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京都府京都市右京区 魚ヶ渕吊り橋の桜


PENTAX K-1 / PENTAX HD PENTAX-D FA 24-70mm F2.8 ED SDM WR

本当はしまなみ・大三島の巨樹の続きを執筆してしまいたいのですが。時期モノであることと、何よりこんなときだからこそ無神経なくらいパーッと明るい桜を掲載するべきなのでは?と思い立ち、こちらを先に執筆することと致しました。ご同輩の皆々様、前向きに生きていこうではありませんか。


京都市右京区京北。京都市といっても市内中心部から車で1時間かからないくらい、でしょうか。ええ。平成の大合併で山間部をごっそり併合した右京区と左京区はめちゃくちゃ広いのです。ちょっと前まで降雪時に市内からタクシーで帰ろうとすると乗車拒否されていたくらい距離的にも気候的にも大きな隔たりがあります。(流石に現在はタクシーも冬はスタッドレスを履いてますから、そんなことないと思いますが。)

この「魚ヶ渕吊り橋の桜」は知る人ぞ知る名所。混雑を大の苦手とする私は例年ここの桜を見て春を満喫しているのでした。きっと京都市内でも大多数の人はこの桜を知らないのでは?と思うのですが、桜をぽけーっと眺めていると他府県ナンバーの車も続々と見物にやって来ます。一体どこで情報を入手してるんだろう。今年は新型肺炎の流行もあり、極力他人と接触しないようにということで朝一番の訪問です。まあ私の場合、大抵の巨樹が朝一番での訪問なので平常運行なんですけどね。


巨樹として紹介するほど大きなシダレザクラ(エドヒガン)ではないかもしれませんが、それでも充分立派な立ち姿。抜群のロケーションと相まってなかなかの見応えがあります。一本桜を眺める作法としてはもう単純に「綺麗だなあ」とうっとりして帰る、これしかないように思います。枝ぶりだの幹の太さだの語ることに一体何の意味がありましょうか。そんな無粋な論評も世の喧騒も全て忘れ、ただただぽけーっと眺めればよろし。それが日本の春というものでしょう。


もう何年も欠かさずこの時期に訪れていますが、ここまでの満開かつ天候にも恵まれたのは初めてのことかもしれません。人の営みとは関係なく、自然はいつだって美しい。どうしても心がささくれ立つことを避けられない日常が続いていますが、こうして桜を眺めていると脳ミソのリセットボタンをポチッと押したかのような心地よさを感じます。


素晴らしい、美しい。本当にそれしか言葉が浮かびません。


落下すると洒落では済まない高さなので、その点だけは要注意。


………。
何か言えって?「ほぉー」とか「はぁー」しか出てきませんよ?綺麗だなあ。


ここ、桜の麓が駐車スペースになってるんですが、この時期は見物人も多いのでほんの少し離れた路肩に停めて歩くのがベターだと思います。せっかく遠方からやって来てこんなところに車が停まっていたら結構萎えますからね。


4月上旬が見頃。京都市内では一番好きな一本桜です。


今年の桜はやめておこうかと葛藤もありましたが、結果的には本当に行って良かったなと。考えるまでもないことだけど楽しむこと自体は別に罪でも何でも無いのです。私は私で自分を律し、適度に息抜きしながら前向きに生きていこうと心に決めました。ええ。桜を眺めて心が洗い流されたからこそ心の平静を取り戻せたのだと思います。

日本人にとって桜は本当に特別なものなのだと実感しました。
来年の春もまたこの場所で、桜をのんびり眺められるよう頑張ろう。

2020/4/7訪問
「魚ヶ渕吊り橋の桜」
樹齢 60年強(ご近所の方が若い頃植えられたそうです)
樹高 不明
幹周り 不明

京都府京都市右京区京北周山町山キハ22

コメント:4

RYO-JI 20-04-10 (Fri) 21:18

いやー、美しいですねぇ。
もうその一言に尽きます。
『枝ぶりだの幹の太さだの語ることに一体何の意味がありましょうか。』
100%同意しますよ。
桜を愛でる行動は、我々日本人のDNAに組み込まれているものだとさえ思います。
特に今年のように誰もが不安と恐怖を抱えている時だからこそ、一瞬だけでも見て心の平穏を取り戻したいですよね。
もちろん人混みでの鑑賞や宴会はもっての外ですが。
随分大きく見えますが、これで樹齢60年とは驚きました。
きっと成長するのにとてもいい環境なんですねぇ。
私もこの桜を見てみたくなりました。
きっといつか見られることを願ってます!

20-04-11 (Sat) 8:42

うわー、見事ですねえ。花の付きがすこぶる良く、一眼で気持ちが明るくなります。
今年はほんと、巨樹としての桜も単なるお花見もあったもんじゃないし、桜の写真自体少ないから、余計心に染み込んでくるようにも感じます。
こういう、見事すぎる桜にレンズを向けていると、途中から「あ、もう撮らなくていいや」となってしまいます。
再現できないというのもありますが、気持ちが先に満たされてしまって、それを写真としてどうこうする価値を感じなくなるというか……。
もし巨樹の桜だとしたら、そこらで「さて、巨樹としては」と幹に逃げます。で、終わったらまた花見をする。笑

今年は足を止めないで、気遣いの花見。
来年見る桜はまた一段と綺麗に感じられるだろうなと。そうなってほしいですね。

to-fu 20-04-11 (Sat) 10:39

> RYO-JIさん
桜だけは特別ですよね。ええ、もう本当に遺伝子レベルで我々の中に組み込まれているとしか思えません。
不謹慎かもしれませんが、桜を眺めている瞬間だけは昨今のこのゴタゴタさえ完全に忘れていました。
気を張り詰めているだけでは絶対にいつか爆発してしまうので、こうしたガス抜きは大事だと思います。
ネット上で他人に悪意を撒き散らすことでガス抜きしている人が目立ちますが、そういうのより余程健全ですよ。

私もなんとなく樹齢150~200年であるとか、もっと高齢の桜だとばかり思い込んでいました。
なんとすぐ横に住む爺さまが若い頃に知人たちと植えたものなのだそうです。
樹と共に歩む人生。いいですねえ。もっと若い頃にこの趣味に目覚めていたら私も桜でも植えてみたかったです。

to-fu 20-04-11 (Sat) 10:52

> 狛さん
春ですから他にも色々花は咲いてるんですけど、どうも桜だけは別格ですね。
自分も桜を眺めているとどうしても写真は二の次になります。理屈ではなく、もう単純に見惚れてしまう…
確かに相手が桜の巨樹の場合は「いやいや、これは巨樹探訪だぞ?」と逃げる事が出来ますね 笑

こんなことがあったからこそ、この一本桜に限らずわざわざ遠くまで行かなくても身近なところに十分綺麗な桜があったんだなと
再確認できました。何気ない日常の大切さと言いますか、こういうところに幸せを感じる感覚を忘れないようにしたいものです。
とはいえ、来年こそはドカッと派手な桜も見てみたいですね。もうヘトヘトに疲れ果てるまで桜を追い回してやりましょう。

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