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【再訪】 京都府綾部市 君尾山のトチノキ (光明寺の「幻の大トチ」)


PENTAX K-1 / PENTAX HD PENTAX-D FA 24-70mm F2.8 ED SDM WR

4:30起床。目覚ましをかけていたわけではなく、あまりの寒さに目覚める。うわっ、さむっ…などとブツブツ言いながらお湯を沸かしてコーヒーを淹れ、冷え固まった体をほぐすようにのんびりと朝食。ちょうど朝日が昇ってきました。ああ、やっぱりこれだよなあと未だ巨樹に出会ってもいないのにしみじみしてしまいますね。現在も長い自粛生活が続くさなかではありますが、俺はやっとここに戻ってきたんだなと感慨深くもあります。

この「君尾山のトチノキ(光明寺の幻の大トチ)」については既に前回書き尽くしてしまった感があります。巨樹の詳細はこちらから前回の訪問記をご参照ください。今回は画像をばばーっと並べる感じで行きます。


そうそう、本題に入る前に少々。こんなところで眠っていました。もちろん道路のど真ん中で寝たわけではなくて周囲が開けた駐車スペースに駐車して寝ましたけど。明かりなんて当然何一つ無くてですね。星空がとてつもなく綺麗だったんですけど、余りにもクマやイノシシが怖くて全く外に出られなかったという話。こういうところで平然と撮影して帰ってくる人って本当にすごいと思う。


さて、いきなり道程をすっ飛ばしてしまいますがご了承下さい。「うわっ!やっぱりすっげえ!!」久しぶりの巨樹だからということもあるのか…いえ、やはりこの方の存在感がケタ外れに凄いのでしょう。二度目の対面にもかかわらず興奮してしまいました。写真では巨大さが1%も伝わらないと思うと実に悔しい。でも、だからこそ是非とも実際に足を運んでいただきたいのですが。


ホント、太古から遺る地層でも眺めているような気分になります。


たしかに空洞化している。この朽ちた内部を見ているととても強い生命力なんて感じられません。しかし。


この生命力ですからね。本当に素晴らしい!


まるで緑の天蓋とでも言いましょうか。天を仰ぐとそこは一面の緑。
訪れた時期も良いのかもしれませんね。別に狙ったわけでも何でもありませんが、前回訪れたのも昨年の5月。そういえば徳島県で「桑平のトチノキ」と出会って感動したのも昨年の5月でした。5月はまだアブや蚊、蜂も少ないのでのんびり眺められて最高です。


ファインダーを覗いて構図を考える。この巨樹のずるいところは、どこをどう撮っても画になってしまうんですよね…個人的には京都府内の巨樹の中ではダントツ1位でフォトジェニックな巨樹だと思っています。


だからこそ今回どうしてもここに来たかったわけです。京都府内で一番撮り甲斐があり、さらに訪問するにはある程度の冒険も必要になる。活動再開一発目はどの巨樹を目指そうか…そう悩むこともなく、私にはこのトチノキしか考えられませんでした。


幹もこの迫力。冷え固まった溶岩のような、筋骨隆々とした巨大生物の足のような。とにかくこの樹齢2,000年とも云われる樹皮が圧巻で、ついついぼーっと見入ってしまいます。


前回も思いましたが、恐竜ですよね…これ。生きとったんかワレ!みたいな。


ものすごい質感。写真を見ているだけで背筋がザワザワしてくるのは私だけでしょうか。ほんの少し、迫力の1%でも伝わると良いのですが。


引いて全体像を。上手くサイズ感が伝わらないのが悔しい。本当は全体像を入れつつヒューマンスケール撮影をしたいところなのですが実はここ、とんでもない急斜面なのでタイマーダッシュなんて絶対に出来ないんですよ。滑落したら酷いことになります。


帰ってから見返すと結局前回と同じような写真ばかり撮ってしまっていて笑いましたが、実際に相対すると今度はこう撮ってやろうか、なんて小細工はどうでもよくなってしまうんですね。ただただ目の前にある巨樹に対して無心でシャッターを押すことしかできなくなる。もうそれでいいじゃないか、とも思います。これだけの存在と出会えたことに感謝。それだけです。


結局1時間半は滞在していたと思います。何度も斜面を登り降りして足がもうパンパンですよ。それにしても、近所だったら毎週でも訪れたいくらい素晴らしい巨樹です。京都人ですら躊躇するようなとんでもない立地にありますが、皆様にも是非あの感動を味わっていただきたい…巨樹探訪再開にあたって、これ以上ない素晴らしい体験となりました。

さて、あとは京都府北部唯一の国宝「二王門」を誇る光明寺を参拝して帰路に…という予定でしたが、なんと光明寺参拝後、君尾山中に前回は全く気付かなかった巨樹の案内板を発見してしまいました。もちろん行くしかない!ということでまた次回に続きます。(メンタル面が回復傾向にあるため、先に3月訪問したしまなみの巨樹を紹介するかもしれません。そちらも大物なのでご期待下さい。)

2020/5/14再訪
「君尾山のトチノキ (光明寺の「幻の大トチ」)」
京都府指定天然記念物
樹齢 伝承2,000年
樹高 23m
幹周り 10.4m

コメント:4

20-05-20 (Wed) 19:52

いやー、なんというか、あまりにもデカいですね。
同じような形の樹はある。巨樹もある。……が、それを二回りも三回りも大きくしたような驚異的な量感。
御体満足だった時代がいつだったか……その姿は、ただ幹が無事だというだけではなかったはず。
その時代に前に立つことができたとしたら、それこそto-fuさんが例えるように山中に生きている恐竜を目撃したと思ったでしょう。
いや、今の姿でも、ロストワールド感は十分すぎです。
今も生き続けている古代をこの目で見ることができる。巨樹冥利につきますね。

確か前回の第一回巨樹サミットの時、このトチをリストアップまではしていましたが、険しさと手一杯スケジュールで諦めたのでした。
今度関西に伺った際には、ぜひ案内していただきたいです。いやもう、予約です。笑

to-fu 20-05-21 (Thu) 10:54

> 狛さん
この巨樹に限らず、もし全盛期に出会えていたら…というものは少なくありませんよね。
石徹白大杉なんかまさにその筆頭ですが、幹が途中でへし折れる前の姿が見られたら卒倒してしまいそうです。
どの巨樹も10年後、もしかしたら明日には倒れている可能性だってゼロではありませんから、今こうして眺めることが
できるだけでも幸せなことです。本当に自分もこの趣味にはまる事が出来てよかったですよ。

関西圏の大物と出会う度に、あの頃この巨樹を知っていたら絶対狛さんを案内したのに!と悔しい想いをしています。
きっとRYO-JIさんもそんな巨樹(と美味しいメガ盛り食堂)をストックして下さっているのではないかと。
ぜひまた早く集まりたいですねえ。正直もう場所なんかどこでもいいので、久しぶりにだらだらと写真・巨樹トークがしたいです 笑

RYO-JI 20-05-21 (Thu) 17:49

落葉樹は今が一番良い時期ですよねぇ。
太古と今が両方味わえるというか、朽ちたように見える古木の生命力が感じられます。
そのギャップにも心を大きく動かされそうです。
この先に何が起こるかわからない世界を実感している今、存在しているうちに優先して見に行くべき巨樹の一本ですね!

to-fu 20-05-22 (Fri) 9:22

> RYO-JIさん
ケヤキなんかも今の時期は新芽の明るい緑がキラキラしていてとても綺麗ですよね。
本当なら巨樹巡りにとって最高の時期だっただけに、それだけはウイルスが恨めしくてなりません。
RYO-JIさんのところからだと一日仕事になってしまいそうですが、決して後悔はしないと思います。
事態がもう少し落ち着いていたら、ぜひとも私も合流させて下さい…

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