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兵庫県美方郡香美町 猿尾滝(さるおだき)


SONY α7RIII / SIGMA 24-70mm F2.8 DG DN | Art

2年前に近くの「別宮の大カツラ」を訪問した際、棚田を撮影されていた県内の方にここは是非とも!とオススメされた滝。ずっと寄りたいと思っていたのですが、今回兵庫県奥地の巨樹を目指すということで第一の目的地に設定したのでした。日本の滝百選にも選定される名勝「猿尾滝(さるおだき)」です。


冒頭の写真の手前50mほどの辺りに綺麗な公衆トイレが併設された駐車場アリ。そちらに車を停めて徒歩で向かいます。と言っても既にそれらしきものが見えていますが。日の出直後の到着ということでひんやりとした空気が気持ちいい。我が京都市では最低気温ギリギリ25℃を割るか割らないかという時期でしたが、この辺りはスキー場が集まる高原地帯ということで当日の気温はなんと17℃。上着を持ってくるべきだったと後悔しました。寒い。


そうそう。まずは案内板に目を通しておきましょう。かつて村岡藩主がソーメン流しを楽しんだといわれ、現在は毎年7月の「猿尾滝まつり」で滝のふもと100mにわたる盛大な流しそうめんが行われています。他県からも大勢の観光客が訪れるそうですよ。


猿尾滝に到着。二段構えになっており上段が荒々しい岩肌を流れる男性的な滝、下段はなめらかな岩の隙間を絹のように流れる女性的な滝となっています。この流れる様が猿の尾っぽのように見えることから猿尾滝と呼ばれるようになったのだとか。


どうもヨイショが苦手なもので正直に申し上げますが、実際に見た感想を述べるなら、うーんこんなもんか…と。同じ日本の滝百選に選ばれている奈良県十津川村の「笹の滝」があまりに素晴らしかったので期待が高まりすぎていたのかもしれません。


今年に関しては気候が悪すぎたというのもあります。とにかく雨量が少なかったので、滝の水量が少ない。上段なんて枯れそうに見えてしまうほど。猿尾滝の名誉のために申し上げるなら「猿尾滝」で検索すると上位表示される各観光案内サイトでは、それなりに水量の豊富な迫力ある滝の姿が確認できます。これで猿尾滝はイマイチだったなんて言い切ると余りにアンフェアですから、次回また立ち寄って比較してみたいと思っています。


こちら滝の麓数十メートル地点。水量は少ないし、流れが滞って泡立ってるし…正直これだけを見てしまうと、ここで流しそうめんを食べたいとは思えないかも。ええ、とにかく訪れた時期が悪すぎました。


こちらは上段の滝。水量少なっ…あの滝特有のレンズが心配になるくらいダイナミックな水しぶきが一切飛んできません。ちなみに私の立ち位置には転落防止のチェーンが設置されていて、ここから先には立ち入ることが出来ません。


こんな状態では評価も何もありませんが、私は下段よりも上段の滝の方が好きかなあ。このゴツゴツした岩肌を眺めているだけでも充分楽しめる。まあ滝本来の楽しみ方とはかけ離れているかもしれませんけど。


滝そのものを眺めるよりも、滝の流れに耳をすましながら流れる雲をぽけーっと眺める方が気持ちよかった…何だか貶すばかりになってしまってすみません。


さあ皆さん分かりましたか? 笑
「岩ざる」は上段の滝の全景が写っている写真の右側のでっかいのが猿に見えなくもない、ような気がしなくもない。仏様とマリア様は水量が少なすぎたこともあって全く分からなかったです。上段滝つぼの観音様は現在の転落防止チェーン手前からだと確認出来ないのではないですかねえ。滝つぼ自体見えませんでしたけど。

天候のせいあって本当の姿を見ることが出来ず残念でしたが、実はこの後に訪問した無名に近い滝(ひょっとすると名の知れた滝なのかもしれません)ではそれなりに感動できたんですよねえ。そちらはまた後日記事にしますが、本当に素晴らしい滝だったんです。日本の滝百選の選定基準というのは滝そのものの迫力や見応えではなくて、観光名所として車や公共交通機関で訪れやすい立地であるか否かに大きなウエイトを置いているのかもしれませんね。巨樹の場合だと「新日本名木百選」や「森の巨人たち百選」って結構ストイックに巨樹の見応えで選定してるところがあるので、そういうのを期待していただけに少し残念な感想が残りました。

2020/9/10訪問
「猿尾滝」
日本の滝百選

兵庫県美方郡香美町村岡区日影

コメント:4

RYO-JI 20-09-21 (Mon) 21:07

高さ60mの滝だと相当迫力がありそうなものですが、やはり水量に左右されるんでしょうね。
暴力的なまでの圧倒的な水量があれば、例え数メートルでも見応えありますもの。
それにしてもこの滝、マリア様に仏様、観音様、岩ざる・・・とまぁ賑やかしいことこの上ない(笑)。
こういうのはネタ作り臭がしてあまり好きじゃないんですが、せめて一番それらしく見える一つに絞れば有難味も増すのにと思ったり。

to-fu 20-09-22 (Tue) 12:37

> RYO-JIさん
今年の夏は本当に雨が降りませんでしたからねえ。川遊びで行きつけの川も今年は苔でヌメヌメでした。
たしかに60mですから、例年であれば落差から言っても相当な見ごたえがありそうです。

ネタ的に賑やかしいのがちょっと気になるのと、あとは周辺環境が整備されすぎていて雰囲気に欠けるのは難でした。
もちろん高齢者や身体の不自由な方にも見てもらおうと思うと致し方ないのですが、人間の手入れが入るほどに自然本来の
美しさや雰囲気が損なわれるのはなかなか難しい問題です。車を降りて徒歩数分…となるとどうしてもワクワク感に欠けますね。

20-09-24 (Thu) 22:42

滝も巨樹と同じような観点で鑑賞できそうですが、こちらは水量が少ない時期になってしまうと、もしかしたら良いことがないのかも? 冬の桜の巨樹を見るようなものでしょうかね。
そうめんを流したという話は面白いですね。どこでキャッチできるってんだ!

最後のパレイドリア的な?ポイントで、ええっ? と戻って見てみましたが……わかんないや。笑
もともとこういうのが苦手で、前に巨樹でも「龍に見える」とかありましたが、見つけられずにウソで話を合わせる人間です。ガイドさんがいても多分同じ……。

確かにそう、滝の場合は観光地化と護岸工事などが問題になりますよね。自然の産物だから尊いのに。
茨城の袋田の滝も氷瀑がなかなか良いですが、周囲のださい観光地化はちょっと……という感じがしました。
まあ茨城だから仕方な……おっと、この辺にしないと。

to-fu 20-09-25 (Fri) 10:24

> 狛さん
巨樹の場合は時期を外しても樹形などそれなりに楽しめるんですけどねえ。滝はやはり水量こそ命なのかもしれません。
そう言われてみると流しそうめんの逸話は家臣に対するいやがらせのようにも思えてくるから不思議です 笑
ほーら愚民ども、食いたきゃ頑張って掬え、みたいな。

私も○○に見える系はとことんダメですね。
星座とかもいちいち「何がこぐま座やねん!」とかツッコんでしまう人間です。(大体くまにしてはシッポが長すぎだろう。)

袋田の滝は大昔に立ち寄ったことがありますが、あれも圧巻でした。何というかとにかくデカい!
ただ、仰るように駐車場付近の観光ゴリ押し感が結構辛かったような記憶があります。
近所の爺さんが駐車場500円!とか書いた札を持ってわらわら湧いてくると、もう気分は最悪に萎えますよね 笑

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