Home > Canon PowerShot G1X Mark III | Panasonic LEICA DG SUMMILUX 1.7/15 ASPH. | カメラの話 > Canon PowerShot G1 X Mark III を1ヶ月使ってみたレビュー

Canon PowerShot G1 X Mark III を1ヶ月使ってみたレビュー


Panasonic LUMIX GX7 Mark3 / Panasonic LEICA DG SUMMILUX 1.7/15 ASPH.

Canon PowerShot G1 X Mark IIIを購入し、使用してみて1ヶ月が過ぎました。いや素晴らしいカメラですね、これ。今まで多くのコンデジを使ってきましたが現時点ではナンバーワンかもしれません。使ってみて色々感じることも出てきたので、ちょっと内容をまとめてみようと思います。例によってネガ多めです。だって他所様のサイトを見るとメーカーから何か貰ってるの?ってくらいどんな機種でもべた褒めしてるじゃありませんか。身銭を切って購入した製品は手放しに褒めたくなる気持ちも分からなくはない(買ってもいない製品のスペックだけ並べた「どちらを買うべきか?」みたいなクソアフィリエイトサイトは論外ですよ?)ですが、それでは参考にならないというのが私の持論なので平常運転で行きます。G1X Mark3が好きすぎて貶されているのを見ると殺意すら芽生える!という方は事件を起こされたら困るので、ここでそっとブラウザのタブを閉じてください。よろしくお願いします。

まずは「良い点」から。
こちらはまあ仕様を見れば分かるだろ、的なこと多めです。

・防塵防滴はやはり素晴らしい

この写真だけG1X Mark3で撮ったものですが。いわゆるボウボウ(防塵防滴)のコンデジってほぼ選択肢が無いんですよ。この1ヶ月だけでも雨天時の山中や波飛沫舞う海辺で撮影する機会があり、防塵防滴の素晴らしさを痛感しました。DP1 quattroや既に手放したXF10だったらそもそも持ち出さなかったか、撮影に集中できなかったと思います。

・あって良かったファインダー(EVF)

同じAPS-CセンサーのXF10を手放した最大の理由がこれです。ファインダー無しのカメラは撮っててつまんないんですよ。記録用としては大いにアリですが、娯楽?趣味?の撮影機材としては完全にナシです。一昔前のコンデジのEVFは瓶の底でも眺めているかのようなチープなものでしたが、流石に最近のものは良く出来ているので違和感なく撮影できます。

・画質、解像感に不満なし

個人的見解ですが、コンデジのズーム機って画質悪そうじゃないですか。正直なところ全く期待してませんでした。ところがこれがまた凄くイイです。デジタル補正ありきなのだとは思いますが、RAWデータを見てもそこまで歪みがないし解像感も良い。腐ってもAPS-Cセンサーなのでダイナミックレンジも問題無しです。これ以上の画質を望むならもうフルフレーム・センサーのコンデジに手を出すしかないというところまで来てますね。あとはもう物理的なセンサーサイズの壁です。こればかりはどうしようもない。最新iPhoneであれ初代EOS5Dの解像感には絶対に勝てないのと同じことです。

・AFがわりと正確、そして早い

精度や遅い早いはどうしても相対的な評価にならざるを得ません。像面位相差AFが当たり前になった最新のミラーレス一眼と比較するとダメダメですが、コントラストAFしか対応していない旧来の一眼レフよりは画面全体どこにでもピタッとピントが合う。日常の撮影でストレスを感じない、レベルの高い動作をしていると思います。一眼レフを擁護しておくと速度ではモーター内臓レンズにぶっちぎりで負けますけどね。ちなみにAFの性能を測るのに適しているのが青空に浮かぶ薄くて白い雲ですが、ピントを上手く掴まないこともあるのでメチャクチャ精度が高いとまでは感じません。あ、ここで逆にG1XMK3を擁護しておくと、むしろピントを全く掴まないカメラの方が多いくらいです。

・ステップズーム!!!!

たぶん公式サイトには載ってない機能。カタログには載っているのでしょうか。最近になってこれに気付いて歓喜しました。もう神の啓示ですよ、これは。レンズ鏡胴部分のピントリングにステップズームを割り振る事ができます。ステップズームって何なのかというと、ピントリングをグリグリ回すと24mm-28mm-35mm-50mm-72mmと、中途半端な画角をすっ飛ばして段階的に焦点距離が切り替わる機能です。たぶんこれ、銀塩時代から写真を撮っていて単焦点レンズを主に使ってきた人にしか恩恵がないと思うんですけど、ワタクシ達は中途半端な画角が嫌いなんですよ。頭の中に画角をイメージして撮影するので、今何ミリのレンズが付いてるの?とか訳分からなくなるともう撮影に集中できないんです。かつてフジのX20を手放した理由がこのステップズームの非搭載でした。あれはせめて35mm、50mmのところにクリック感を持たせていたら名機になったと思うんですよねえ。

さて、ここからは「悪い点」。ネガな部分です。

・デカい、重い、そして爺むさいデザインという三重苦

これをコンデジと呼んで良いものか。少なくとも私の中ではこれやフジのX100Fはコンデジというカテゴリーに属していません。コンデジとはシャツの胸ポケットに(ギリギリでも)入るもののみ名乗ることを許された称号です。つまりGRやRX100シリーズはコンデジですが、こいつはコンデジとは違う何かです。デザインはもう平成も終わってしまったというのに度し難い話ですが、未だにかつてキヤノンがニコンと切磋琢磨していた時代の栄華、一眼レフの栄光を忘れられない爺たちの怨念の塊としか例えようがありません。ナウでヤングな若者は絶対こんなカメラ買いませんよ。

・ホットシューカバーを付けると内蔵ストロボが使えなくなる

何を言ってるのか訳が分からないかもしれません。私も訳が分かりませんでした。先日花火をした際、どうやっても内蔵ストロボを光らせることが出来なかったんです。これは私、カメラの初期不良で内蔵ストロボが壊れてるのかと思いました。ああこれメーカー送りだわ、と。だってそんなことあります?個人的にコンデジでクリップオンストロボを使うことなんて100年に1度無いか無いか、つまり絶対に使わないわけですが、そのまま接点を剥き出しにしておくと汚れや水分で錆びそうなので、この機種に限らずホットシューカバーを取り付けるようにしています。(ちなみにオススメはニコン製の「アクセサリーシューカバー BS-1」です。ヨドバシドットコムでも送料無料165円で売られています。Amazonのしょうもない中華製品でも500円くらいしますから。)で、ホットシューカバーを付けるとこのアホカメラの場合「ん…外付ストロボが付いたな?内蔵ストロボは発光不可じゃ!」と認識するわけですよ。他のカメラでは有り得ないアホ仕様です。

・バリアングル液晶

これはEVFとOVF同等のの宗教論争で人によってネガでもポジでもあるわけですが、私にとっては断然ネガ要素です。だってこのルックスが許せますか?なんちゅう不細工な!私は許せません。ほぼ使わないこの機能のためにカメラの厚みが増すことも許し難い。動画撮影用に購入する方はバリアングル大歓迎だということは理解しています。ただワタクシはこのムービーカメラ然としたギミックを見る度に「お前にはスチールカメラとしての矜持はないのかい?」と問いたくなってしまうわけですよ。あ、同じバリアングル液晶でもペンタックスみたいに変態的に考え抜いて作られたものは個人的にアリです。あのギミックからは「俺が作っているのはあくまでもスチールカメラなんだ。」という製作者の矜持が感じられてむしろ好ましいくらい。

・レンズバリアが無い(レンズキャップの着脱が面倒)

レンズバリアって構造上使い続けるうちにどうしても開閉しなくなるという持病があるので必ずしもネガとも言い切れませんが、そもそも何万回も電源オンオフするくらい同じコンデジを使い続けます?という話。レンズキャップはやっぱり面倒です。頭では分かっていても、いざ触るとこれ本当に面倒ですからね?って、このカメラを買ってから一度もレンズキャップなんか使ってやしませんが。(先日まで使っていたXF10での経験談です。)安物の保護フィルター(ケンコーのPRO1Dとかいうデジタル専用設計最安のもの)を付けっぱなしにして運用しています。その上にキャップをしないのかって?撮影が面倒くさくなっては本末転倒なので付けません。フィルターが汚れたら拭けばいいし、傷だらけになったら買い替えます。37mmのものをどうぞ。ワイド端で撮影してもケラれません。

・電源はボタンじゃなくてレバーでしょ。フツー。

「高級コンデジ」なんて口に出すのも恥ずかしいカテゴリーに属するこの子ですが、私は認めません。高級機とはすべからく(誤用ではない)電源がレバーであるべきです。一眼レフ機を見てください。電源がボタンの機種なんてありますか?ありませんね?ボタンはバッグの中で誤操作する可能性が高まるし、かと思えば押したつもりなのに押せてなかった、なんてこともある。今押したやんけ!いやいや、押してまへんがな…なんてやり取りをしていると投げ捨ててしまいたくなります。それに何よりも操作感がチープです。本当に安っぽい。ポチッ!と押すボタンとチッ!と小気味よく切り替えるレバー。どちらにより高級感を感じるか。細部の操作感に拘らずして何が高級機か!恥を知れ!と思うわけです。まあ言いすぎかもしれませんけど。

・バッテリー室と一体型のSDカードスロット。あまつさえ蓋は水平に開閉。

こいつは何を言ってるんだと思われるかもしれませんが、ここも操作感の問題です。ええ、ニンゲンがニンゲンであるために一番大切なことかもしれません。「気遣い」です。「気違い」ではありませんぞ?それが全く出来ていません。撮影可能枚数200枚という安物コンデジ並のバッテリー容量にも失笑(これは誤用)ですが、このタイプってSDカードが超絶取り出しにくいんですよ。カードを爪で押したらスポーン!と飛んでいってしまった…なんてのも、まあよくある話で。さらにその取り出しにくさを助長するのがこのバッテリーと水平方向に開閉する蓋です。分かりますかね?邪魔なんです。SDカードを取り出そうとすると干渉するんですよ。これが例えば垂直方向に開閉(この画像で言うとバッテリー室の左端を起点に、横開きで開閉)するとどうでしょう。はい、干渉しませんね?ちょっとした「気遣い」ですが、気持ち良く使うためにはそのちょっとした気遣いがとても大切になってきます。参考までに以前所有していたX100Fはその横開きタイプでした。あれはあれでホコリの混入には致命的に弱い軟弱なカメラでしたが、そういった造り手による細かい気配りが出来てこそ初めて「良い機材」だと言えるのではないでしょうか。なんて私は思うのです。

ということで、この辺で総評を。

他にもまだ書き足りませんが、使用していて感動したこと、逆にイライラすることはこれくらいです。総評としては本当に良いカメラだと思いますよ。私はこのカメラを買ってセンサーサイズAPS-Cまでの他のコンデジに対する一切の興味がなくなってしまったほど。特に旅行なんてカメラを趣味にする人であれ、これ1台あれば他に何も要らないと思います。名機ですよ。

コメント:4

RYO-JI 19-05-15 (Wed) 23:49

もの凄く読み応えのあるレビューですね。
to-fuさんの忌憚のない意見が明確に述べてあって面白かったですよ(笑)。
私なんぞは身銭を切って買ったモノは、悪は見ないふりをして良をクローズアップしがちです。
そもそも違いのわからない男なのでそこまで比較検討できないのもありますが(笑)。
そういう名機を巡り合えたのは、我々写真&カメラ好きには幸せなことこの上ないですね!!

19-05-16 (Thu) 10:40

わくわくしながら最後まで読みました!
ネガ要素を厳しく書いているのを読むほど、to-fuさんがこのカメラにかなり良さも感じているということを実感できました。
実際電気屋さんで触ってみたときにも、動作的には間違いなさそうだという印象はすぐに受けましたが、そうか、あのリングにステップズーム機能を……撮影機能的にはかなり奥深く考えられたカメラになっているんですね。
ただそこは天下のキヤノンさんですから当然という気もしてしまうし(値段もするし)、となるとスタイリングがこうなのは損をしてますよね。
むさい、でかい、ごついスタイルは一眼レフ的だと言えますが、一眼レフと違って、変に小さいところも逆に気になってしまう……苦笑
でも、この画質、機能性で防塵防滴を達成しているのはやっぱりすごい。
Rシリーズもいいですが、レンズがやっぱりデカイし、この「これさえ持ってりゃ完璧だぜ」路線をさらに磨いて、かっこいいカメラに育ててほしいですね。

あ、ペンタックスの変態機構を褒めてくださってありがとうございます!
ペンタックスユーザーがいちばん喜ぶ褒め方だと思います、これ(鬱陶しさ)。

to-fu 19-05-16 (Thu) 17:26

> RYO-JIさん
こんな長文に目を通していただきありがとうございます…
一応理由なく貶すのではなく、実際に気になった点を挙げたつもりです。
きっとRYO-JIさんのように良い点を積極的に見ようとする方が趣味人として正しいのだと思いますよ。

最後の電源ボタンやバッテリー室みたいな細部の感触に拘っているメーカーは、「売りたいカメラ」を作っているのではなく「自分が使いたいと思えるカメラ」を作っているのだと思います。そういうのって決してスペックシートに載らないし売上にも直結しないから軽視されがちですが、ものづくりをする上では一番大切にしていただきたいですね。

to-fu 19-05-16 (Thu) 19:57

> 狛さん
すみません、書き始めると何やら止まらなくなってしまいました 笑
そうですね。欠点が気になるということはそれだけ気に入っていることの裏返しなのだと思います。
XF10なんて欠点を語る前に「こいつはやっぱりダメだ!」って手放しちゃいましたもん。
ステップズームは本当に感動したんですが、もしかすると最近のズーム機には標準で付いている機能なんですかね。
元銀塩野郎としては中途半端な画角が何とも気持ち悪くてダメなので本当に重宝してます。

ペンタックスのあの液晶は凄いですよね。
このカメラみたいな方式が楽に決まってるのに、いやいやそれはビデオカメラだろ、これはカメラだ!みたいな
製作者の意地を感じます。さらにあの変態仕様で防塵防滴とか一体どうなってんだよあれ! 笑

コメントフォーム
Remember personal info

トラックバック:0

このエントリーのトラックバックURL
https://withphotograph.com/wp-trackback.php?p=9263
Listed below are links to weblogs that reference
Canon PowerShot G1 X Mark III を1ヶ月使ってみたレビュー from with photograph

Home > Canon PowerShot G1X Mark III | Panasonic LEICA DG SUMMILUX 1.7/15 ASPH. | カメラの話 > Canon PowerShot G1 X Mark III を1ヶ月使ってみたレビュー

CATEGORIES

Return to page top