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岐阜県本巣市 根尾谷淡墨桜


SONY α7RIII / SONY FE 24-105mm F4 G OSS SEL24105G

福島県の「三春滝桜」と山梨県の「山高神代桜」、そしてこの岐阜県の「根尾谷淡墨桜」。この3本の桜の木を日本三大桜と呼ぶのだとか。つい先日日本三大砂丘の一つを訪れたばかりですが、今回は砂丘でなく桜を。時期モノですからね。実のところ人混みや渋滞がゴキブリよりも嫌いなto-fuさんとしてはこの手の時期モノにはあまり興味がなく、葉桜になった頃にでも一度行ってみようと軽く考えていたのですが、せっかく全国の巨樹巡りをしてるってのにそんな適当な意気込みでいいのかと思い悩みまして、深夜早朝なら問題ないだろうと岐阜県目指して出発したのでした。

事前に本巣市のサイトで淡墨桜の開花情報を見てきたところ5分咲きとのこと。
開花期間はライトアップされるそうなので、夜桜と明るくなってからの桜で二度美味しい!とニヤニヤしながら向かいましたが、現地はなんと手元すら見えないような漆黒の闇。時期が早かったのでしょうか。もしくは露天が店じまいするタイミングで照明を落としているのかもしれません。深夜までライトアップしたところで、どうせ集まるのは酒盛り目当てのろくでもない輩ばかり。ありそうな話です。

一応三脚を立てて頑張ってみましたが、ISO12800という未体験ゾーンまでブチ上げてもシャッタースピードはギリギリ30秒。ISOを稼ぐためにはレリーズ繋いでバルブ撮影を…ケーブルレリーズなんて用意してきてるわけないじゃないですか。これはムリですわ。夜桜の写真は残念なことになりましたが、結構いい思い出になりました。さて、日付が変わる0時頃には車に戻り、寝袋に潜り込みます。


4時起床。いえ、寒すぎてオートで目が覚めます。目覚まし要らず。
このところ毎回「これが今季最後の氷点下車中泊だ…」と言い聞かせて苦難に耐え忍んできましたが、まさか4月になってまで氷点下車中泊する羽目になるとは思いませんでした。5時時点でマイナス5℃。ガクガク震えながらコーヒーを淹れ、5時半淡墨桜に向け歩き始める。当然この時間はお店なんて開いてやしませんが、たくさんの露天や飲食店が並んでいました。ワタクシはその人混みを想像するだけでサブイボが立ちますが、桜まつり的な雰囲気を味わいたい人は結構楽しめそうな感じです。


これが日本三大桜、淡墨桜か。流石に美しい。


こうして見ると見事なものですが、実はこれ、淡墨桜の後ろにある「淡墨二世」が被っているから立派に見えるんですよね。借景と言いますか。


左側のものが淡墨二世。こうして見ても明らかに本家「淡墨桜」の樹勢が衰えていることが分かります。


実は今回ぜひ見ておこうと決意した理由がそれなんです。昨年9月4日のあの規格外の台風21号によって大枝が4本も損壊。それから樹勢が急速に衰えているという情報を耳にしまして。事前に各所で例年の淡墨桜の画像を見てから訪問しましたが、5分咲きであることを考慮しても明らかに例年ほど元気がありません。(実際訪れてみて、これでも7分咲きくらいに開花が進んでいる印象を受けました。)


こちらが淡墨桜。


こちらは二世。
まあ二世は幹に近付いて至近距離から撮影できるので撮影の角度などなどフェアではないかもしれませんが、花弁の付きや張りのようなものが明らかに違うのが伝わるかと思います。二世はもう満開に近いくらいですね。


側で撮影されていた方がお供えしたと思われる缶ビール。
「それにしてもよく咲いてくれたなあ、そろそろ見納めかもしれんなあ…」
桜を見つめながらしみじみと仰っていました。


よく咲いてくれた。本当、それに尽きる。
全身を杭によって支えられたその立ち姿は、どこか花開くことを人間に強制されているようでもあり、素直に美しいと感動すると同時に胸の中にモヤモヤしたものが残ったというのが正直な感想です。日本三大桜。確かに素晴らしい称号ですが、桜は本当にそんな名誉を望んでいるのでしょうか。


立派な幹です。これが桜なのか?と信じられないくらい。
巨樹としても充分な見応えがあります。
次回は是非とも人の少ない葉桜の時期に来て、この公園でのんびりしてみたいですね。


枝は水分が染みて朽ちないよう保護されていて、やはり痛々しい。


淡墨桜を保護、再生するための取り組みが案内板に詳しく書かれていました。


日の出直後にもかかわらず、カメラを提げた方が続々とやってきます。恐らく数時間後には桜を撮りに来たのかカメラマンのオッサンを撮りに来たのか…といった状況になるのでしょう。


国天、根尾谷淡墨桜。
流石に1500年と言われる樹齢は眉にツバだと思いますが、実に立派な桜の巨樹でした。遠路はるばるやって来た価値は…十二分にありました。桜の木は開花時期しか注目されないので気の毒ですが、巨樹を愛する者としてはそういうの抜きにまた別の季節の表情も見てみたいと思います。


いつまでもお元気で。では、また。

「根尾谷淡墨桜」
国指定天然記念物
樹齢 伝承1,500年
樹高 17.2m
幹周り 9.1m

コメント:4

RYO-JI 19-04-04 (Thu) 23:21

もの凄くドラマチックなサクラ。
国の宝と言ってもいいんじゃないかと思いました。
それと同時に、複雑な思いが胸をよぎる巨樹だとも。
美しい、けど痛々しい。
再生治療をし続けて15年、もう楽にさせてあげれば?と思わずにいられません。
その一方で、日本の象徴である桜の名木ですからいつまでも存在していて欲しいという願い。
うーん、これは軽々しくコメントできないレベルの状態ですね。
to-fuさんのように実際に目にしないと語ってはいけない・・・そう思えます。

そして相変わらずハードな巨樹紀行を強行して(楽しんで)おられて羨ましいやら、
決して真似してはイケナイと心に刻んだり(笑)。

19-04-05 (Fri) 21:05

すごいのが来ましたね……もちろん、死ぬまでに一度は対面したいと思うカリスマのおひとりであるわけですが。
to-fuさんの報告を読んで、これはぼーっとしていたらその機会も危ういんじゃないかとそわそわしてきました。
実際、これまでに見たどの写真よりも老いて疲れているように見える……。
幹の中にすら支柱が入ってしまっているこの姿は、自然に還るのを止められているような、かろうじて生かされている苦しさすら想像してしまいますね。

おそらくこれから先樹勢が盛り返すことはないだろうな……と思いつつ、それでも寿命短かきちっぽけな人間のサガか、どうにか細々でも穏やかな余生をと願います。
好奇心からというより、人生経験としてと言った方が近いような感情を抱くにせよ、それでもやはり一度咲いているところを見ておきたい。
そして、散り際に見せるという、この樹ならではの墨色というのをぜひ目の当たりにしてみたいものです。
ああ、来年の桜はここ、このお方だな……と予感がよぎりました。
いつまでも元気で。そうとしか言えない。

to-fu 19-04-07 (Sun) 11:04

> RYO-JIさん
1500年は流石にアレですが少なくとも数百年、それこそ我々からすると悠久とも思える時を生き続けているわけですから、ここまで来ると国宝ですよね。ただ私も全く同じ意見で、そろそろ休ませてやってもいいんじゃないの?と思わずにいられませんでした。しかしながらこの姿だからこそ胸を打つという事実、それに地元の方にとっては貴重な観光資源でもあるわけで…なかなか難しいですね。こういうのは。

RYO-JIさんもきっと四国遠征する頃にははまっていると思いますよ?強行突破に。
そうなるともう抜け出せませんからね 笑

to-fu 19-04-07 (Sun) 11:11

> 狛さん
やはり狛さんはこのお方をご存知ですよね。
散り際の淡墨色のことまでご存じだとは…恐れ入ります!

実のところ桜の巨樹に興味を持ったのは狛さんと平山さんの影響が大きいです。
だって二人であんなに楽しそうに話してるんだもの、見に行ってみたくもなりますよ 笑

幹の中の支柱、これには僕も驚かされました。コルセットを付けて無理やり姿勢よく立たされているかのような。
昭和の時代に死にかけた際、大手術で復活したこと自体が奇跡のようにも思えるので、こうして花開いている状態で会うことができただけで非常に満足しています。今年また規格外の災害でも起こらない限りは直ちに倒壊してしまうほどの状態ではないと思いますので、ぜひとも狛さんやRYO-JIさんにも淡墨桜の雄姿を見ておいてもらいたいものです。

そして、ああ、やっぱり僕は三春の滝桜を見てみたい。
あのときのお二人の表情が頭から離れないんですよ 笑

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