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徳島県名西郡神山町 峯長瀬の大ケヤキ


FUJIFILM GFX50S II / FUJIFILM GF 35-70mm F4.5-5.6 WR
LEICA M10 / Voigtlander ULTRON 21mm F1.8 Aspherical VM

徳島市の西端「春日の大楠」から神山町の山中を目指します。今回の旅でどうしても立ち寄りたかったのが、ケヤキの巨樹としては四国ナンバーワンの「峯長瀬の大ケヤキ」。数少ない情報によるととにかくとんでもない狭路らしい。せっかく気候のいい時期なので今回は麓から自転車で登ってみることにしました。


たしかに見通しの悪いカーブが延々続くので、山道が不慣れな方(というかバックが苦手な方)は車での訪問を控えておいた方がいいかもしれません。うっかり脱輪しようものなら斜面をゴロゴロ…です。しかし、ある程度山道慣れした方であればそこまで大層な狭路でもないように思いました。最悪離合不可能なグネグネ道を100mくらいバックできる技量があれば問題ないのではないですかねえ。自称山道運転レベル下の中の私でも「これなら行けたな。」という感じでした。ちなみに理由は後述しますが、この手の山道にしてはまずまずの交通量があります。

コツとしてはとにかく昼間でもライトON、窓全開にしておいて離合ポイントを見つけたら一旦停車、対向車がやって来ないか耳を澄ませてから進行することでしょうか。それでも運悪くかち合って絶望するのも山道あるある、ですが。こんな山道で急いでも仕方ありませんから、たとえ貴方が私のようなヘタクソでも対向車のドライバーに「すんません、不慣れなので時間かかるかもです。」なり一言断ってのんびり下がれば、まあトラブルには発展しないはずです。


ほぼ山頂でしょうか。無事到着。こんなところまでチャリンコで来る奴は早々いないのか、何度も地元の軽トラドライバーに声をかけていただきました。京都からケヤキを見に来たと答えたところ「ほら、乗ってけ!」と何度言われたことか。なんて暖かい人たちなんだ。

少し雑談しましたが、この先のドンツキにある持部(もちべ)集落含めて既に全ての住民が山を下りて徳島市内などの街中で暮らしているのだとか。ただ結局こちらの畑を放置するわけにもいかず、皆さん畑仕事のために週何度か通っているのだそうです。そのため山奥にしては交通量があるということですね。


うおお…たしかにこれはデカい。そして美しい樹形。幹周10mオーバーでこれだけ美しい樹形を保っているケヤキは早々お目にかかれるものではありません。私の経験でも大阪の「野間の大ケヤキ」と長野県で見た数本のケヤキくらいだなあ。

ちなみに隣のお宅の所有物ではなくケヤキの所有者は持部集落の神社らしいのですが、ケヤキに近付くにはどう足掻いてもこちらの方の土地をまたぐ必要があるので、ご在宅であれば一声かけておくべきでしょう。ここまで毎日通われているそうです。


うん、当然デカいですね。全国のランカーに引けを取らないケヤキだと思う。


この険しい環境で何百年も風雪に耐えてきただけあってなかなか野趣溢れる立ち姿をしています。ここでよく落雷被害に合わなかったな…と。


ただ…「え?まだ新芽も芽吹いてないの?」というのが正直な感想。周囲のケヤキはとっくに葉を付けているし私は4/20訪問、一昨年のGWに訪問された方のログを見るとたくさんの葉をたたえた極上の立ち姿だったんですけどねえ。


よーく見ると決して枯死しているわけではないのが分かる。まあ本当は後にPCモニターで写真を拡大してそう思えただけで、現地では枯死してるんじゃないか?とがっかりしながら下山したわけですが。

それでも周辺のケヤキと比べてあまりに生育が遅すぎる上に、トンビが止まっただけの大枝がバキバキバキ…ボトッ!と大きな音を立てて落下する現場も目撃しました。実際のところ樹勢は急速に衰え始めている印象です。


青空に映える新緑の大ケヤキ!を期待していただけに、がっかり感も大きく…勝手に期待していた私が悪いだけでケヤキは何も悪くないんですけどね。すみません。


向かいの空き地から。ケヤキ云々よりもまず思ったのが「こんなところにも当たり前に電線を引っ張ってくる日本のインフラって凄いよなあ…」でした。ええ、スマホの電波だってあります。とんでもないことです。いつまでこの環境が維持できるのか。悲しいことですが数十年後には全く違った日本になっている気がします。


正直言って今でも心残りなんです。生命力溢れる大ケヤキの姿を見ることが出来なかったことが。近いうちに絶対再訪しようと心に決めています。(記事の更新を渋っていたのもそれが理由で、今月もう一度訪れてから記事を書き上げようかと悩んでいました。)


そうは言ってもなんと気持ちのいい空間か。しばし芝生に座り込んでぽけーっと眼下の風景を眺めていました。どうでもいいことですが撮影中ずっと窓の隙間から私を見つめていた猫よ!貴様、最初から気付いていたぞッ!(ここでも見てる)


コーヒーを淹れ、パンをむしゃむしゃ。最高ですね。結局2時間以上はぼけーっと景色やケヤキ、流れる雲を眺めていました。実に素晴らしいケヤキですが訪問するならやはり葉を付けてから落葉を始めるまでの期間、5月から9月いっぱいまででしょうか。私ももう一度行ってきます。

2022/4/20訪問
徳島県指定天然記念物
「峯長瀬の大ケヤキ」
樹齢 推定900年以上
樹高 約35m
幹周り 10.4m

徳島県名西郡神山町阿野42

コメント:6

131 22-05-14 (Sat) 19:38

おおこのケヤキも見られたのですね
私は去年の同じ頃この木を見ましたが枝枯れが無い位青々としてたんですけどねえ・・・
老木になればなるほど葉を付けるのが遅くなりますからその影響かも知れないですが
木の癌とも言えるサルノコシカケがこの木にも見られたので今後は心配ですね
巨木にサルノコシカケは結構多いケースなんですが
今後もたくましい姿を保つには早めの大きな処置は必須だと思います。

サルノコシカケの画期的な対策があればいいんでしょうけど現状侵食部分を全部摘出するか
侵食されそうにない部分を成長させるくらいしか方法が無いのが歯痒いものです

RYO-JI 22-05-14 (Sat) 21:38

四国にケヤキのイメージがあまりないのですが、あるんですねぇ、こんなランカークラスが。
ヒューマンスケールでその巨大さがとてもわかりやすく、思わず凝視してしまいました。
樹勢はちょっと心配ですよね。
場所柄かちょっと荒れた感じ(手入れされていない)で元気無さそうにも見えますが、実際はどうなんでしょうね。

徳島の山深さは相変わらずスゴイなぁと。
住まいは便利な土地に移っても日々通う生活を維持するのは大変で頭が下がりますね。
現地の人々の温かさに触れると、自分も人に優しくしなくちゃなぁと気付かされますよ。

to-fu 22-05-15 (Sun) 20:40

> 131さん
今回の旅の一番の目的がこちらのケヤキでした。
仰るように最近まで青々と葉を茂らせていたようなので、視界に入った瞬間軽くパニックになりましたよ。

裏手にあるサルノコシカケは私も気になりました。脇に積み上げられた落枝も中身がスカスカになっているものが
多かったため、ひょっとすると見た目以上に傷みは深刻なのかもしれません。空洞化してボロボロになるのがケヤキの老木の
宿命ではありますが、あそこまで樹形の美しいケヤキの巨樹はそうありませんから、何らかの処置がなされることを願います。
本当なら天然記念物指定した以上、県が責任を持って対応してくれるといいのですが…各地でお話を伺うになかなか厳しいようですね。

to-fu 22-05-15 (Sun) 20:49

> RYO-JIさん
そうなんですよ。四国の、それも人里離れた山の中にこれだけのケヤキがあるのは奇跡といっていいのではないかと。
恐らく集落が機能していた数十年前まではケヤキの手入れも行き届いていたのではないでしょうかねえ。
巨樹も結局人間と一蓮托生。中でもケヤキという樹種は特にその傾向が強いように感じます。ほとんどが人里にありますからね…

関西にも秘境的なところはいくつもありますが四国の秘境はちょっとレベルが違いますよね。山の標高も倍くらいありますし。
「人間も動物も密度が高まると凶暴化する」という主張をどこかで読みましたが、まあそのとおりだと思います。
細かいことに腹を立てず、他人に寛容に生きていたいものですねえ。

22-05-16 (Mon) 17:21

クス三昧のはずの徳島でもこんな巨大なケヤキを見られるとは。
全国に誇れる巨樹だと思います。徳島はすごいな。
しっかし、同じくらい山の険しさがすごい。笑
ここ2年のゴブサタですっかり山道運転の勘が死んでますので、昼間でもライトオンな狭路で対向車が来たら咄嗟に土下座してしまいそうです。
でもほんと、こうでないと一生来られなかった場所ですよねえ。この体験は行った人だけのもの。

仙台のケヤキ並木が青々としても、東根の大ケヤキの葉はまだまばらだったりしました。
もっとも、山形の方が春が遅いというのはありますが、老齢といい、気候変動といい、心配になる要素が多すぎます。
たぶん、温暖化と雨量の増加で喜ぶのは樹木ではなく腐朽菌の類……。
この先、10メートル超クラスのケヤキにはなかなかお目にかかれない時代が来るんだろうな、それだけは確かなんだろうなと、背景と巨樹の立ち姿とのギャップに思ってしまいます。

to-fu 22-05-17 (Tue) 14:05

> 狛さん
徳島の平野部なんか移動してるだけでクス疲れしますよね 。
贅沢な疲れなんですけど、それでも流石にいいかげんクス以外を見せろ!って気分になります 笑
人里の巨樹ももちろん良いですが、山奥の巨樹を発見した瞬間はやっぱりこれだぜ!って思いますよね。
凄いところに来ちまったなあ俺…って感覚がまさに非日常で、あれを味わってしまうともうやめられません。

野間の大ケヤキもああ見えて満身創痍だそうですし、ケヤキの健康状態を見た目だけで判断するのは難しいのかもしれません。
逆に言えば既に見た目にもダメージが覗えるこのケヤキは相当危ないのではないかなと。
毎年のように襲い来る自然災害。今見れるものは今のうちに見ておくべきですね。自分自身どうなっているかも分かりませんから。

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