Home > SIGMA 24-70mm F2.8 DG DN | Art | シイ | 巨木たち(地域別) | 巨木たち(樹種別) | 福井県 > 福井県三方上中郡若狭町 闇見神社のスダジイ

福井県三方上中郡若狭町 闇見神社のスダジイ


SONY α7RIII / SIGMA 24-70mm F2.8 DG DN | Art

早朝出発。コーヒーを啜りながら夜明け前の鯖街道をチンタラ運転し、若狭町までやって来ました。三方五湖のやや南側、十村駅近くの山の麓に位置します。闇見(くらみ)神社とはまた馴染みのない名前ですが、神社庁のサイトによるとかつて災いをもたらす大蛇を素盞嗚尊(スサノオノミコト)と奇稲田神(「神」の字より「姫」を用いてクシナダヒメ読みが一般的な気がします)が退治した際、大蛇は二つに裂けて飛び上がり、その一方が美濃国に、もう片方がここ若狭の地に落ちて闇見の神となったとされているそうです。それにしても早朝の神社は心地良いですね。雨上がりだったこともあって社叢のマイナスイオンをたっぷりと堪能しました。これだけでも早起きした甲斐があるというものです。


鳥居をくぐると早速ボロボロに朽ちたスダジイの巨木が視界に飛び込んできました。ここは敢えて視界に入れないように足元を凝視しながら、ひとまず参拝を済ませます。こう言っては失礼ですが地方の小さな無人の神社を想像していたところ、思ったよりもずっと立派な神社でした。朝早すぎたので流石に神社の方はご不在でしたが、お守りなどの授与品も取り扱いがありましたしね。せっかくだから御朱印をいただきたかったなあ。(巨樹巡りをしてると朝早すぎてもらえないパターンがとても多いのです。)


むむむ…これは先人のサイトで見た印象よりもずっと大きい。


実はあまりにも状態が良くなさそうに見えたものですからずっと後回しにしてたんですよね。確かに幹の半分が朽ちて空洞化し、五体満足とは言い難い状態ではあります。しかしその枝ぶりを見るにまだまだ強い生命力を感じるなあと。実物と対峙した感想を言うなら思ったよりもずっと逞しい、力強い巨樹でした。


裏側から見るとそこまでダメージが目立つわけでもない。いえ、この社叢の主として相応しい風格を放っています。


葉の付きも決して悪くない。弱りきっていたところが全て朽ち、現在は樹勢が安定しつつあるのかもしれません。このスダジイの巨樹というと正面から見たあの半身が崩れ落ちた姿のイメージしかなかったもので、この生命感は良い意味で驚きでした。


薄っすらと朝もやがかかり、表面がしっとりと艶っぽくなったシイの幹はどこか幻想的ですらある。決して狙ったわけではありませんが、冬の早朝というのは訪問にベストなタイミングだったのかもしれません。


こうして見てみるととても半壊したスダジイだとは思えないくらい綺麗な立ち姿をしています。上手くバランスを取りながら成長しているのか倒壊してしまいそうな危うさは感じられません。無指定の巨樹ですが予想よりもずっと良かった。


社叢には巨木クラスのシイが点在していて「闇見神社のスダジイ」を抜きにしても結構な見ごたえがあります。環境庁のデータベースによると4m以上のものが8本もあるのだとか。写真左手、鳥居のすぐ脇にあるこのスダジイも間違いなく4m以上はあると思います。健康状態も非常に良好で今後が楽しみな一本。

町天指定されたハリギリの木もあったようなのですが残念ながら見つけられませんでした。というか白状するとハリギリの木がどんなものなのか分からなかったという…樹木のポケット図鑑を車に積んでおこうと決心しました。はい。

2020/1/24訪問
「闇見神社のスダジイ」
樹齢 伝承500年
樹高 12m
幹周り 6.5m

福井県三方上中郡若狭町成願寺12-7

コメント:4

RYO-JI 20-01-27 (Mon) 21:45

写真だけで判断するのではなく、自分の目で見てから判断すべき・・・。
そう思い知らされる典型的な巨樹のようですね。
これまでの経験からそんなことはもうわかっているんですが、ついつい他人様の写真だけで勝手に判断してしまいます(汗)。
もちろん逆にガッカリすることもあるんですが、それも巨樹探訪には付き物と楽しむべきですよね。

スタジイはいまだに経験が少なく、また大きく興味を惹かれる個体は見ていないので、正直あまり訪問優先度が高くないのです。
しかし、これは興味を引くスタジイですね。
確かに傷みが相当目立ちますが、それでも力強さや生命力を感じるとは・・・。
それは実際に対峙しないと本当の良さがわからないのかもしれませんね。
神社を含め、是非とも見ておきたい一本になりました。

to-fu 20-01-27 (Mon) 23:08

> RYO-JIさん
周辺環境との兼ね合いで巨樹が書籍で見たイメージよりずっと良く見えたり、もちろんその逆もあったり。
実際足を運んでみて、おおこれ凄いじゃないの!という期待以上の巨樹と出会えたときは冥利に尽きるものがありますね。
(その逆に、あの本は立派に見えるように工夫して撮ってたんだなあ…とガッカリすることも多々ありますが 笑)

スダジイはド迫力を味わえる巨樹ではありませんが、個性豊かでなかなか面白いですよ。
ごつごつした複雑な造形なものが多いので我々からすると撮影の対象としても撮り甲斐がありますし。
ただ残念ながら我々の近畿圏にはほとんどシイの巨樹が無いんですよね…
関東で狛さんに案内していただいたスダジイ軍団なんか絶対にRYO-JIさんも気に入るはず!と思うんですけど。
ちなみに小浜・若狭町エリアは巨樹が密集しているエリアなので、機会があれば立ち寄ってみて下さい。

20-01-28 (Tue) 8:28

凄まじい状況。上と下、裏と表の有様が全く別の樹の合成のようですね。
太い注連縄によって崩壊を食い止められているかのような、これだけ傷んでいるということは……と見上げると、まだまだ全然やる気がある。
スダジイの生命力の凄さ、生への湿った執着心のようなものを感じられ、「闇見神社」という名前とマッチしてもいて、印象に残る姿だと思いました(やはり素人受けは全く良くないでしょうが・笑)。
悲壮感がないんですよね。生きて本望、崩れても本望。スダジイの巨樹には、雑木の王者という貫禄があると思っています。

ハリギリは、北海道で、見たことがない葉っぱの木があるなあと思ったらそれでした。これも関東のうちの方では見ない樹種ですね。
敦賀……いいですね。ほんと今年は雪がない。
ビビっていましたが、自分もちょっと遠出しようか……などと、写真からの旅情に当てられています。笑

to-fu 20-01-28 (Tue) 13:13

> 狛さん
表と裏の写真を各1枚ずつ見せられたらきっと同じ巨樹だとは思いませんよね。
半身を失いながらもきっと数十年後にはその朽ちた部位すら新たなヒコバエの苗床になり、いずれはそれが本体と癒着して
一層大きな巨樹へと成長するのかもしれません。イチョウやカツラ、そしてスダジイも。自己増殖可能な巨樹たちは例え
一時的に大きなダメージを負ってもそれが即死へと繋がるわけではない、これから先どんな姿になるんだろうと想像する
余地が残されていて、現在の姿を楽しむだけでなく未来の姿を妄想できる面白さもあると思います。

ハリギリは寒冷地に多く見られるようですね。こちらでも全く見た記憶がありません。
今年は積雪が全く無いので出かけるには楽でいいんですけど、その分風情も全くありませんねえ…
暖かいとは言っても東北はやっぱり寒いし雪も降ると思うので、季節感が味わえるのは羨ましいです。

コメントフォーム
Remember personal info

トラックバック:0

このエントリーのトラックバックURL
https://withphotograph.com/wp-trackback.php?p=12436
Listed below are links to weblogs that reference
福井県三方上中郡若狭町 闇見神社のスダジイ from with photograph

Home > SIGMA 24-70mm F2.8 DG DN | Art | シイ | 巨木たち(地域別) | 巨木たち(樹種別) | 福井県 > 福井県三方上中郡若狭町 闇見神社のスダジイ

CATEGORIES

Return to page top