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岐阜県郡上市 石徹白のスギ(石徹白の大杉) 2019


SONY α7RIII / SONY FE 24-105mm F4 G OSS SEL24105G

この地へと赴くことは、私にとって最早巨樹巡りと呼べるものでは無いかもしれません。聖地巡礼?年に一度の初詣?どのように表現してよいのか分かりませんが、そんな年に一度の大イベントになってしまいました。岐阜県郡上市、石徹白。距離もさることながらそこへ至るまでの道のりがまあ並大抵にはいかないわけですが、今年もこうして無事やって来ることが出来ました。きっと私の日頃の行いが…いえ、この地に立つとそんなつまらない冗談を発することが憚られるような粛々とした気持ちになってくる。ええ、今年も巨樹の神様に感謝です。


この神々しさを写真で伝えることは難しい。早朝の凛とした空気がそう感じさせるのか、はたまた後光が射すかのように昇る朝日のせいなのか。まさに神の庭としか表現のしようがない。これが本当に息を飲む美しさなんですよね。


ついつい脱帽して一礼してしまう、そんな立ち姿。今年も元気でいてくれて本当に良かった。巨樹という存在自体あまりに偉大過ぎるため、日頃写真を撮影しようにも「こんな物凄いものどうやって撮ればいいんだよ…」と途方に暮れることが多々あるのですが、この方においてはもうそんな次元には生きていないように感じるのです。樹木という存在から昇華して、既に仙人であるとか神様であるとかそんな上位の幽体のようなものへと至っているのではないか。いや、真面目に言ってるんですよ?私が今までに出会った巨樹の中でこう感じるのは、現時点でこの石徹白大杉だけです。


この白っぽい樹皮がまた神聖な雰囲気を強調するわけで。漆喰塗りの白壁のようだ。


前回の11月末のスギ本来の生命感に溢れる姿もまた見事でしたが、やはりこの巨樹はまだ暖かい時期にたくさんの生命を背負って立つ、大地の母のような姿が一番「らしい」のではないかと思います。


正面側から見える緑はほとんどが着生植物のもの。しかしそこに悲壮感は一切無い。巨樹巡りなんてものを始める前は木を見て感動するなんて正気の沙汰じゃねえ…と思っていました。まあ大抵の方はそう思っているに違いありませんが、これがまた不思議なことに感動してしまうんですよねえ 笑


背面側から。これ、明らかに主幹が途中で折れてますよね。もし折れていなかったら、果たしてどれほど途轍もない大きさになっていたのか。会う度に思うんですが、この巨樹が樹齢1,800年ってことはないんじゃないですかねえ…この存在感、軽く2,000年は超えてるように思いますが。どうなんでしょうね。


これだけ多くの植物に絡みつかれながらも痛々しさを感じさせない巨樹は、ちょっと他に思いつきません。むしろ朽ちて白骨化した樹皮を飾り付けるアクセサリーのようにも見えてくるくらい。


本当に凄い存在感。テキストを色々考えてみたけど、じっと写真を見つめていたら全部吹っ飛んでしまいました。


この存在は奇跡というより他ない。巨樹に興味の無い方にも、生きているうちに一度は見ていただきたいです。


実は訪問直後に撮った冒頭の記念写真、樹齢約1800年の「1」のところにちょうど落ち葉が張り付いて見えなくなっていることに気付きまして 笑 最後の最後にもう一度三脚を組み立てて、大判印刷用のセルフショットを撮り直しました。

また再訪するぞ…などと語りますまい。来年も絶対来ますから。最後に一礼。また来年、お元気でと呟いて立ち去るのでした。

過去の訪問記、巨樹の詳細などはこちらの過去ログをご参照ください。

コメント:4

RYO-JI 19-10-11 (Fri) 21:41

年に一度の聖地巡礼。
そのフレーズだけでこれまで数多く見た巨樹とは別物だとわかります。
巨樹を超越したそんな存在がある・・・この目で見て確かめてきます。

to-fu 19-10-12 (Sat) 13:03

> RYO-JIさん
RYO-JIさんがどう感じるのか非常に興味があります。
本当は巨樹に興味の無いヨメや友人にも見てもらって感想を聞きたいくらいなんですけど、流石に立地が…
死ぬまでに一度くらいは積雪の中の姿も拝んでみたいものです。

19-10-12 (Sat) 19:47

今年は(と書いてしまう点でちょっとおかしい)僕もto-fuさんに倣って石徹白で夜明かしし、早朝のうちに大杉に対面してきました。
石徹白に身を置いて体験することの多くと、そのクライマックスとしての大杉との再会。
自分のところでも詳しく書きたいと思うんですが、本当にかけがえないと感じます。
こういう体験をしに通うということを、まさに巡礼と呼ぶのだろうなと……こんな考えを持つのも初めてのことですが、疑いはありません。

大杉の姿は、凄まじいながらもすごく静謐で、なんとも言えないたたずまいの美しさも感じます。
写真では伝えられねえよ! と思いつつ、今回も一生懸命撮ってしまいましたし、持ち帰った写真を見て、また心が踊ります。
行けて良かったです。

to-fu 19-10-13 (Sun) 0:44

> 狛さん
真っ暗な大自然の中で眠るというのも逆に新鮮で良いものですよね。
あの不便な環境に身を置いていると、ああ自分は本当に石徹白に来たんだと強く実感しました。
狛さんの旅ログはどんなものだったんだろうと、記事の更新をワクワクしながら待ってます。

あの美しさを写真で表現することは不可能なのかもしれませんねえ。
だけど、だからこそ撮りがいがある。一生かけて向き合うだけの価値がある相手ですよ、あのお方は。
来年もまた撮りに行けるといいなと切に願います。
RYO-JIさんが訪問されたら、いつか石徹白にも3人で行ってみたいですね。

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