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【再訪】愛媛県四国中央市 下柏の大柏(しもがしわのおおはく)


FUJIFILM GFX50S II / FUJIFILM GF 20-35mm F4 R WR

5年前の2018年7月末にムスメ2人を連れて立ち寄った「下柏の大柏」。
ムスメと眺める巨樹も悪くないものでしたが、いつか改めて一人でゆっくり訪れたいと思っていたのでした。

この数年間何度も近くを通っていながら、実はこの辺りコロナ前まで定期的に仕事でお世話になっていた客先のすぐ近くで…コロナでご無沙汰になって以来どうもアウェー感があって近付きにくかったのです。別に運転中に顔を合わせることもないだろうに、何となくこそこそと海沿いを迂回していたワタクシ。


(巨樹のサイズなど詳細は前回の訪問記をご参照ください。)

前回はアイスなど買って向かいのファミリーマートに駐車してササッと撮影しましたが、今回それなりに混雑していたので控えることに。
私の立っている道路(ファミリーマート一本裏の路地)の交通量が少なかったため、邪魔にならない広めの場所に停めさせていただきました。

それにしても5年前と全く変わらない姿にまずは一安心。
前回のような真夏の快晴炎天下で眺めるのと比べ、どんより曇った遅めの時間に眺める姿は一層凄みが増しているように感じられます。


ウレタン樹脂で保護され、多くの支柱に支えられることで何とか生命を維持するこの姿。
先日滋賀県で「清滝のイブキ(ビャクシン)」を眺めたときにも感じたことですが、やはりビャクシンの古木は圧が物凄いですね…鬼気迫るものがある。


激しくうねり、筋張った樹皮が幹の陰影を際立たせる。


よく見るといたるところがウレタン防腐処理してあり満身創痍の状態ではあるのですが、全く脆そうに見えないのがビャクシンの凄さではないかと。
いかにも硬質そうなのが見ているだけでも伝わってきますが、実際触れてみると本当にみっちり詰まっていることが分かります。


どの角度から見上げても迫力があるし、どの角度から撮影してもそれなりに見栄えよく撮れてしまうという。
巨樹を撮影して帰宅した後、この巨樹の写真を1枚だけプリントするならどれだ?とベストな1枚を選択するのですが、この手の巨樹はそれが逆に難しい。

あ、写真を撮られない方向けに簡単に言うと、要は「このビャクシンはどこから眺めても絵になる」ということです。


この5年間、毎年のように異常気象だ台風だと騒がれていました。
しかしこのビャクシンは支柱が増えたわけでもなければ目立った枝の欠損があったわけでもない。

巨樹を再訪するときはいつだって楽しみ半分、もう半分は大丈夫だろうかと不安を抱きながらやって来るもので、以前と変わらぬ姿が見られるとそれだけで嬉しくなってしまいます。巨樹をとりまく環境って基本的に悪くなることはあっても良くなることはまずありませんから…


あ、唯一変わっていたのが解説板。
以前のものとほとんど内容は変わりませんが念のためこちらも撮影しておきました。
記載のとおりこの地で1,200年以上生きていることは奇跡に近いと思います。

こちらに記載の富郷ダム近くにある県指定天然記念物「藤原のイブキ」もおすすめ。
※四国中央市から富郷ダムまでは景色の素晴らしい快走路ですが、そこから先の新居浜市方面は細いワインディングが続くのでご注意ください。


ビャクシンにはクスノキやスギの巨樹と違って遠くからでも目立つほどのランドマーク的存在感はないし、こうして少し離れて全景を見ただけでは「ふーん、まあ大きい木だね」で終わってしまうかもしれません。しかし出来ることなら真下に立って眺めてみたり、実際樹皮に触れたりしてもらいたいですね。だってほら。こうして遠目に見ただけではあの筋張った樹皮の質感とか、鳥のホネのようにトゲトゲした枝張りとか全く分からないでしょう?


最後は地蔵菩薩にゆっくりと手を合わせ、下柏の大柏の健康とムスメたちの健康を祈って近くの宿へと向かいました。
またゆっくり立ち寄らせてもらいます。

コメント:2

23-10-19 (Thu) 8:19

東日本で比肩するものといえば、さしずめ「成願寺のビャクシン」でしょうか。規模も雰囲気も似ていて、同じく国指定天然記念物。
大正・昭和期の国天基準にはウーン……となることも多いですが、こうしたビャクシンを指定していたのは良い側面だと思います。
大きさで言えばクスやスギにはかなわないけど、日本を語る上で欠かせない樹種として考えられたのでしょうね。
この質実剛健な姿を見ると、きっとそうに違いないと勝手に納得できてしまいます。
遠景では、周囲にビャクシンの子分っぽい濃い緑色がいっぱいあるのも、微笑ましくていいですね。笑

to-fu 23-10-19 (Thu) 13:54

> 狛さん
成願寺のビャクシンも凄い巨樹ですよね。
成願寺のビャクシンか沼のビャクシンあたりが大物としては北限になるのではないでしょうか。
東京に住んでた頃、巨樹に興味があればなあ…それはそれで地方の大物たちを夢想して悶々と過ごすのだと思いますが。

昭和期の国天は本当に選定理由があやしいものが目立ちますね。例の岐阜県のアレ(昭和4年指定らしい…)とか。
その中でこういうツウ好みの巨樹が選ばれているのは嬉しく思います。なんだよ、分かってるじゃねえかと。
ビャクシンの子分は言われて初めて気付きました。たしかにこれ笑えますね。次回はもう少しじっくり見てきます 笑

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