- 2021-05-23 (Sun) 10:33
- PENTAX smc PENTAX-DA 40mm F2.8 XS | カメラの話
PENTAX K-01 / PENTAX smc PENTAX-DA 40mm F2.8 XS
一体何をトチ狂ったか、予想の斜め上カメラには耐性のあるペンタックスマニアたちをも震撼させた伝説のKマウントミラーレス機、K-01を購入してしまいました。ミラーレス一眼黎明期にペンタックスが満を持して発表したK-01。何と一眼レフ機のミラーを取っ払っただけのブツを「はい、ミラーレスおまち!」と真顔で持って来られた当時の衝撃といったらそれはもう、ねえ。かの高名なマーク・ニューソンさんがデザインしたと言われるそのキ〇ガイじみた…いえ、斬新すぎるデザインはこの令和の時代に見てもやはり異彩を放っております。約10年前に発売されたカメラに今さらレビューもくそもありませんが、まあ適当に写真をペタペタ貼り付けながら感想など綴っていこうかと思います。
あ、ちなみに掲載画像は全てRAWで撮影したものをK-01内部でカメラ内現像したものです。K-1と比べるとハイライト・シャドウ部のトーン調整が出来ないなど細かな点で不便ですが、それでも他社比で考えると実によく出来ている。ソフトウェア的な技術力では明らかに他社の後塵を拝するペンタックスさんですが、何故このカメラ内現像機能だけは他社製品と比較しても圧倒的パフォーマンスを誇るのか。この機能はもっと熱烈にプッシュしてもいいと思うんですが。
さて。まずファーストインプレッションですが「あれ?普通に使えるやん。」でございました。悪評ばかりが先立つこのK-01ですからどんなに酷い物なんだろうとある意味楽しみにしていたのですが、AFの駆動音がうるさく感じるくらいであとは別に普通?そりゃまあ動きモノに対応できるとは思いませんけれど、スナップカメラとしては全く問題ないのでは?少なくともボロクソ書いてやろうと思えるほどのネガは感じられませんでした。
ISO1600。塗り絵っぽくなるので個人的に好きではないこともあり、ノイズリダクションはOFFにしています。最低限の明かりさえあれば夜撮りだって楽しめちまうんだ。センサーはK-5と同じソニー製CMOSでしたっけ?現代基準で見ても個人的には全然「アリ」だと感じますが、いかがでしょうか。あれ?これ…普通に良いカメラじゃね?
これが売れなかった理由は分かる…というかむしろ売れると判断してこれを発表したペンタックス開発陣の精神構造が私には分かりませんが、実際に触ってみて感じるのは開発陣の方がノリでもギャグでもなく真剣に作ったカメラなんだなあということ。私が初めて購入したミラーレス機Canon EOS Mなんてこれよりもっとクソカメラでしたよ?あの頃は老舗各社「ミラーレスの流行なんて一過性、こんなのオモチャでしょ。」と舐め腐っていたのは想像に易いですが、企業としての方針は別にして、K-01の開発陣は恐らくろくに予算を回してもらえない中でこの一台と真摯に向き合っていたのではないかなあ。ただその方向性が斜め上?斜め下?すぎたというだけの話で。手に持って、撮影して。そういった想いが伝わってくるカメラは良いカメラです。ロマンがある。(少なくともEOS Mにロマンはなかった。手を抜けば抜いた分だけそれが伝わってくるカメラになる。)少数派の意見になるかもしれませんが、個人的には令和の最新技術で作られた”一眼レフのミラーだけ取っ払ったPENTAX製のブツ”も見てみたかった。もちろん今のカメラ業界に、特にペンタックスにそんな余裕があろうはずもありませんけれども。せめてカメラ業界に10年前ほどの余裕があれば…残念です。
ということでK-01、個人的にはかなり好感触?というかペンタックスって安くて良く写るレンズがたくさんありますので、他人とはちょっと違ったカメラを持ちたいという方には普通におすすめかもしれません。この直方体のレンガブロックみたいなデザインも今ならSIGMA fpっぽいと言いますか、むしろfp実はお前ちょっとパクったよな?と言えなくもない。うちの小6のムスメは「可愛い!ちょうだい!」と騒いでおりました。K-01よ、お前は生まれてくる時代が早すぎたのだ…
コメント:0
トラックバック:0
- このエントリーのトラックバックURL
- https://withphotograph.com/wp-trackback.php?p=20234
- Listed below are links to weblogs that reference
- 伝説の迷機? PENTAX K-01の試し撮り from with photograph