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奈良県宇陀市 本郷の瀧桜(又兵衛桜)


SONY α7RIII / SIGMA 24-70mm F2.8 DG DN | Art
LEICA M10 / LEICA Summicron 90mm F2 3rd ・ Carl Zeiss C Sonnar T* 50mm F1.5 ZM

訪問した畑のしだれ桜と地蔵院のシダレザクラが不完全燃焼だったものの、既に今年の桜には満足しつつあったのです。近所の桜並木含めてもう充分今年の桜は堪能したなと。しかし夕飯どき、そろそろお酒に手を伸ばそうかと思いかけていたところボスから天の一声が。「仕事が落ち着いてるなら家のことはいいから明日(今夜から)も行ってきたら?」。これはもう行くしかあるまい!と早々に就寝して2:30起床。念願の奈良県宇陀市「本郷の瀧桜(又兵衛桜)」へと向かったのでした。

いきなり結論から申し上げますが、お世辞抜きに国宝級といって差し支えないくらい素晴らしい桜でした。あれこれ解説するよりビジュアルで見てナンボな桜だと思いますので写真多め、あとは感想だけで行きたいと思います。1%でも魅力が伝われば幸いです。


6時到着。まだ無人のゲートにて清掃協力金を収めて又兵衛桜へと近付きます。現地に到着してから既にずっと視界に「それ」が飛び込んできているわけですが、大袈裟ではなく言葉を失いました。凄すぎる。現地で見るあの美しさは言葉では表現のしようがありません。


まあ一番乗りということはないだろうと思っていましたが、夜明け直後にしてまずまずの人手が。きっとまだ空が白み始める前からずっと三脚立ててスタンバイ状態だったのでしょう。何故皆さんそこまで気合が入っているのかは、この後充分に理解できるわけですが。恐らくこのコロナ禍の状況でなければ早朝とはいえ人出もこんなものでは済まないはず。悔しいけれど今回だけはコロナに感謝してしまいましたよ。


瀧桜。名前のとおりこれはもう立派な「名瀑」です。降り注ぐスコールのような迫力。本当に素晴らしい。


天候に恵まれ、そして観光案内サイトの写真が目の前に飛び出してきたかのように見事な満開。本当に何一つとして文句が思い浮かばない状況でした。


ここ数年で日本三大桜の一つに数えられる「根尾谷薄墨桜」や兵庫県の名木「樽見の大桜」など有名な桜を回ってきましたが、個人的な感想を申し上げるなら「確かに見事、国宝級の美しさ。しかし人々に花咲かせることを強制されているかのような姿が痛々しく、見ているのが辛い。」でした。この又兵衛桜は樹勢も旺盛で花弁の付きもよく、桜の巨樹界の大物としては初めて心からリラックスして眺めることが出来たような気がします。


朝日が差し込み始めました。逆光でシルエットのようになった姿すら美しい。


本格的に朝日が差すと辺り一面が薄もやがかったような幻想的な景色に一変します。これには私、本当に感動してしまいました。あの現地の神々しさといったら…なるほど皆さんこの一瞬のために、三脚構えてひたすらじっと待ち続けていたわけですね。一日のうちでも、いえ、一年のうちでもこの満開時期の一瞬しか見ることの出来ない奇跡の瞬間。偶然この光景を目撃できるとは。感無量です。


シャッターを押す手が止まらない。こんなに同じ写真ばかり撮ってどうするんだと思いながらも、ファイダーを覗けば目の前にまるで神が降臨したかのような風景が広がっているわけで、そんな事考えてる暇があったらシャッターを押し続けろ!と、とにかく何十分も無心でカメラにかぶりついていました。


周りを見ると皆さん私同様かぶりつきですね 笑


巨樹撮影でここまで90mm単焦点が生きたことが今まであっただろうか。(いや無い。)3月に入ってから昨年11月以来、久しぶりの巨樹めぐりを再開しましたが、早々に今年のベスト巨樹と出会ってしまったかもしれません。


この日見た景色は、死ぬまで忘れることがないだろうと思います。


解説板。後藤又兵衛がその名の由来ということで記述がありますが、ここまでの桜になってしまうと正直申し上げて読んでいても内容が全く頭に入ってきません。ビジュアルのインパクトが強烈すぎる。私は帰宅して写真を見返して初めて「なるほど、そういうことだったのか。」と理解できました 笑


又兵衛桜がすごいのはもちろんのこと、地元の方が整備してくださっている周辺の景色も美しい。見方によっては蛇足と捉えられる方もいらっしゃるかもしれませんが、なんというか自慢の我が家を飾り付ける感覚に近いと思うんですよね。ガーデニングしてみたり、記念樹を植えてみたり。そう考えると個人的には結構共感できるところがあります。


新型コロナの感染拡大が収まりませんから、現地での混雑回避のために今回車を途中のパーキングに停めて自転車でやって来ました。密を作るとは何事か!とのたまう自分がまさにその渋滞を構成する一部になっているなんて愚の骨頂ですし、駐車場って大抵人がわらわら居てますからね。

6:00に到着して結局撮影→機材を仕舞ってのんびり眺める、と2時間ほど滞在してしまいましたが、今年は大人しくこのまま直帰です。気になる桜はまだまだあったんですけどねえ。兎にも角にも「一歩引くことを忘れない。」それが今年のレジャーにおけるテーマになるのではないでしょうか。来年こそは近隣の桜の名木と併せて一日かけてじっくり回ってみたいものです。

そういえばあまりに信じ難いことなんですが、又兵衛桜って天然記念物無指定なんでしょうか。天然記念物に指定されたから、されてないからどうだという話でもないんですけど。私的には国天クラスの存在感だと思います。間違いなく国宝級の一本桜。

※ 2022/4/7 再訪しました。

2021/3/30訪問
「本郷の瀧桜(又兵衛桜)」
樹齢 約300年
樹高 13m
幹周り 3m

宇陀市大宇陀本郷

コメント:4

RYO-JI 21-04-04 (Sun) 11:43

そうなんですよねぇ、天然記念物無指定っぽいです。
一応は奈良県保護樹木ではあるものの、何か理由があるんでしょうけど・・・。
ただここまで有名になりましたし、協力金もそれなりにあるでしょうから今後の保護については心配なさそうですよね。
今年はコロナ禍で随分観光客も減っていますが、ゆっくりと又兵衛桜を楽しむ分には良かったと思います。

にしてもこの薄もやの幻想的な姿はまた格別ですね!
早起きしたかいがあるってものですよ。
というかそれを一発で引き当てるto-fuさん、持ってますね(笑)。
私は数年前に初めて訪れた時にこの又兵衛桜には精霊?神?が宿っていると感じて以来、毎年見なくては収まらない存在の桜になってしまいました。

これ以上有名になって欲しくない(人混みが嫌で)と思う反面、もっとたくさんの人にこの素晴らしい又兵衛桜を見て欲しいという気持ちの両方がありますね。
今回to-fuさんの写真を拝見し、来年こそは私も早朝アタックすることに決めましたよ(笑)。

to-fu 21-04-04 (Sun) 16:45

> RYO-JIさん
今年の又兵衛桜に関してはもう本当にRYO-JIさんに感謝してるんですよ。
私的にはもう満腹満腹…と思っていたところにあの名木ラッシュ。あれは深夜にラーメンの画像を大量投下されるくらいの威力でした 笑

もし初回がインバウンドの頃の混雑した熱狂の又兵衛桜だったら、随分と印象も違ってしまったと思うんですよね。
桜の大物にありがちなガヤガヤしたお祭り感が苦手なので、ひょっとすると遠目に眺めただけだったかもしれません。
今後あれほどまで静かに眺めることができるのだろうかと考えると二度とないかもしれないなと。本当にラッキーでした。

神や精霊が宿るというのは私も全く同感です。石徹白サンなんかもそうですが、もはやこれは花見というより参拝とか巡礼と
言った方がしっくり来るようにすら思えますね。ええ、もちろん私も来年また再訪するつもりですよ!来年もきっと自転車で!
榛原からの真っ暗な道が自転車には危険すぎたので、来年までにもう少し又兵衛桜の近くのパーキングを探しておかないと…

21-04-06 (Tue) 9:20

眼福です。中望遠が活きている成果か、よい意味でものすごく精巧なミニチュアを手元に置いてとくと眺めているような気分になりました。
しかし、この黒くて長大な枝ぶりは、樹の大きさ・格としても相当なものだと、それを想像すると一気に現実・実物のスケールの大きさの方に引き戻されます。
この、一気に花盛りになる感、福島の三春にも似た風景ですね。気候が似ているのかもしれません。
ほんと、この世ならざる、言い古された言い方なら桃源郷に迷い込んだような気分で、ぼーっとしてしまうんですよねえ。
行きたいなあ……まあでも我慢だ。

天然記念物指定されていないのはおかしいと思いつつも、この景観を粗末にするような人間は日本にはいないと思いますし、それを許す奴を許しません。
そんなこと言うと石を投げられそうですが、海外からの客が来なくなったのは良かった。本音ですね。
昨年・今年は本来ならインバウンド地獄で、この写真にもわんさと「彼ら」が押し寄せている姿が写っていたのかも……
そんなパラレルなら、天然記念物指定は盾として「あって欲しい」と切望したはずです。

親日だろうが反日だろうが知らん。こんな美しいものを海外に売り出すなんてことはやめて、それこそ「勿体ない」精神で囲って良いんじゃないだろうか。国際的に平等に見せる義務なんてないでしょう。
これだって不変のものではないし、消費される恐れがある。それを大事にすることでこそ、日本の良さが際立つはず。
……なんてことを突き詰めてくと鎖国だ! みたいになりそうですが、やっぱり、大安売りしすぎてたあの頃について反省が多いと思うんですよねえ。皆さん、そうじゃないのかなあ。と。

とりあえず国内にワクチンが広まったら、国内でこういう日本本来の良さをしみじみ味わうターンがあっても良いんじゃないかと思わせてくれます。
文字通り以上の国の宝です。

to-fu 21-04-06 (Tue) 14:35

> 狛さん
私も全くもって同感で、海外の観光客に関しては改めて考える良い機会になったのではないかと思っています。
どいつもこいつも目先の金。狂ってましたよ。先人の努力で現代まで維持されてきた文化や歴史をあまりに軽視しすぎです。
神社に落書きされたり油をまかれたりもしてますが、他国の文化を尊重できない輩なんて入国を認める必要ありませんよ。
実際こちら京都でも困った困ったと騒いでるのは、外国人相手にボッタくってた東京資本や外資の銭ゲバ企業ばかりですからね。
自国の人間を無視して冷凍のホタテを串にぶっ刺したのを1,000円で売ってたような奴らに保障だの助成金だの、ほんと馬鹿ですよ。
あいつらどうしてそこまで金がほしいんですかね?あの世にはビタ一文持って行けないのに、強欲に稼いでどうするんでしょう。理解不能です。

又兵衛桜は…そちらにも大物は数多くあるのに桜満開の時期にわざわざ狛さんを関西まで招けるか?と考えたら色々難しいですが、
ぜひとも生涯一度は眺めていただきたい一本です。私も素直に感動しました。もし来られるなら全身全霊をもって案内しますよ!

どことなく周辺環境も三春滝桜と似てますよね。この華美な感じが賛否両論のようで結構文句を書かれている巨樹おじさんも
見かけましたが、でも実際地元にこんなブツがあったら自慢せずに、飾らずにいられるか?という話ですよね。私なら自慢しますよ 笑
実は私、コロナ終息の折には是非とも満開の三春滝桜を眺めに行きたいと思っています。終息直後なんてもう、とてつもなく
混雑するでしょうけど、そういうのも含めて苦しゅうないぞと受け流せるほど気持ちも晴れ晴れしているのではないかなと。
もしご都合が合えばぜひ一緒に…混雑がだめでしたら夜のサミットだけでも開催させて下さい!

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