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FUJIFILM GF 32-64mm F4 R LM WRを購入


OM SYSTEM OM-1 / OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro

キットレンズの35-70mmは軽くて良く写る素晴らしいレンズです。
が、フルサイズ換算28-55mmでは巨樹撮影レンズとして望遠側はともかく広角側が致命的に足りないのです。
出来ることならあと4mm、いや贅沢は言わない。2mmいやせめてあと1mmでも広ければ…という場面が非常に多く。

そこでこのGF 32-64mmを購入してみました。フルサイズ換算25-51mm。やや望遠側が犠牲になりますが、広角側3mmの違いは果てしなく大きい。
はっきり言って「重い、デカい、寄れない、あまつさえ値段が高すぎる」という四重苦のようなレンズですが背に腹は代えられないのです。

あ、ちなみに万年金欠のワタクシですから中古品での購入です。
まあ懐事情を抜きにしても新品と中古品の価格差が大きすぎる。
わりと綺麗な中古品でも新品の約半額ということで、今回は流石に中古品以外の選択肢がありませんでした。


何やら型番が暗号のようですがRは絞り環ありを意味します。
既に所有するGF単焦点と同じAポジション、Cポジション、そして勝手にポジションが動かないようロック機能付き。
このロック機能が秀逸で、これはマウント関係なく絞り環ありの全てのレンズに搭載していただきたい。
XマウントのレンズなんてこのAポジションとF32の間がヘロヘロで少し力を加えただけで簡単に動いてしまいますからね。

あ、ちなみにLMはリニアモーター式AF、WRは防塵防滴を指します。
静粛で早く正確なリニアモーター式AFはこのレンズを35-70mmと比較したときの数少ないメリットの一つです。

以下、近所の神社で試し撮りなど。


FUJIFILM GFX50S II / FUJIFILM GF 32-64mm F4 R LM WR

ええやん…
35-70mmと比較すると言葉に表すのが難しいのですが、なんというか色気、みずみずしさのようなものが感じられます。


重いといえば重いのですが、ボディサイズとのバランスが良いからなのか思ったほど不快なずっしり感は感じられませんでした。
まあGFXと32-64mmを肩にかけて一日スナップ撮影してこいと言われるとかなり厳しいものがありますが。

35-70mmのF4.5-5.6と比較するとF4通しということで若干F値が明るくなりますが、だからと言って明確にボケる!ということはないかなと。
個人的には薄暗い山の中で巨樹撮影するもので、単純に少しでもF値が明るいというだけで十分な価値がありますが。
何よりズーミングでいちいちF値が変わるわずらわしさが感じられないのは嬉しい。別にこのレンズに限りませんけどね。


ワイド端35mm換算25mm。広角側の3mmの違いは明確に世界が変わりますから、これは助かります。
35-70mmも隅々まで非常に解像するレンズですが、流石に価格差もあって描写力がワンランク違うかな?といった感じ。

ラージフォーマットのGFレンズは各レビューサイトを見ると開放で撮られた写真ばかり目立つのですが、私としては解放よりむしろキッチリ絞った際の凄まじいまでの解像感こそ大型センサーの魅力ではないかと感じています。この灯篭を拡大表示したときの緻密な描写は、細部まで解像しすぎて気持ち悪くなってしまうくらいです。


フルサイズの定番レンズのようにせめて24-70mmくらいまでズーム域が広ければ…と思わなくもない。
既にフルサイズEマウントの24-70mmを手放してしまいましたが、代わりにこの描写力が手に入ったのだから後悔はありません。
中判の24-70mm F4通しレンズなんて重量軽く1kgを超えるバケモノになりますから、実用性を考えたらこの辺りが落としどころになるのでしょう。


フジのレンズ全般に言える欠点が、太陽を写し込んだときの絶妙な「美しくなさ」ではないでしょうか。
絞り込んでもきれいな光条なんて出たためしがありません。

余談ですがXマウントボディに用いられているX-Trans CMOS。
これがAPS-Cとしては考えられないような描写を見せてくれるのですが、太陽を写し込んだときの汚さは未だ他社の追随を許しません。
X-Trans CMOSの構造の問題なのか、太陽の周りにモザイク模様の四角いゴーストがぽこぽこ写り込むんですね。
最新のX-H2ですら全く改善されていなかったので今後も改善は絶望的なのかもしれません。


陰影が美しい。
現時点での感想は「買ってよかった!」です。後悔はありません。
とはいえ35-70mmを手放せるほどではなく、家族旅行なんかには今後も迷わず35-70mmを持ち出すことになるだろうと思います。

これからGFXを持つ方がどちらを買うべきかは難しいですね。
広角側が必要なら迷わず32-64mmですが、より綺麗なボケボケ写真を撮りたい!とF値の明るさに期待するなら、35-70mmを買って浮いたお金でGF 45mmか63mmでも買い足す方が遥かに幸せになれるような気がします。35-70mmの最短撮影距離35cmに対して32-64mmは50cmと圧倒的に寄れない点も考慮すべきかと。15cmの差は大きいです。テーブルフォトをよく撮る方も35-70mmを。

それなら32-64mmの存在価値って一体何なんだ?って感じですが、細かい問題を無視してでもラージフォーマットの性能を最大限に堪能したいなら32-64mm一択なのかなと。テーブルフォト?ワシは(なぜ老人?)そんなものトリミングで十分!という豪気な方に。

ただ基本的にはやっぱり「重い、デカい、寄れない、あまつさえ値段が高すぎる」な四重苦レンズだと思います。

コメント:2

MK1121 23-03-11 (Sat) 16:34

やはり早々に買われましたか。 新参の読者ではありますが、
一旦記事になったレンズを買わなかったことがあったのか否か。笑。

北野天満宮でしょうか。 もしそうなら、ご近所だなんて羨ましい。
私も娘・息子の受験時には遥か千葉から通ったものです。
いや、北野天満宮だけではありません、太宰府も湯島もセットです。

ブログのお写真だけですと32-64と35-70の違いは分かりませんが、
でもGFXで撮るとこういう感じに花や木々が写るんですよね、その違いは
感じられます。逆光の太陽がじわーっと滲んだように空に溶け込む感じも
私の中ではGFX(FUJI全般ですか?)ならではな気がします。

Gレンズかぁ。。。少ない選択肢ながら、とは言え単焦点も色々と
あるので、今のところやはりノーアイデアです。GFXで撮る対象が
定まっていないからなのでしょうね。(これで走ってる愛犬撮れるなら
中望遠とかすぐに手をだすのでしょうが)。 

これからも巨樹以外でもGFX記事期待してます!

to-fu 23-03-11 (Sat) 22:16

> MK1121さん
いえいえ、欲しいのに買えないものばかりですよ…
写真機材に関してはウダウダ考える前に実際使ってみた方が早いと思っているところはあるかもしれません。

はい、北野天満宮です。ムスメが幼少の頃の散歩から七五三まで我が家は大体ここのお世話になっています。
大宰府と湯島までセットとはまたすごいですねえ。お子さんもこれは合格せねば!と一層気合が入ったのではないでしょうか。

そもそも35-70mmがキットレンズの域を超えた描写力ですよね。(お値段もキットレンズの域を超えてますが…)
32-64mmはピント合焦部からアウトフォーカスへの流れが若干色っぽく見えるのと、四隅の画質は上回っているかなと。
私もGFXのレンズはとりあえずEマウントから置き換えよう、くらいにしか考えていないので、あとは20-35mmがあれば
現段階では十分満足できそうです。しかし品不足が続くカメラ業界の中でもFUJIFILMの在庫切れは深刻ですねえ。
20-35mmを買おうにも実物を触ってからでないと怖いので、ひとまずGF 110mmを次の目標にするつもりです。

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