしまだ我々が東京に住んでいたら、きっとPENTAX機について質問しまくっていたと思います 笑
PENTAX開発陣は恐らく世間一般では「あの人ちょっと変わってる」的な人が多そうなイメージ(失礼)ですね。
でも好きなことを好きなようにをやらせたらホント凄いんだよ!みたいな。
あまりにも先を行き過ぎてたりナナメ上を攻めすぎたりして、一般人には理解されないことも多そうですが…

BCうまい選手権は…正直ちょっとやってみたいですね。
今度勝負しませんか?(って、狛さんのカメラにもBCモードは付いているのだろうか…流石にK-1にはねえだろうな 笑)

01単焦点は、正直これが標準の付属レンズだったらもっと印象も違ったんじゃないかと思いますね。
最近パナのエントリー機だったか標準ズームと単焦点レンズのダブルレンズキットが売られてたんですけど、しょうもない
望遠レンズなんか付けるよりこっちの方がずっと訴求力ありますよ。初めて一眼買う人はとにかくボケたいんです。
ええ、私だって初めて買ったPENTAX SPとタクマー55mmでコップの縁にしかピントが合ってないようなよくあるアレを撮ってましたから 笑

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