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2022-03

FUJIFILM GFX50S IIの試し撮り


FUJIFILM GFX50S II / FUJIFILM GF 35-70mm F4.5-5.6 WR

レンズはキットレンズのGF 35-70mm F4.5-5.6 WR。本当ならラージフォーマットの解像力を最大限に活かす単焦点レンズを使いたいところですが、今回主に巨樹撮影用にカメラを購入したため、ある程度汎用性のあるズームレンズを選択しました。10万円強のこのレンズが5万円程度で手に入るわけで、使う使わないにかかわらずズームキットを買っておいて損はないと思います。

35mm換算で28-55mmというかなり微妙な焦点距離ですが、撮影してみた限りでは解像力に不満は感じられません。10万円クラスのレンズとしては随分とチープな外装も、その分のコストを光学性能に割り振ったと考えたら十分納得できます。樹脂丸出しな外装が軽量で軽快な携帯性に寄与していますしね。


Web用に縮小した写真なので伝わらないと思いますが、当然凄まじい解像力です。等倍まで拡大してもネコさんの胸毛?一本一本までピン!としっかり解像していて驚かされました。ただまあ正直今どきの高画素フルサイズ機でもそれくらい朝飯前なわけで、私が感動したのはその解像力でもボケ量でも、ダイナミックレンジの広さでもありません。

ええ、最も素晴らしい点はその画像データが持つ余裕、懐の広さではないかと。RAWデータのスライダーを「ここまで弄れば破綻するだろう…」というところまで極端に、そして意地悪に操作してみても破綻しない豊富な情報量。これはもうセンサーサイズという物理の問題ですから、どう足掻いてもAPS-Cやフルサイズセンサーで撮影された画像データとは明確な違いがあります。身も蓋もない言い方をしてしまうとフルサイズであろうがAPS-Cであろうが、きっちり狙い撃ちすればラージフォーマットにも負けない写真なんていくらでも撮影できるんです。しかし、なんとなく適当にシャッターを押しても何とか出来てしまうだけの余裕がある。それこそがラージフォーマットの一番の魅力であるように感じますね。

ちなみにこちらF6.4で撮影したもの。このF値でも被写界深度が浅すぎるくらいなので、周辺までピシッと解像させたい場合には相当絞り込む必要があるかもしれません。最大6.5段(まあ実質2~3段程度?)の手ブレ補正があってよかった。巨樹撮影では薄暗い森の中で撮影することが多いのもあり、ボディ・レンズ共に手ブレ補正なしのハッセルブラッドを選ばなくてよかったと痛感した瞬間です。被写体ブレだけは如何ともしがたいですが。


AFは…正直まだまだ発展途上ですね。元々フジのXシステム(APS-C)もAFに定評があるわけではないので、ここはまあ想定内。クロネコさんにピントを合わせようと3枚ほど撮ってみましたが見事に3枚ともピントが後ろの外壁に抜けていました 笑 AF速度はまあこんなものではないでしょうか。遅い!と腹を立てるほどではありませんが、だからといってお世辞にも早いとは言えない、みたいな。小さなモーターでうすらデカいセンサーに合わせて巨大化したガラス群を動かすわけですから、ここはむしろよくやった!と褒めていいレベルなのではないかと。

まだ少し持ち歩いた程度ですが現時点での評価は100点満点中85点くらい?はい、かなり気に入っております。減点部分はAF云々ではなく、せっかくのラージフォーマット画質に果たしてフィルムシミュレーション機能が必要だったのだろうか…という根本的な部分でしょうか。リアルな色味を忠実に再現してくれるモードもあればなお良かった。というかむしろ、そういうモードが欲しかった。

RAW撮影オンリーで設定も何もかも全て無視してゼロから現像すればいいのかもしれませんが、それでも撮影結果のプレビュー時点ではいずれかのフィルムシミュレーションの影響を受けざるを得ないわけで。フジのスタンダード的ポジション「PROVIA」にしてもやっぱり色味が非現実的なんです。色味を誇張せず、忠実に再現したいという方は迷わずハッセルブラッドを選択すべきなのかもしれません。

とはいえ個人的には概ね満足。GFX50S IIは現状の選択肢として最もお手頃価格で完成度の高いカメラではないかと思います。

今年最初で最後の大物、FUJIFILM GFX50S II を購入しました


LEICA Q

買ってしまいました。間違いなく2022年最初で最後の大物です。先日ヨドバシカメラで触って以降、ハッセルブラッドのX1D II 50Cとフジフイルム GFX50S IIが頭から離れなくなってしまいまして…まあ正直申し上げると頭の中はとっくに「では、どちらを買うか?」というフェーズに進んでいたわけです。見てのとおりGFX50S IIとGF 35-70mmのレンズキットに落ち着いたのですが以下、購入に至るまでのあれこれなど。 全文を読む

香川の記憶 父母ヶ浜


LEICA M10 / LEICA APO-SUMMICRON-M 90mm F2 ASPH.

須田港へ戻って釣り人を眺めながらパンを食べたら、荘内半島をぐるっと回って父母ヶ浜へ。
今ではおなじみのコース。残念ながら今回は満潮であった。


何をするわけでもなく、ただ砂浜をぶらぶら歩いて適当にシャッターを押すだけ。
こういうのが最高に贅沢な時間の使い方だと感じるようになったのは、ただ単に歳をとっただけなのかもしれない。
おっさんになるのも、そしてこのままジジイになるのもまあ悪くはないと今なら思える。
昔ならきっとこんな時間の使い方は出来なかった。

香川の記憶 粟島


LEICA M10 / TTArtisan 28mm F5.6

初夏のような暖かさだった一日。
こちらでも気温がぐんぐん上がっており、日中はシャツ一枚でもいいくらいの陽気に。
つい一月前まで「さむっ!」なんて震えてたのが信じられない。


LEICA M10 / LEICA APO-SUMMICRON-M 90mm F2 ASPH.

また海沿いの道をぶらぶら撮り歩きたい。
気候がよくなると仕事が捗らなくて困りますな…

香川県三豊市詫間町粟島 梵音寺のタブノキ


LEICA M10 / TTArtisan 28mm F5.6

今まで気になっていながらも、瀬戸内の離島粟島の巨樹ということでなかなか立ち寄る機会のなかったタブノキ。ええ、巨樹的に見るとどうしてもこちらより「志々島の大クス」を優先してしまうわけで。今回単独で粟島に3時間半滞在できるということで、この機を逃すわけにはいきません。

そういえば愛媛県のカツラ以来再訪の巨樹ばかりが続いていたので、今回昨年秋以来の新規巨樹ということになります。 全文を読む

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