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【再訪】徳島県名西郡神山町 峯長瀬の大ケヤキ


FUJIFILM GFX50S II / FUJIFILM GF 35-70mm F4.5-5.6 WR

一ヶ月前の4/20に訪問したばかりの巨樹ですが、どうしても不完全燃焼だったもので…あれ以来ずっと頭の片隅にこのケヤキのことがちらついていたので「明日やろうは馬鹿野郎」の精神で行ってまいりました。結論から申し上げますが…本当に行ってよかったです。このケヤキに対する見方が180度変わりましたもの。他にも訪問した巨樹がいくつかあるので順番が多少前後してしまいますが、以下撮りためた写真など。


前回は自転車での訪問でしたが今回は車で。まあ、あの道なら大丈夫だろうと。もちろん細心の注意を払って徐行運転で向かいます。先月の姿を見たばかりなだけに、この風景が見えた瞬間にワタクシもう感動してしまいましたね。感動だなんて大袈裟にも程がありますが感動としか言いようがないのだから仕方ありません。


縦にすらっと姿勢よく立っているので写真では重厚さが伝わりにくいシルエットではありますが、それでも幹周10mオーバーは伊達じゃない。ケヤキの巨樹の少ない四国でナンバーワンの大きさを誇るだけでなく、日本全国見渡しても充分トップクラスと言える立派な大ケヤキだと思います。


人里の巨樹、街中の神社や公園などのシンボル的存在として丁重に扱われていることの多いケヤキの巨樹ですが、この野性味ですよ。


枝ぶりなんか見ているとケヤキよりむしろ山奥にひっそり生きるトチノキの巨樹に近いような気もしてくる。


これだけの巨躯を支柱に支えられることもなく、自身の力だけで逞しく自立しているケヤキは全国眺めても結構稀なのではないでしょうか。10mクラスともなるとほとんどの巨樹が空洞化し、その巨大な体躯も人間が作った支柱によってバランスを取っていますので。私が巨大かつ生き生きしたケヤキの最高峰だと思っている大阪の「野間の大ケヤキ」ですら、人間の協力なくして自立することは難しい状態です。


しかし本当にものすごいなこれは。本当に先月のケヤキと同じ巨樹かよ…と何だか変な笑いがこみ上げて来るほどでした。


惚れ惚れする立ち姿。そして吹き抜けるそよ風に、小鳥のさえずり。遠く山の麓の方から聞こえるブィーンブィーン…というチェーンソーの音ですら心地よく感じてしまうから不思議です。ええ、もちろん今回もこちらでコーヒーを淹れ、昼食タイムといたしました。


正面の空き地から。うん、これが見たかったんだよ!と一人頷いてしまいます。


都市部で生活する現代人がこのような土地で暮らすのは現実問題なかなか難しいものがあるとは思いますが、それでもやはり月に一度くらいはこんな場所を訪れて仕事のことも家庭のことも忘れ、ただただぼけーっと景色を眺めてみる。そういう時間が必要なのではないかな、なんてことを考えていました。私なんか月に一度ぶらっと出かけて心をリセットするだけでほとんどストレス知らずの生活ですから。心の洗濯、というやつです。


最後に正面からドーン!道路ギリギリに立ちましたが28mmレンズでは収まりきりません。なんという立派な立ち姿。正直前回訪問時はちょっとガッカリ…という印象が強かったものですから、今回もうこのケヤキに平謝りでございました。大きさ、健康さ、そしてこの素晴らしい立地。総合的に見たら、これはもう日本一のケヤキと呼んでも過言ではないのでは?というのが私の結論です。

四国でケヤキ?と思われるかもしれませんが一見の価値アリ、です。訪問されるなら是非とも葉を付けた季節に。

2022/5/18再訪。
詳細なサイズ等は前回の訪問ログをご参照下さい。

コメント:6

RYO-JI 22-05-28 (Sat) 20:27

前回のガッカリからのコレですから、感動もひとしおだったんじゃないでしょうか。
落葉時は樹形などわかりやすいし、虫も少ないというメリットもありますが、
やはり葉を付けた元気な姿を見た時の方がより生命力を感じて見応えがありますね。
新緑だからか確かに山奥のトチノキ感もあって素晴らしい。
良いモノ拝見させていただきました。

れもん 22-05-29 (Sun) 15:38

これは立派なケヤキですね。
先月の記事を拝見したときは衰えが来ているのではないかと心配しましたが、
この美しい姿を見せていただいて一安心しました。

正面の空き地からの写真をはじめ、
先月と今月、同じ場所からの写真を一つずつ見比べてみましたが、
葉っぱがあると無いとではこんなにも印象が変わるのですね。
一か月足らずの間に再訪された、to-fu さんの行動力に拍手です。

to-fu 22-05-30 (Mon) 10:12

> RYO-JIさん
本当にそれです。仰るとおり前回見ていたのが効きました。
虫が少ないというのはメリットですよねえ…毛虫とかマダニとか怖くて仕方ありません。
それでもこの姿を見てしまうと、もうこれ以外ありえない!と思わせるだけのパワーがありました。
徳島なら近畿圏から十分射程距離内なのでRYO-JIさんにもぜひ見ていただきたいです!

to-fu 22-05-30 (Mon) 10:21

> れもんさん
まったく、先月の姿を知っていると同じケヤキとは思えませんよね。
実際のところ樹勢はかなり深刻に、そして加速度的に衰えているようには感じます。
この立地ですから樹木医が定期的に診断することは(予算的にも)難しいでしょうし、人間の去った集落とともに
その生涯に幕を下ろすことになるのでしょう。とても悲しいことではありますが。
それでもこの素晴らしい立ち姿をしっかりと記憶に刻み込めただけで幸せなことですね。
少しでも長生きしていただきたいものです。

22-05-31 (Tue) 8:27

一度行ったことがあるだけで難所の印象もだいぶ変わりますね。
それでも山奥は災害でやばいことになってないか不安で、舗装がありがたみを痛感します。
改めてこのケヤキの凄さに胸打たれました。でかい。
クスはなんかにゅるにゅるっと果てしなく大きくなっていきそうに感じるんですが、ケヤキのこの不自然なまでの大きさと力みようは、本当に数百年という年月がかかっているのだと実感させます。
こういう樹こそ「千年!」って言ってもおかしくないのに、ことに四国では一部レジェンドを除いて控えめですね。
ケヤキ、イチョウもそうかもしれませんが、巨樹となることで葉付きや色づきの時期に個体差が出るような気がします。
が、この樹冠は実に大きい。自力で支えて立っていることが奇蹟のようです。

土地の印象がまたいっそう理想的ですね。こういうところに暮らす……まではいかなくても、しばらく逗留して、一日に何度か移ろう風景を自由に眺めに行けたら。
素敵ですねえ。

to-fu 22-05-31 (Tue) 14:42

> 狛さん
難所も結局どれくらいの感覚で退避スペースがあるか、特にヤバいのはどの辺りかが分かっていれば後は己のテクニックの話だけなので
物事がシンプルになりますね。少しでも無理かもと思ったら止めておくべきだし、行けると踏んだら行けばいい。

仰るように四国の巨樹はわりと主張控えめな解説版が目立ちましたよね。よその地方だと約800年前の偉人が植えたナンタラと
記載があったかと思えば同じ解説板に樹齢1,000年以上と書かれていたりして、おいおいせめて一枚の解説版の中身くらい内容を
揃えておいてくれよ…なんて思ったりするものですが 笑 解説板一つとっても県民性とか地域性が出ていて面白いです。
巨大な樹木を見て、それに付随する非日常な風景も見られて、普通に生きてたら絶対来ることがなかったであろう土地の
歴史や風土まで知れてしまう。なんてお得な趣味なんだこれは!もっと流行っていいのでは…でも流行ったら困るな。

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