- 2024-12-30 (Mon) 14:03
- FUJIFILM GF 35-70mm F4.5-5.6 WR | スギ | 巨木たち(地域別) | 巨木たち(樹種別) | 香川県
FUJIFILM GFX50S II / FUJIFILM GF 35-70mm F4.5-5.6 WR
香川徳島間を移動する際は「加茂の大クス」を眺めて吉野川沿いを走るか、或いはさぬき浜街道を抜けてそのまま海岸線をひた走るか。
県境にほど近い山中ということで、今までなかなか立ち寄る機会がなかったその立地。
今回どうしても新規巨樹を眺めたい!という欲求を抑えきれず、こちらの巨杉を目指してみることにしました。
木田郡?三木町?それなりに香川県の道を走ってきた自負のある私にとっても馴染みのない地名です。
皆さん「メタセコイア」をご存知ですね?生きる化石と呼ばれるメタセコイアは三木町出身の植物学者、三木茂博士によって発見、命名されました。
今ではメタセコイアは三木町のシンボルとなり、町内の「太古の森」には2,700本ものメタセコイアが植樹されていたり…
この辺私も調べてみたら面白かったので、ご興味のある方は是非「メタセコイア 三木茂」などで検索してみて下さい。
しかしこれはまた、なかなか凄いところではありませんか。徳島県のつるぎ町を思い出す山間の長閑な集落。
こういうところに来ると否応なしにテンションが上がりますね。ああ、これぞ巨樹旅だ。遠征してるぜ!という実感がある。
この看板の脇、ちょうど私が立っているところに車2台分の駐車スペースを発見。こちらに車を停めさせていただきました。
鳥居をくぐった先にドンと構える二本杉。
対になった門のような佇まいからは、ところ変われば夫婦杉や爺杉・婆々杉などと呼ばれそうな風情が感じられます。
しかしこれは…デカいな。想像していた姿よりもずっと大きい。
根本に立って空を見上げると壁がぐいぐい迫ってくるかのような迫力。
ああ、これはいい。つい顔が緩み、ニヤニヤしてしまうではありませんか。
たしかリスト上の幹周は7.8mと5.8m。
全国的に見ればそこまで目立った数値でもなく、お察しの通りあまりピンと来るものがなくて訪問を後回しにしておりました。
やっぱり実際来てみるもんだなあ。もののサイトで写真を見るのとはまるで迫力が違う。これが本当に8m級の迫力なのか?
うーん、これだからやめられねえ…などと、自分も「もののサイト」を執筆しておきながら偉そうに感じるのでした。
しかしこちらの二本杉記を読んで、ワタクシ「なるほど!」と膝を打ったのです。
光の反射もあって読みづらく申し訳ありません。要は盛り土してあるが本来10mと7mの巨杉である、と記されているではありませんか。
言われてみればたしかに。これは後から盛られたもののように見える。違和感はこれだったのか。
大きい方のスギからは間違いなく10m級の迫力が感じられる。どうもおかしいと思ったんだよ。
全国に二本杉的な存在は多々ありますが、10mと7mまでのものとなると早々見られるものではありません。
いやー、これは本当に見に来てよかった!
今年も一年礼儀正しく?巨樹道に精進してきた私への、巨樹の神様からの贈り物ではあるまいか。
そんな馬鹿なことを考えるくらいには興奮してしまいましたね…
すらっと背の高いスギの木。
枝はそれぞれ下に垂れ下がるように伸びており、逆さ杉のような立ち姿をしています。
恐らくこの辺りはそれなりに積雪もするのではないでしょうか。
うーん、本当に立派。惚れ惚れしてしまう。
Web上で1、2枚の写真とリスト上の数字を見てスルーしていた愛好家も少なくないのでは?と思いますが、いかがでしょうか。
まあそんな横着な奴は私だけかもしれませんが。実物は素晴らしい迫力。おすすめです。
撮影し、ひとしきり二本杉の姿を楽しんだら根本に腰掛けてハタダの「どら一」をいただく。
我が家はみんな好きなんです、これ。暖かい時期は買えないんですよね…通年販売のカスタード入りのやつは何か違うんだ。
冬の時期に四国を訪れる楽しみの一つだったりします。もちろん今年もどら一を買いまくりましたとも。
こちらが私の2024年最後の巨樹となりました。
静かな集落で人智を超えた途方もない存在とただ向き合う。
一年の締めとしてはこれ以上ないベストな存在だったと思います。大満足。
やはり巨樹はいいですね。来年もまた豊かな巨樹ライフを満喫したい。
どうか皆様もよい巨樹ライフを。
2024/12/10訪問
「熊野神社の二本杉」
香川県指定天然記念物
樹齢 伝承800年
樹高 それぞれ約45m
幹周り 7.8m/5.8m(盛り土されており、実際の数値は10m/7m)
香川県木田郡三木町大字奥山2863
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コメント:4
- れもん 24-12-30 (Mon) 22:53
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こんばんは^^
一年の締めくくりに相応しい堂々とした杉の木ですね!
盛り土して設けたという石段の歪みは木の生長によるものでしょうか。
すらりと伸びた二本の木の間に腰掛ける姿は絵になりますね。
私もここに行ったら、きっと同じように座って写真を撮ることでしょう(笑)
今年も志々島の大クスをはじめ、いろんな巨樹を見せていただいてありがとうございました。
教えていただいた中から少しずつでも回っていければと思っています。
来年も楽しみにしていますよ (^_-)-☆ - RYO-JI 24-12-30 (Mon) 23:21
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これは面白いですねぇ。
二本の間がやけに狭く、石階段があるのも何か不自然だと思って見てましたが。
巨樹愛好家としては盛り土無しの状態を見てみたいと切望。
すでに根がくっついていたということなので、時間をかけて合体していく様も捨てがたい。
いやいや、to-fuさんが経験されたように、石碑を読んで実はそういうことだったのか・・・と知るのも驚きがあっていい。
色んな楽しみ方がありますねぇ。
今年は念願の洞杉を三人で訪問できたという満足感が強く、その後は少し尻すぼみしてしまいましたが、
来年も楽しい巨樹行ができればいいですね! - to-fu 24-12-31 (Tue) 14:55
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> れもんさん
あまり期待していなかっただけに嬉しい誤算でした。
仰るように、石段の歪みは根っこの成長によるものでしょうね。
スギの健康を考えると石段をどけて少し離れたところに新たな石段を設けた方がよさそうですが…参道の正中だけに難しそうです。
れもんさんも是非、ご夫婦で階段に腰掛けて撮影を! 笑
こちらこそ、今年もれもんさんの見識の広さとフットワークの軽さには大いに刺激を受けました。
私も全てマップにチェック済みなので、少しずつ回って行けたらと楽しみにしています。
来年もまたよろしくお願いいたします。 - to-fu 24-12-31 (Tue) 15:06
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> RYO-JIさん
全くです。本来の姿を見てみたかったですねー。
いつかは根本が完全に接合して国内最大級の連理スギになるのかも…なんて想像が膨らみます。
巨樹は現地に立って初めて分かること、感じられることがとても多くて、やはり見に行ってナンボだと痛感しますよ。
しかしあの洞杉。あれはいけません 笑
私もどこか放心状態で、しばらくは洞杉を見たし近所でいいやと出かける気になりませんでした。
来年もまた開催したいものですねえ。再会できる日を楽しみにしています!
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