Home > FUJIFILM X70 | Panasonic LEICA DG SUMMILUX 1.7/15 ASPH. > Panasonic LUMIX GX7 MarkIII を購入しました

Panasonic LUMIX GX7 MarkIII を購入しました


表題のとおりです。LUMIX GX7 Mark3 単焦点ライカDGレンズキットを購入致しました。何故自分はあれほどまでに毛嫌いしていた家電メーカー、パナソニックのデジタルカメラを握りしめているのか。本当に嫌いだったんですよ。もうLUMIXのロゴを見るだけで鳥肌が立つくらいに。お前がカメラだなんて断じて認めん、お前は家電だ!くらいの偏見を持ってましたからね。正直なところ自分でも一体何が起きたのかよく分かっていないので、整理するためにもテキストに書き起こしてみようと思います。



とりあえずですね、一番の愛機だったFUJIFILMのX100Fを手放したわけです。モノ好きな性質なので今まで色々なカメラを使用してきましたが、もうホント、自分的にはX100F以上に日常のスナップ撮りが楽しいデジタルカメラには未だ出会ったことがない!というくらい気に入っていました。当然ケチのつけどころが全く無いわけではありませんが、現時点で95点を与えてもいいくらいの出来。そりゃもう頼れる相棒でしたよ。しかしながら新品で購入して1年内、既に2回の不調と来たもんです。撮影枚数およそ1万ショットで2回の不調は前代未聞ですよ。何がメイドインジャパンやねん!と突っ込まずにいられない造りの悪さ。これにはもううんざりと言いますか流石にもうええわ、ほなサイナラと別れを告げざるを得ませんでした。惚れ込んでいただけにその反動も大きいと言いますか、ねえ。恋愛ってそういうとこあるじゃないですか。(決して恋愛ではない)まあ機種そのものと縁が無かったと思って忘れることに決めたんです。スッパリと。

X100Fを手放しても手元には4台のカメラ(X70、X-Pro2、X-T20、α7II。他にもキヤノンの一眼レフとか色々あるけど多分もう仕事以外で使わないのでノーカウント。)がありますので、実際のところ日常生活で困るかというと何の支障も無いんです。しかし何だろう。この喪失感は。ああ、あれか。つまらない理由で自分から振ったくせに、ふとした瞬間その女の子の笑顔かなんか思い出しちゃって久しぶりに声が聴きたい、みたいなあれなのか。思春期かよ。


そしてその足は市内のカメラ屋、家電量販店へと向かっていました。発売直後のFUJIFILM XF10を展示コーナーで舐り回す(無料)ことで心のスキマを埋めようという目論見です。しかし二度にわたり家電量販店を訪れるもそこにXF10の姿はなく、あろうことか入荷時期さえ未定だというではありませんか。もうええわ、要らん。そんなカメラ触りたくもない。(この辺りで既に目的が「触る」から「何か買おう」に変わっていた気がします。)やはりX100Fに代わるカメラはX100Fしかないのかもしれない。よし、呪われたX100Fを手放したことだしサラピンのX100Fのを入手しよう!と、今思えば完全に頭がいかれているとしか思えない暴挙に出ようと、またも家電量販店を訪れたときにこいつと出会ったのです。


この、どことなくX100Fを彷彿とさせるルックス。良くも悪くも懐古趣味全開で時代の波に乗り切れない銀塩カメラマンの怨念がこもったレガシーのようなX100Fと比べると、こいつは逆にクラシックなブリティッシュ・スタイルをヘンテコに着こなした若いサラリーマンのように見えます。


醜いファインダーの出っ張りに関してはEVF機構を内蔵する以上致し方ないことなのだと思います。しかしこの装いでチルト式ファインダーって一体何を考えてるんだお前は。そもそもファインダーがチルトする意味があるのかという話。しゃがみこんで足元に構えたカメラを真上からニヤニヤ眺める姿…不審者として通報される未来しか見えませんが、写真家なら常識を疑え!そして無茶苦茶やってみろ!というパナソニック神からのメッセージなのかもしれません。(後々気付いたのはこの画像のようにたすき掛けした時、ファインダーが体にゴツゴツ当たらないよう接触面を平面化できるというメリットがあるということ。え?それだけかって?いや、まあ、それだけなんですけど。)GX7MK3は液晶もチルト式モニターなので、もう本当に存在意義が分からない。あ、X70と違って液晶が右側のボタン類設置面と限りなくツライチに近くなっているのは素晴らしいと思います。X70の背面は醜悪といって差し支えないくらい不細工な上、段差のせいで十字ボタンの左が押しにくすぎて事実上死にボタンになってますから。


右上の誇らしげなLUMIXロゴといい、この絶妙なイモ臭さが堪りません。もちろん誉め言葉ですよ?黒パーマセルで隠してしまうかこのまま使うか…本当に絶妙なラインを突いてきます。(後から調べたら旧型のmk2には更に右下にLマークのバッジが付いていた模様。あの類からはライカの赤バッジやツァイスの青バッジと同じで顔面脂ぎったオッサンのセンスしか感じないので排除大歓迎です。mk3の代でようやくまともなデザイナーに変わったのかもしれません。)触った瞬間に通じ合えた、こいつぁ良いカメラだ。買うしかない。


ということで今回35mm換算で30mm単焦点のパナライカ SUMMILUX 1.7/15(パナライカであって決してライカではない)が付いたモデルを購入しましたが、こいつはコンデジではないのでレンズ交換まで楽しむことが出来ます。いいですねー。夢が広がります。一応今のところレンズは追加しない予定ですが。

そしてさらに感動したのが、レンズ交換式カメラにしてX100Fのデジタルテレコン相当の機能を擁していることですね。(疑似的に画素を埋めることで解像度を落とさないデジタルテレコンに対して、パナのものは単なるクロップ機能なんでしょうけど。)これが結構便利なんですよ。レンズ交換すればいい?数百グラムの鉄塊を何本も持ち歩くなんて快適からかけ離れた愚行でしかないし、そもそも街中でレンズ交換だなんてあーた、もう平成も終わるというのに何言ってるんですかという話ですよ。そんな土臭いことやってられませんから。そりゃあ多少画質は落ちますが、街中スナップしててそんな高画質で残さなきゃいけないほど崇高な写真撮ります?と聞いてみたいくらいです。野菜だのコメだのと荷物を持たされがちなおじさんにとって、機材を軽量化できるというだけで値千金と言っていいメリットがあります。


一昔前の自分がゴミムシのように嫌っていた家電メーカー製のカメラ。今になって思えば、ただただ自ら楽しみの可能性を潰していただけに過ぎないんですよね。カッコ良くスカしていたつもりだったんでしょうが、そんなものは未だにデジタルなんか写真じゃないと屁理屈こねて世界を閉ざす愚かな老人と何ら変わりがないということに気付きました。どんな物事であれ前向きに良さを探してみよう、と考えられる方が楽しいに決まってるわけです。別に悟りを開くために修行してるわけでもあるまいし、趣味なんて楽しまないと損なだけですから。


冷静に考えてみると、実のところこの1年間でX100Fにも結構飽きてるんです。いや、良いカメラですよ?写真を撮る喜びを考えて設計されているのがよく分かるし、写りだってそれはもう抜群に素晴らしい。後継機が出たら確実に購入すると思います。でも、使い込んで手に馴染むことで、家から持ち出すことの喜びを感じられなくなりつつある。そうなってくると何もX100Fだけにこだわらなくてもいいんじゃね?と思うんですよ。もしかしたら世の中にはもっと写真を楽しめる道具があるかもしれない。現行機種のデジタルカメラなんていつでも買えるし、余程の事情が無い限り時間と共に値段が下がる一方なんだから最悪型落ちの中古になってから買い戻してもいいんです。

初めてのパナソニック、そして初めてのマイクロフォーサーズということで右も左も分からない状態ですが、久々に新しいおもちゃを与えてもらった子供のように設定を弄り倒しています。


設定どノーマルで試し撮り。アスペクト比がいつもと違うからか変な感じがします。(結局この後アスペクト比はデフォルトの4:3ではなく3:2で運用していくことにしました。)to-fuさん的にはやや彩度を落としたいなーという以外は色味も素直で良いと思います。X100Fの代替品として購入したつもりでしたが、実はサイズも画角もX100FではなくX70と被るんですよね。こっちはEVFまで付いてるし。何となく処分してもまた買ってしまいそうな気がする(現在2台目)ので手元に置いておきますが、X70の登板機会が激減しそうな予感がします。

コメント:4

RYO-JI 18-08-28 (Tue) 22:03

to-fuさん、楽しんでますねぇ。
めちゃくちゃ羨ましいです。
これは性格的なものもあるんでしょうか・・・、自分には到底真似できない楽しみ方です。
時計の記事を見ていても思うんですが、to-fuさんのこだわり具合がスゴイ。
かといって固執するんじゃなくて、未知のモノにもチャレンジしていくんですから。
カメラを擬人化した表現にはウケました(笑)。

自分がいま揃えたいのは、フルサイズ機といつも持ち歩けるようなコンパクトなヤツ。
XF10も気になっているうちの一台ですし、出るかどうかわかりませんがGRの後継機とか・・・。
パナソニックは正直まったく眼中になかったですけど、ちょっと気になってきました(笑)。

to-fu 18-08-29 (Wed) 21:20

> RYO-JIさん
自分の場合、むしろこだわりが全く無いのがこだわりなのかもしれません。意味不明ですが。
仰るようにこれは性格的なものなんでしょうね。銀塩時代から一つの機材にまとめられた記憶がありません。
写真を撮る行為自体好きなんですが、それとは別で好きな道具を使って写真を撮るという行為も好きなのだと思います。

GRは良いカメラですよね。
操作系は既に完成していると思うので、センサーさえ現代のものに積み替えてくれれば文句無しなんですが。
あ、パナもいいですよ。ライカQあたりから哲学やら何やら色々パクったんだろうなーという涙ぐましい努力が…いえ、パナは一昔前とは写真機としての完成度が段違いです。これは凄い。思うに、やっぱりデジカメってカメラではなくあくまでも電化製品なんですよね。ソニーやパナはその辺のノウハウが完全に一歩先ん出てるので有利なんだろうなーと感じました。あまり好きな手法ではありませんが哲学やポリシーなんて上っ面だけパクって真似してしまえば充分商売になり得るわけで、大前提をしっかり抑えてる家電メーカー勢はそら強いわ…なんて思い知らされました。

18-08-30 (Thu) 0:44

あっ、これ! 僕が欲しかったやつじゃないですか!(秘技・買ってもないのに私物化)
いやー、実際、今に端を発した訳でもなく繰り返されてきた例の「小良いカメラ」論議ですが、昨日僕も偶然「パナがいいんじゃねえ?」という一応の結論に達し、k-1がいない寂しさを埋めるために急激に欲しくなるという発作に悩まされていたのですが。
ええ、だから、to-fuさんの記事を読んでぶったまげましたよ。なんでto-fuさんが僕の欲しかったやつ今日買ってるの!? って。しかもあのto-fuサンがLUMIXだなんてね! (冗談ですごめんなさい)

実際の話、k-1で撮った画像を毎日いじっている訳ですが、他の人がどう文句をつけようと、僕はあの写りには満足しています。
特に巨樹を撮るようになって、ああした現場性、被写体の性質など考えてみても、頑丈でよく撮れるカメラで良かったという実感もあります。
しかし、街中ではやはり取り出す気になれない。単焦点付けて小型化しても気後れする。
巨樹の旅をするようになって、なおさらそうなったかもしれません。山中とか雨中とかでデカいカメラとこってり付き合った後だと、そいつはもう置いときたくなる。あとの時間はリラックスして適当にスナップできる、軽いカメラこそが手元にあって欲しい。
この点は、車旅で総合的な荷物重量が関係なくなったとか、そういうこととは平行軸なんですよね。
専門性の違いと言いますか、生きる世界が違うというか、特に近年のカメラ環境から考えれば、フルサイズ一眼レフで街中スナップなんて、でかい虎をペットだ、ただのお散歩だと言い張って連れ出しているかのようです。
散歩の共ならむしろ賢い小型犬が楽しくない? と言われれば、それはごもっとも。
(シグマさんは小型犬をスナッチしたエイリアンなので、この際そっとしておく、で。耳から変な触手出てるタイプ)

なので、to-fuさんの書かれたことはとてもよく理解できるつもりです。
マイクロフォーサーズがいまだ元気に生き残っているというのは評価すべきことだし、そこに自分の欲求を当てはめてみてもおかしくはない。
なので僕もちょっと触りに行ってみたいと思います! 意欲はあるけど¥はないので、MarkIIではダメなのかと自問してもみます!
LUMIXのことは全く何もわかりません! そこもまた楽しみです。笑

to-fu 18-08-30 (Thu) 15:22

> 狛さん
やはり狛さんもこの辺りを狙われてましたか!ルミックスというワードが登場していたのでドキッとしましたよ 笑
そうなんです。全く同感でして、オンオフ切り替えるではないですけど、普段街中でパシャパシャやるならやっぱり気張らずサッと撮れるカメラが良いなと。しかし、そこは注文の多い我々のことです。「普通のコンデジセンサー?だめだめ。え、もちろんEVFは付けてね!レンズは実絞りが付いてる方がいいなあ。でも携帯性もそれなりで…」なんて言い出すと止まらず、結局どこかで折り合いを付けなければならないわけで、性能面やサイズ、金銭的に考えると現状ではこの辺が最善かなとなりました。何となく今写真撮ってるな俺、と納得できるカメラであればそれで充分なのだと思います。

はっきり言ってしまうとファインダーの見栄えは家電臭さが抜けないし、X100Fが95点なら現状こいつは70~80点くらいかなあというフィーリングなんですが、まあそれはそれとしてせっかくなので撮影を楽しもうと思います。マーク2で充分じゃないですかね。3型を購入してから2型についても調べてみましたが、画素数の向上以外は4Kフォトだの後からピントを調整するだの絶対触らねえだろうなあ…って機能が増えただけでしたよ。我々の用途だと「それなりの画質・ファインダー有り(何か写真撮ってる感が出る)・携帯性」を最低限抑えていることが大事で、AFが早いだとか連射性能が凄いだなんてのは無視してもいいくらいだと思います。

コメントフォーム
Remember personal info

トラックバック:0

このエントリーのトラックバックURL
https://withphotograph.com/wp-trackback.php?p=6247
Listed below are links to weblogs that reference
Panasonic LUMIX GX7 MarkIII を購入しました from with photograph

Home > FUJIFILM X70 | Panasonic LEICA DG SUMMILUX 1.7/15 ASPH. > Panasonic LUMIX GX7 MarkIII を購入しました

CATEGORIES

Return to page top