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PENTAX 645Zを購入


FUJIFILM X-T5 / Carl Zeiss Touit 50mm F2.8 Macro

昨年の6月に生産が終了して以降ずっと気になっていたPENTAX 645シリーズ。
私がメイン使いしている富士フイルムGFXにハッセルブラッド、そしてライカ。ソニーが中判に参入するなんて噂もあったり。
中判ミラーレスも群雄割拠の時代で急速に高性能化しており、正直なところPENTAX 645デジタルは既に役目を終えたと言って差支えないでしょう。

しかしそこにはロマンがある…唯一無二のデジタル中判一眼レフ。
指をくわえたまま一度も手にすることなく傍観者になることなど出来るはずがないのだった。

というのも最近のアレですよ。
円安極まった為替事情で外国人に国内の人気モデルが買い漁られ、そこにファッキン転売屋まで大挙してきて散々な有り様。
コロナ禍から続くこの流れに耐えてきたワタクシもいい加減うんざりしてしまいました。それらとは関係のない世界に生きていたい。
なんかもうGRとかX100とか見るのもイヤだ、と。ええ、私は一度そうなってしまうと見切りを付けるのが早いのです。100年の恋も秒で冷めるわ。
まあそもそも自力で修理できないモノには一切愛着を感じない人間なので、見切りもくそもないわけですが。

早速GR IIIxを下取りに出して使用頻度の低いライカレンズを1本売却したら、645Zボディ+αになりましたというお話。


既に新品の在庫なし。流石にこの価格帯のカメラを個人売買で入手するのはリスクが高すぎるため、カメラ専門店にて中古品を購入しました。
モニター枠の下部に塗装の剥がれが見られるものの中古品としては良品クラスではないでしょうか。6ヶ月保証付き。
一応相場の参考までにヤフオクやメルカリなんかも覗きましたけど、ほぼほぼカメラ転売塾生のゴミみたいな出品しかなかったのでスルー余裕でした。
止むを得ずヤフオクやメルカリで購入する際は「極上品」とか「超極上」みたいなタイトルの出品物だけは避けましょう。塾生出品のゴミです。

しかしこれは…手に持った瞬間からテンション上がりますな。
このメカの塊のような質感。最近のカメラからは絶対に感じられない類の重厚さです。


操作系はまあいつものPENTAXの一眼レフのようであり、そうでもないようでもあり。
主に馬鹿でかいボディにこれでもか!と配置されたボタンから操作する形になるため、K-1と比べるとメニュー画面の中身はスカスカでした。
メニュー画面の階層を探るよりワンプッシュで設定変更できる方が遥かに合理的ではあるのですが、これはちょっと慣れが必要かもしれません。
645Zのサブ機にAPS-Cだと?(当時まだK-1は未発表だった)甘えるな!645Zのサブは645Zだろ!そんなPENTAXの残忍さを感じます。

というかゴチャゴチャしすぎじゃね?
録画ボタンにライブビューとデリート機能が割り振ってあるのはわりとぶっ飛んでると思います。


PENTAX 645Z / PENTAX smc PENTAX-FA645 MACRO 120mm F4

近所を散歩するついでに少しだけ試し撮りしてきました。

これは…いい。
「バッシャコン!!」この無駄に仰々しいシャッター音よ。美術館でこんな爆音響かせたら即座につまみ出されそうだぜ。だがそれがいい。


意外だったのは、思ったよりもずっとレスポンスが良いということ。
多少RAWの書き込みに待たされる感がありますがボタンの操作感もAFの速度もフルサイズのK-1とほとんど遜色ありません。
これ10年前(2014年)に発売されたカメラですよ?

あ、あとPENTAX 645のレンズ群をGFXでMFレンズとして使用していた私はAFレンズとして使えることに感動してしまいました 笑


ほとんど全てにおいてGFX50SIIに劣るカメラではあるのですが、写真機で写真を撮っている感だけはGFXよりずっと上だと感じました。
手ブレにシビアな大型センサー機なのに手ブレ補正が無い。光学ファインダーなので当然仕上がりをイメージしながらシャッターを押す必要がある。
要するにじっくり構えて一枚一枚気持ちを込めながらシャッターを押さないことにはまともに使えたものじゃない。
ただそれらを欠点、欠陥と言い切ることには疑問を感じるのです。こういうのも写真の楽しみではなかったか?


まあそんなカッコつけたことを言っておきながら、己の腕力の貧弱さに愕然としているわけですよ。
帰宅してPCのモニターで眺めてみると微ブレしていてボツになったカットが何枚あったか…
日頃いかに最新カメラの最新テクノロジーに救われているかを痛感します。
写真を撮っているのは私?それともカメラが撮ってくれているだけだったのか?

まあ写った結果だけが写真だといえばそれまでですが、趣味として楽しむ以上は経過を楽しむことも大切だと思うのです。
カメラにおまかせで写真を撮ってもらうよりは自分の腕っぷしで写真を撮ってやりたいではありませんか。


10年前のカメラとはいえ庶民の味方PENTAXが当時ライカ並のお値段で販売していたものですから画質がイマイチなはずもなく。
重装歩兵のような機動力の低さを考えたらとてもじゃないけどメイン機にはなり得ませんが、2台目3台目の決戦兵器としては大いにアリだと思います。

はっきり言ってフルサイズ機も超高性能化した今の時代、画質面で中判センサー機に目に見えるほどのアドバンテージはないと感じています。
というか最新のAPS-C機、ウチにあるのだとX-H2やX-T5と最新フルサイズ機を比べても正直APS-Cセンサーはほとんど同等レベルに達している。
もうセンサーサイズが大きい=大勝利という時代でもないのかなあと。

それでも何故大型センサーに惹かれるかというと、手に持って撮影するときのテンションが明確に違うわけですよ。
これだけは使ってみないことには絶対に実感できないことだと思います。
初めて一眼レフを手に持ったときのワクワク感、そして念願のフルサイズ機で撮影したときの興奮。その延長なのかなと。中判デジタルはいいぞ。

コメント:2

RYO-JI 24-04-03 (Wed) 22:33

きましたね、大物が!
見た目のゴツさにロマンを感じるカメラで、ちょっと憧れてしまいますよ。
自分が使いこなす未来がまったく見えないカメラということもあるかもしれませんが。
to-fuさんは自分のスタイルでカメラライフをおおいに楽しまれていますよねぇ。
ただ単にいわゆる〝終わった〟カメラで遊んだり懐古主義に走るのじゃなく、しっかり撮ることが目的で所有されているし、
一方で常に最新のカメラも使ってますからね。
素晴らしいと思いますよ。

to-fu 24-04-04 (Thu) 14:31

> RYO-JIさん
金銭的にも体積的にも大物です。こいつのせいで防湿庫を買い足す羽目になりました。
実際645Zを使ってみて思うのは、こういうキワモノを楽しめるのも結局は最新ミラーレスも持っているからなんでしょうね。
もしマウント変更して645Zと心中したら?なんて考えるとゾッとしますよ。

このカメラの場合既に生産終了しており修理不能へのカウントダウンが始まっていますので、不具合が出ても
お金で解決できるうちに触れておきたいというのが購入の一番の理由でした。せっかくなのでバッコンバッコン鳴らして
(本当にうるさい)森の野生動物を蹴散らしながら、たくさんの巨樹を撮影してみたいですね 笑

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