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兵庫県佐用郡佐用町 佐用の大イチョウ


SONY α7RIII / SONY FE 24-105mm F4 G OSS SEL24105G

近畿圏内にあるイチョウの巨樹で一番すごいのはどれ?
もしアンケートを取るとするならば、まず「常瀧寺の大イチョウ」とこの「佐用の大イチョウ」の2本が2トップで王座に君臨することになるのではないでしょうか。このイチョウの巨樹はずっと気になっていながらほぼ岡山県とも言える立地、兵庫県の西端に位置するということもあって、どうせ訪問するなら紅葉の時期しかないだろうと心に決めていた巨樹でした。この佐用町を訪れる前の週に「常瀧寺の大イチョウ」を訪問したのですが、紅葉にはまだ早くてガッカリだったのです。そこで次回こそは!と翌週にこの佐用町を訪れることに。ひょっとすると紅葉には少し早いかもしれませんが、葉が枯れて落ちてしまうよりはずっとマシだろうと思ったからです。


なかなか駐車スペースが見つからずソワソワしましたが、何とか車を停めることができました。逸る気持ちを抑えて三脚を肩にかけ、小走りで大イチョウ方面へと向かいます。ん…あれはもしや…いや、マジなのか…


完全に終わっているではありませんか 笑
まるで祭りの後のような様相。どうなってんだよこれ。イチョウの黄葉は全然読めない!イチョウなんか大嫌いだ。
いや、本当に思いましたよ。このクソッタレが!って。


見て下さい。このおびただしい量の落ち葉を。
地面は完全に黄色い絨毯。ええ、頭の悪い僕にだって分かりますとも。
佐用の大イチョウの黄葉シーズンは既に終わっているということが。


このフォルムを見るだけで分かる人には分かるんじゃないでしょうか。
ええ。本当に素晴らしいイチョウなんですよ。
黄葉とまでは言いませんよ?せめて葉を茂らせていたら…これはもう感動間違いなし。容易に想像できます。


街並みを一望できる公園にそびえる大イチョウ。きっと街中のどこからでもその姿を眺めることができる、文字通りシンボルのような存在なのだと思います。まさか既に落葉しているとは思いもしなかったので、大イチョウを探して街中うろうろしていた僕は高台のこの巨樹には全く気付きませんでしたが…


すぐ隣にはJRの線路が。時折思い出したかのように単車両の電車がガタゴトと通り過ぎていきます。これは電車に興味のない僕から見てもどこか感情の奥底を揺さぶられるような、とてもフォトジェニックな風景でした。きっと紅葉シーズンにはここに三脚を構えた鉄ちゃんの姿も並ぶことでしょう。


遠目に見ると健康そのものな大イチョウですが、周囲に何もない高台に1本だけそびえ立っているわけですから、何事も無いというわけにはいかないようです。落雷の跡と思われる裂け目を覆うように大きな布のようなものが当てられていました。


その他、よく観察するとところどころウレタンのようなものが塗布されていることも分かります。しかしまあ、そこはタフなイチョウさんです。これくらいのダメージはちょっと転んで出来た「かさぶた」のようなものでしょう。今後も一層大きくなるであろうことは間違いありません。


案内板によるとこの地にはかつて赤松氏の寺、万願寺が存在したのだそうです。イチョウと言えばやはりお寺ですよね。お寺の境内には火災を防ぐためイチョウが植えられていることが多いのです。さて赤松氏、「法雲寺のビャクシン」の伝承にも現れた赤松円心のことですね。赤松円心といってもあまり馴染みの無い方が多いのではないかと思いますが、この辺りでは非常に名が知られていて、道の駅のお土産なんかにも赤松サンの銘が入ったものが色々売られていました。


この姿を見た瞬間は本当にガッカリした…というのが本音ですが、これだけの巨大な大イチョウは絶対に再訪せねばならん!と心に決めました。もう黄葉とかいいです、タイミング読めないしもう本当にどうでもいい。新緑の時期になったらまた再訪したいと思っています。

ちなみにこの佐用の大イチョウが黄葉していたらそのまま岡山県に突入して、同じく関西を代表する大イチョウ「菩提寺のイチョウ」を訪問するつもりでしたが、ここでプランの修正を余儀なくさせられました。まいったなあホント。イチョウの黄葉時期はちょっとトラウマになりそうです。(今思えば佐用町の役場にでも電話してから行くべきでしたね。でも、行き当たりばったりだからこその面白さもあるんですって!)

2019/11/14 再訪してきました。

2018/11/23訪問
「佐用の大イチョウ」
兵庫県指定天然記念物
樹齢 伝承約1,000年
樹高 28m
幹周り 8.61m

コメント:4

RYO-JI 18-12-29 (Sat) 23:54

佐用の大イチョウ、待っていました。
なのにすでに落葉でしたか。
to-fuさんの様子からそのガッカリ具合がよく表れていますねぇ。
イチョウの場合は、オン(黄葉)とオフ(落葉)の格差が激しいですから、
これは来年再訪しないといけませんね(笑)。
そしてこれだけの見事なイチョウですから、地元の方からはかなり大切に扱われていると思います。
裂け目を覆う布はその表れじゃないかと。
私なんかはオフでもいいから目にしてみたいと思います。

to-fu 18-12-31 (Mon) 22:21

> RYO-JIさん
この日の一番の目的がこのイチョウだったので、結構へこみましたよ。
実際もう帰ろうかな、と思うくらいしょんぼりしましたからね 笑

ただ本当に立派なイチョウですし、これは兵庫県…いえ、関西圏では絶対に抑えておくべき巨樹の1本だと思いました。
(まあ、その近くにある岡山県の「菩提寺のイチョウ」がそれ以上に凄まじい風格を放ってるんですよねえ…)
僕は確実にまた訪れようと思っていますし、RYO-JIさんにもあの高台のシンボルさんは是非雰囲気を見て頂きたいです!

18-12-31 (Mon) 23:59

周囲も開けているし、引いてみた時のスケールの大きさにビックリしますね。
確かに、黄色じゃなくとも、葉がついている姿を見てみたいと思いました。
幹の方がスッキリしているし、正体不明にはならなそうですしね。

イチョウの巨樹の黄葉・落葉については、なんだか随分個体差があるんだなあと思ったのが今年の感想です。
桜もイチョウもシビアですねえ……。
この樹だけ! という限定的なロックオンをしなければいけないのか……などと。
この巨樹にずっしり黄色い葉がついていての電車との1枚は、確かにかなりいい絵になってくれそうですね。

to-fu 19-01-01 (Tue) 22:00

> 狛さん
各地域をそれぞれ代表するイチョウの巨樹が存在すると思うのですが、この佐用の大イチョウは紛れもなく近畿圏を代表する一本なんですよ。わっさわっさ茂って樹形がメチャクチャにならないよう、結構マメに手入れされている印象を受けました。

イチョウの黄葉時期は正直なところ僕は結構トラウマになりましたねえ 笑
自力で試行錯誤するのが好きなので昨年は勢いだけで駆け巡りましたが、本当にベストなタイミングに合わせようと思うとやはり事前に役場に確認したりと、それなりにしっかり準備して臨むことも考えないといけないな…と反省しています。まあ先は長いので、僕が死ぬまでには見事な黄葉も見てみたいものです。

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