- 2019-04-23 (Tue) 17:44
- SONY FE 24-105mm F4 G OSS SEL24105G | サクラ | 京都府京都市 | 巨木たち(地域別) | 巨木たち(樹種別)
SONY α7RIII / SONY FE 24-105mm F4 G OSS SEL24105G
今月に入って約3週間。毎週のように忙しなく桜を追いかけてきたような気がしますが、京都の桜がとうとう終わりを迎えようとしています。開花情報をチェックして、仕事の都合との兼ね合いもあるので必ずしもベストなタイミングで行けるわけでもないし…などと常に頭のどこかで桜のことを考えているような毎日でしたが、流石にそんな生活にも疲れてきました。ということで今年の桜はここで締めることに。
「黒田の百年桜」。京都の桜の名木としては最も遅咲きの部類だと思われます。今年はなんと先週18日に開花したばかり。そして5日後の今日には既に満開を迎えているという。仕事が落ち着かなかったら諦めようと思っていたので今回ベストなタイミングで訪れることが出来て本当にラッキーでした。(この春日神社の向かいにある商店「おーらい黒田屋」さんのサイト上で毎年開花状況が公開されています。)
そもそも百年桜とは何ぞや、と。樹齢百年の桜ではありませんよ?
この解説版にあるとおりヤマザクラの突然変異種で、その品種を「黒田百年」といいます。ちなみに佐野さんなのになぜ黒田と名付けたの?と思われるかもしれませんが、黒田というのはこの集落の地名なのです。ちなみに私が巨樹巡りにはまるきっかけになった「伏状台杉群生地」もこの黒田地区の山中にあります。そうすると百年てなんやねん!と更にツッコまれるかもしれませんが当時樹齢100年ほどだろうと推察されていたこと、そして多少無理矢理ではありますが明治100年にあたるということから黒田・百年というわけです。
もう文句なしの満開!
繊細で品のある一重の桜も良いものでしたが、どこか野趣溢れるボテッとした八重のヤマザクラもやっぱり良いものです。
10~12枚の八重の中に一重が混じる珍しい突然変異種、黒田百年。一重が多く混じっている箇所をアップで撮影したのですが…分かりにくいですかね。ひょっとすると元々八重桜の品種だったものが突然変異を起こして一重化しているという「仁和寺の御室桜」と同じ現象の初期段階なのかもしれません。御室桜は既にほとんどの花弁が一重に変わってしまっているので、実はこの珍しい状態が確認できるのも今だけなのかもしれませんよ?私の勝手な想像で申し訳ありませんが。
平日の午前中にもかかわらず、ちらほらと花見客が。車でたまたま通りかかった方も皆さん一様に車を停め、スマホでパシャパシャ撮影されていました。これは目立ちますよね。私も昔ここを偶然通りかかって百年桜の存在を知ったクチです。
まあ、巨樹カテゴリーではなく名木カテゴリーですが…
推定樹齢は300年以上。ヤマザクラの寿命は300年とか400年とか言われていますが、少なくともこの先数十年で枯死してしまうとはとても考えられません。まさに健康そのものといった姿。桜の寿命って実のところよく分かりませんよねえ。この姿を眺めているとヒガンザクラみたいに手をかければ1,000年くらい生きるんじゃないの?という気もしてきます。
疲れた…けれど、とても有意義な3週間でした。年に一度の一大イベントと考えたらこうして桜に振り回されてみるのも悪くない。来年のこの時期まで、これで桜ともしばしお別れです。
「黒田の百年桜」
樹齢 推定300余年
樹高 8m
幹周り 3.1m
- Newer: セイコー SUSデザイン復刻モデル SCXP157を購入
- Older: Diary
コメント:4
- 狛 19-04-26 (Fri) 12:00
-
うちの方に咲いている八重桜とは違った感じだな……と、よく見てみてもやっぱり思います。
個人的に八重桜はさらにもっとどっさりした重々しいイメージなんですが、そこはやはり一重が混じっているから違ってみえるんでしょうね。
さすが京都、桜も一味違ったものが受け継がれてるんだなと感心します。
樹としても立ち姿が立派だし、桜の時期のトリを飾るにはもってこいですね。風景、風物としてとても美しい。
今年のto-fuさんはほんと桜チェイサーでしたね。
追いかけてるというとかっこはいいけど、やっぱり桜の場合、振り回されてる、翻弄されてるという感じになります。笑
それでもこの時期は踊らなきゃ損なような気もして。来年も、僕も何かしら桜に向けて走るとは思います。
おつかれさまでした! - RYO-JI 19-04-26 (Fri) 22:01
-
あぁ、これは純粋に見事な桜ですねぇ。
濃い色の花びらがまた目を引きます。
苗づくりに30年とは本当に恐れ入ります。
そんな長期間に渡って何かを成し遂げようとしたことってあるかなぁ・・・と考えること数秒。
そんなものありませんよ、ワタクシは。
せめて毎年毎年、桜を求めて右往左往するくらいです(笑)。 - to-fu 19-04-27 (Sat) 17:27
-
> 狛さん
一般的な八重桜よりも軽快な感じがしますよね。
この桜の花を見てしまうと否応なしにこちらの桜シーズンの終わりを実感することになるので、
まさに今回のトリはこのお方しか考えられませんでした。
本当ですね。まさに振り回される、です。こちらの都合なんてお構いなしですからね。奴らは。
ただ今年は蓋を開けてみれば桜の開花時期に気候が安定してくれたおかげで見頃が本当に長かったのは幸運でした。
次なる時期モノは秋のイチョウ…でしょうか。お互いまた元気に駆け回りましょう 笑 - to-fu 19-04-27 (Sat) 17:35
-
> RYO-JIさん
繊細な桜もいいですが、こういったズドーン!どうだ!みたいな分かりやすい桜もやはり良いですね。
苗づくりに30年…本当にすさまじいですよね。まさに執念という言葉が相応しい。
私が成し遂げたことといえば…うーん、本当に考えるまでもなく断言できますよ。無い!と。
そもそも私は一つのことを継続すること自体苦手なんですが、お互い写真や巨樹巡りは生涯続けられるといいですねえ。
トラックバック:0
- このエントリーのトラックバックURL
- https://withphotograph.com/wp-trackback.php?p=9042
- Listed below are links to weblogs that reference
- 京都府京都市 黒田の百年桜 from with photograph