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愛知県岡崎市 夏山の根上りスギ(夏山の大スギ)


Nikon Z f / Nikon NIKKOR Z 24-70mm F4 S

愛知県の巨樹をめぐるなら、個人的にはまずこのエリアをおすすめしたい。
個性的かつ見応え十分な巨樹が多く私としてはかなり「推し」なエリアですが、今回はこちらの根上がりスギから訪問することにします。
新名神岡崎東ICからも近くアクセスは良好。諏訪神社の敷地脇に少しスペースがあったため、車はそちらに置かせていただきました。

ああ、視界に入ったその瞬間からもう根回りがただものではない。
ひとまず呼吸を落ち着けて、諏訪神社を参拝してから巨樹と向き合おうではありませんか。


これは物凄い!!
幹周6.5mのスギということでサイズだけを見ると中堅以下であることは間違いない。しかしこの巨樹の魅力はサイズ感にあらず。
そう、根上がりスギ。特筆すべきはその根回りのインパクトにあるのです。


夏山町指定天然記念物、現在夏山町は岡崎市に併合されているため岡崎市指定天然記念物になりました。
「夏山の大スギ」とか「根上がりの杉」、「夏山の根上りスギ」などと呼ばれているようですが、私としては夏山の根上りスギが一番しっくり来るかなと。
スギの巨樹の解説板で根回りの数値ってあまり見たことがない気がする。なんと根回り30mですよ。

それはそうと諏訪神社に目の神様ってあまり繋がりが見えないのですが、集落に何か目にまつわる伝承でも残っているのでしょうか。
諏訪神社、目の神様で検索してみると東京立川市の諏訪神社が目の神様を祀っているらしいが。うーん、夏山の諏訪神社とは関係がなさそう。


荒々しい枝張りにヒノキの枝を思わせる鋭利な枝先。
なんとなく同じ岡崎エリアの「切山の大スギ」の姿が脳裏をよぎりました。バケモノ的な雰囲気がよく似ています。
(なお、当然のことながら切山の大スギも個性的でおすすめの一本です。ここまで来たなら是非とも一緒に見ておきたい。)


やや白骨化した箇所が見られるものの、その傷みがむしろ良い方に作用して妖気にも似た雰囲気を放っています。
解説板にあった「大蛇がのたうつように」という表現が実にしっくり来るな…


根元を飾り付けるように植えてあるのはナンテンでしょうか。
地域の方が守り神として敬っていることが窺えます。
しかしこの根回りを撮影しているだけで、いくらでも時間が溶けていきますな。
季節や天候、時間帯によって陰影の具合や表情が変わってくると思われるので、近くを通りかかる度に撮影したくなってしまいそう。


鳥居側から見るといかにも攻撃的な表情をしているけれど、背中側はどこかおとなしい。


鋭利な根が大地を食い破り、地上に突き出してそのまま幹として成長している。
日本中で見かける植林スギとは似ても似つかぬこの姿。
恐らくこの夏山の根上りスギも切山の大スギと同じく所謂ウラスギの一種、アシウスギなのでしょう。


ヒノキ的な雰囲気を感じる。
一般的なスギと比べると樹皮が白っぽく、なんとなく全体的に彩度が低いように見えるのは品種の問題か、あるいは季節的なものなのか。


見るべきはまず根回りですが、巨スギとしての迫力もなかなかのもの。
枯れ枝や既に枯損して枝が落ちている箇所が目立つものの、目に見えて樹勢が衰えているというわけでもなさそうでした。


県道333号線を走っていると良く目立つ立ち姿。
こうして眺めると地上10mあたりからは枝葉の付きもよく健康そうに見える。


3月前半、それも早朝の撮影ということで寒々しい写真ばかりになってしまったのが悔やまれる。
巨樹愛好家なら立ち寄って損はない。いえ、中部地方で見ておくべき巨樹の一本ではないかと思います。

2024/3/13訪問
「夏山の根上りスギ(夏山の大スギ)」
岡崎市指定天然記念物
樹齢 推定800年
樹高 35m
幹回り 6.5m

愛知県岡崎市夏山町海道

コメント:4

RYO-JI 24-03-26 (Tue) 22:58

特徴ある根を持つクスはしばしば見かけますが、スギでしかもここまで見事なのは初めてかもしれません。
根周は巨樹界ではあまり評価される項目ではないかもしれませんけど、これは貴重だと思いますね。
造形が唯一無二で、でいることなら俯瞰でじっくり見てみたいです。
撮影していると時間が溶けるという感覚もよくわかりますよ。
開けた場所ではなく山奥にあったなら、近付くのさえ憚られるような妖しい雰囲気を持ってる気がします。
異端ではありますが、様々な魅力を持ったスギでもっと注目されても良い存在だと思いました。
そのわりに案内板のフォントが可愛くてその姿とのギャップが微笑ましいです(笑)。

to-fu 24-03-27 (Wed) 12:05

> RYO-JIさん
似たようなウラスギでもこのように根回りが大きく露出したものは見たことがないので、学術的に見ても
価値あるスギなのではないかと思います。何故このような形状になったのか分かっていないみたいですね。
超広角レンズで俯瞰気味にぐわっと撮ったらカッコいい写真が撮れそうです。(何で撮らなかったんだろう)

この巨樹は立地に救われた感がありますね。仰るように山奥に生えていたら、怖くてあまり長居できなかったかも…
案内板、字ちっさ!って笑ってしまいました 。女子学生のノートか 笑

24-03-27 (Wed) 20:18

これは面白い! ぜひ実物をじっくり見て、撮ってみたい巨樹ですね。
根姿には幕のような柔らかさ、枝ぶりには骨のような鋭さの二面性。他では見たおぼえがない姿です。
なんかこう、上からつまんでぶっ刺そうとしたら、案外根っこが柔らかくて広がってしまった、みたいな奇妙な力学を感じます。
主幹から遠ざかろうとするかのように跳び出ている更新の幹も凄い眺めだし……こんな個性だらけの巨樹でも、幹周数値だけでソートしていたら見逃してしまいがちなのだという事実にも戦慄してしまいます。
どんな巨樹の何を見たいのか? 今一度自問させられます。

「目の神様」の謂れも気になりますね。「月瀬の大杉」の月瀬神社が歯の神様だったのを思い出しました。
検索してみると、東京の諏訪神社で末社的に祀っているケースがあるみたいですが、どこが発祥なのかとか、もうちょっと書いてくれてもいいんじゃない? というミステリアスな解説でますます気になる。
気になりっぱなしの巨樹ですね。いつか行きたい。笑

to-fu 24-03-28 (Thu) 13:15

> 狛さん
リスト上をざっと眺めていると見逃してしまいそうなスギですが、ここまで個性的だと外せませんね。
これ本当に一体何でこんなことになってしまったんでしょう。地盤が固くて根が露出するパターンも聞きますが、
ここはどう見ても地面ふかふかですし。やはり局地的に重力が10倍になっていてグシャッっと潰れてしまったのか 笑

立川の諏訪神社は何となく、本当にたまたま「目の神様」が被っただけで関係はなさそうですよねえ。
解説板があまりに唐突過ぎて読み飛ばすことができませんでしたよ。まあ、この辺は山と田んぼしかないような
ところなので、市街地から移り住んだらみるみる視力が回復していきそうではありました 笑
この辺りの巨樹だけでも狛さんなら軽く一日潰せてしまうと思います。ぜひとも愛知県までお越しください。(PR)

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