深夜の伏見稲荷大社でもFUJIFILM GFX50S IIの試し撮り

FUJIFILM GFX50S II / FUJIFILM GF 35-70mm F4.5-5.6 WR

こちら京都府でもまん延防止ナントカが解除されるとのこと。恐らく伏見稲荷大社も夜間の駐車場閉鎖を解除→人出が増えてしまうの流れは必至なため、駆け込みで散歩がてらGFX50S IIの試し撮りに出かけてきました。

いつものライカM10だとF2.8より明るいレンズがないと話にならない暗さなのでF4.5-5.6のズームレンズでどこまで撮影できるか不安でしたが、IBIS様々ですねえ。むしろM10+大口径単焦点レンズよりも遥かに快適でした。以下、撮影した写真を適当に。

ワイド端35mm(35mm換算で約28mm)、ISO3200、開放F4.5でシャッタースピード1/3秒という酷い状況。いやいや無理だろ…と思いながら試しにシャッターを押してみますが、これが意外。余裕ではありませんか。貧弱な私でもメカニカルシャッター手持ち1/3秒なら8~9割方ブレなし、それが1/2秒になると5割くらいにガクッと落ちる印象。

こちらもワイド端35mm、ISO3200、F4.5、1/5秒。1/5秒程度なら全く緊張感なしで撮影できてしまう。正直なところワタクシ「フジの最大6.5段手ブレ補正なんてJAROに怒られるレベルの誇大広告でしょ?」なんて舐めてましたが、所有するソニーα7RIIIやペンタックスK-1よりも遥かに効いてますねこれ。フジフイルムの開発者様、大変失礼いたしました。

テレ端70mm(35mm換算で約55mm)、ISO3200、F5.6、1/9秒。

ところでフルサイズセンサーのアスペクト比3:2に対してラージフォーマットのGFXは4:3。個人的には4:3がどうも窮屈に感じるためマイクロフォーサーズ機では設定でアスペクト比を3:2にトリミングして使用していますが、中判の縦横比はこんなものだという思い込みがあるからなのか、GFXでは何故か窮屈に感じません。私の好きな横構図で撮る分には窮屈ですが逆に縦構図では余裕が生まれるため、縦位置の写真が増えそうな気がしています。巨樹撮影でフルサイズ機と使い分けるのが楽しみ。

ワイド端35mm、ISO1600、F4.5、1/4秒。

せっかくズームレンズを持っていても結局ワイド端とテレ端しか使わない謎の習性。神経質な性格なのか中途半端な画角がどうも気持ち悪いのです。私の主観だとISO1600までは等倍拡大してもディテールがしっかり生きている印象、3200まで上げると流石に質感が潰れてくるように感じます。まあWeb用途であればISO6400くらいでも全く問題ないかもしれませんが。この辺は各々許容できる基準が違うので参考程度に。未だにISO100しか認めん!みたいな原理主義者だっているでしょうし。個人的には巨樹撮影(A3、A4への印刷を想定)だと使えてISO1600までかなあ。

この開放F値で暗所での撮影に通用するのか?というのがこのキットレンズ唯一の懸念材料だったため、なにはともあれ一安心。いずれは単焦点レンズも1本欲しいですけどね。この真っ暗闇をISO400でビシバシ撃ち抜いてみたい。

10件のコメント

  1. 中判機召喚、おめでとうございます!
    to-fuさんのことですからいつかは手にしてレビューしてくださるだろうと期待していましたが、
    思いのほか早くてこちらまで嬉しくなってきました(笑)。

    私はまだまだ遠い存在なので調べすらしていませんでしたが、フルサイズレフ機+標準ズームよりも軽量なんですね。
    いや、驚きました。
    解像力は当然としても暗い中でも手持ちでビシビシ撮影できるだなんて、まさに巨樹撮影のためのカメラでしょう。

    各メーカーとも競争の舞台はフルサイズ機に集中してしまっていますが、APS-Cと中判に軸を置いたフジは特徴的なカメラも多く、
    今後気になる存在になりそうです(笑)。

  2. > RYO-JIさん
    もちろん召喚するためには多大な供物を捧げる必要が…
    ええ、リアルな話これからカードの引き落とし日までに誰を犠牲にするか決めなければなりません 笑

    ヨドバシで触ったとき思いの外フルサイズとサイズ感が変わらなくて驚かされました。
    競合がハッセル、ライカ、既に死に体のペンタックスくらいしか存在しないため、開発スパンがかなりスローで
    レンズの選択肢も数少ない純正品しかないのが悩ましいところです。巨樹を撮るなら24-105mmくらいのズームが
    欲しいんですが、もし発表されるとしても10年は待たされるのでは…フジが存続してるか怪しいですよホント。
    ひょっとするとカメラ業界そのものが死滅しているかもしれませんが…

    巨樹の大物たちは是非ともGFXで撮り直して、ビシッとA3プリントして部屋に飾りたいところです。

  3. 来ましたか……! 一枚目からして明らかに密度感が異なりますね。狂おしいほどの画の説得力。
    フルサイズを手に入れた時にも我々は同じような感動を述べたはずではありますが、ここまでくるともはや空間スキャナーとでも呼べるのではないでしょうかね。
    フィルターとかモードみたいな色物機能は要らず描写のみでストレートに勝負して勝てる感。本気で10年活躍してくれるんじゃないかと期待が湧きます。

    特化しつつ本体が軽いのもフジの銀塩中盤を彷彿とさせますが、手振れ補正が強力なのはホントにいい。今の時代に出すならソレですよねえ。
    便利でも普段使いにはどうかな笑というところがありそうですが、これは確かに現時点最強カメラで間違いない。
    活躍が楽しみです。

  4. > 狛さん
    ああ…やってしまいました。なんかもうどうせいつか触るなら早いに越したことないかなと。
    APS→フルサイズ→中判と、やはり実際使うと違いは感じますね。空間スキャナーというのは言い得て妙です。

    画質特化させながらも日々の取り回しが考えられているのは実にフジらしいですよね。
    フジは手ブレ補正技術に関して明らかに他社より三周遅れだったので進化に驚かされました。
    「うちのユーザーはカメラを大きくしてまでIBISを乗せることに批判的だ。」と連呼していましたが、あれどう考えても
    うちにはIBISを他社並みに小型化するだけの技術がねえんだよ、言わせんな!でしたからねえ 笑

    中判としては控えめな5000万画素級ですが日々のスナップにはオーバースペックなので、対巨樹用として活躍させたいですねえ。

  5. GFX50S II の導入から試し撮りの記事を一気読みしました。
    イケナイものを見てしまった気がします。。。 巨木ではなくNYの超高層ビル群を
    ガリガリ解像させて撮る なんてことができるかしら。(そもそも建築写真とかやったことないのに。。。)
      
    昔前田真三の写真に憧れて、いつかはリンホフとかマミヤとか、
    そんな夢見てたことを思い出してしまいました。危険な兆候です。

    と、ここまで書いて、レンタルすれば! と思いつきました。
    一生に一度になるかもしれないNY旅のお供として、
    買わずとも機材レンタルというのもありかもですね。

  6. > MK1121さん
    ラージフォーマットは破壊力ありますよ。
    等倍に拡大してみると「おおっ!」と声を上げてしまうくらいに。
    どうでもいいお散歩写真まで、つい大判でプリントしてみたくなります。

    ただ各社レンズのロードマップがまだまだ発展途上なので、余程自分の撮影目的と合致していない限りは仰るように
    レンタルなどで済ませるのが現時点で最も賢い選択かもしれませんね。私の目的だとフルサイズでいうところの
    「24-70mm F4.0」クラス1本で充分なんですけど、現状その焦点距離を欲すると巨大なレンズが2本も必要になるという…

  7. 破壊力、その響きやばいですね。
    確か初めて7RIIとSIGMA 24-70 Artで撮影してパソコンで見た時に「おぉ〜」と心が震えたのを覚えてます。
    to-fuさんは7RIIIも使ってらっしゃるようですが、そこと比べても全然違いますか?
    それとSonyとGFXの色味の違いも気になります。

    私も7RIV使ってるのですが、どうしてもAF必要な時以外はすっかりM11になってしまいました。
    同じライカレンズで比較してみたところSonyとLEICAの色味の違いに気づいて、色味が気になるように
    なり、また一度レンジファインダーに慣れてしまうと、どうにもEVFが気持ち悪くて…

    明日は休みなので新宿にでも行ってみようか。でも怖いんですよね、手にとって気に入ってしまった時、
    抗えない衝動が…思考停止して記憶がぶっ飛び、正気に戻ったら新しいカメラを手にしているという…
    合理的な思考を脳内で抹殺し、夢うつつで買ってしまう、衝動買いというより白日夢買いですね、私の場合、笑。

  8. > MK1121さん
    α7RIIIと比べても明確に違いますね。
    遠景の小さな漁船を等倍拡大すると漁師さんまでハッキリ写っていて「おおっ!」と感動したのを覚えています。
    ただまあ、実際そこまでの解像したところで一体何がしたいんだ?と言われると困ってしまうところではありますが 笑

    FUJI自体のホワイトバランスが結構特殊なので、そこは好みが分かれるところだと思います。
    忠実再現よりも記憶色(印象)重視の調色ということですが、個人的にはAPSのXマウント系はそれで良くてもGFX系は
    フィルムシミュレーションの影響を受けないナチュラル・スタンダード的な設定があっても良かったのでは?と感じています。

    LEICAの色味はいいですよね。私も大好きです。あれも忠実再現系ではありませんが、とても気持ちの良い調色です。
    私もSONYの色味に関しては完全に同感で、日常カメラの地位から脱落したのはホワイトバランスのクセによるところが
    大きいです。rawから色を整えるのも面倒で。α7IVから大きく改善されたそうなので、一度試してみたいものです。

    私も一度気になってしまうともうダメな性格ですよ。
    カメラ機材は高額ですが、車や腕時計なんかと違って青天井ではないのが救いですねえ…それでもホント高いですけど。

  9. 等倍拡大無意味説もありますが、スマホだろうがPCだろうが、結局拡大して見てしまうので、
    もうこれはデジタル写真ならではの楽しみ方、写真の見方の一つとして定着している気がします。
    私だって必ずマックスピンチアウトしてますもん、意味なんかないけどやらずにいられません。。。楽しいのだから。笑

    そう考えると、ラージフォーマットの高画素ってとても魅力的な気がしてきました。というか、それなら50じゃなくGFX100系の方がさらに楽しいのでしょうか、また危険な妄想が。。。 

    カメラは簡単に売り買いできるところが物欲を助長するのですよね。
    to-fuさんと違いカメラやレンズのストックがそれほどないので、私は数年前に購入して値上がりしてる時計を
    売ったつもりでカメラやレンズを買ってます。あれを売ればこれは実質無料、、、実質無料って何なんでしょう。。。笑

  10. > MK1121さん
    写真の楽しみ方なんて人それぞれですから、私も○○不要論みたいなものは無粋だと思いますねえ。
    便利機能不要論にしても使わないならOFFにすればいいだけで。自分が使わない=そんなもの無くてもいい、は暴論ですね。

    自分は気に入ったカットを大判プリントして楽しみたいので中判に行きましたが、当時は4000万画素級でも持て余していた
    こともあってGFX50S IIをチョイスしました。いえ、したものの、1億画素機でも良かったかなあと少し後悔しています。
    ええ、仰るようにラージフォーマットの1億画素って一体どれほどのものだ?という興味が尽きません 笑

    カメラも以前は日進月歩だったので型遅れになると捨て値で下取りに出さざるを得ませんでしたが、最近では多少モデルが
    古かろうが普通に需要があるし、実際古くても使えますからねえ。とっかえひっかえするにはいい時代になりました。

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