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OM SYSTEM M.ZUIKO DIGITAL ED 20mm F1.4 PROを購入


RICOH GR IIIx

最近お気に入りのOM SYSTEM OM-1。
キットレンズの12-100mmは超優秀な便利ズームなのですが、いかんせん500g級レンズはお散歩スナップには邪魔くさい…
ということでこの軽量コンパクトな20mm F1.4 PROを狙っておりました。

購入にあたってのポイントはこの2点。
・防塵防滴であること
・12-100mmと比較して明確に小型軽量であること

長くなりそう(長くなりました)なので以下に続きます。


先述の2点を満たす単焦点レンズがこの20mmしかなかったわけですが、残念ながらどこに問い合わせても欠品2~4ヶ月待ち。
「明日死んでも後悔しないように毎日を楽しく生きる」が座右の銘のワタクシですから待てるわけがありません。

仕方なく別のレンズを検討していたところ、何気なく眺めていたキタムラのネットショップに在庫が復活しているではありませんか。
時は来た!と膝を打って立ち上がり、雄叫びを上げるワタクシ。とうとうイカれたかと冷めた目で見るムスメたち。
もちろん即決で購入です。即日発送翌日着。キタムラとヤマト運輸には足を向けて寝られませんねこれは。


ちなみに20mm欠品時に購入を検討したのはこれらの2本でした。

・M.ZUIKO DIGITAL ED 17mm F1.2 PRO
散歩に最適な準広角域、OM-1の堅牢性を活かす防塵防滴構造。実質もう選択肢はこれしかありません。しかし待てよ…心の中の賢者がストップをかけます。「390gって12-100mmと100gちょっとしか変わらないじゃないか。大きさも大差ない。F1.2って凄そうに見えるけど焦点距離と被写界深度をフルサイズに換算したら35mm F2相当だぞ?冷静に考えてズームと大差ないサイズの35mm F2のレンズに15万円ってお前本当にそんなものを求めてたのか?」ええ、今回はパスです。

・M.ZUIKO DIGITAL 17mm F1.8
心の中の賢者との問答は続きます。豆腐「それならもう防塵防滴は捨て去ろう。小型軽量、今回の最優先はこれだ。値段も4万円。文句あるまい。」賢者「お前は本当に馬鹿だな。オリンパスの堅牢性、あのシャワールームや冷凍庫にぶち込まれても問題なく動き続けるデモンストレーションを見て感動したのを忘れたのか?非防塵防滴レンズなどZUIKOの恥さらしよ。」はい、あくまでも個人の感想です。やはりOMの防塵防滴は捨てられない。これもパスです。(プロパーで買っていないモノを評価するべからず、も座右の銘のワタクシですが、各所でこのレンズの描写を見るかぎりコンデジレベルにしか感じられなかったのも大きな理由だったり。)

ということで結局20mm F1.4 PRO以外に有り得ないな、というのが結論。


OMDSが手掛けた初めてのPROレンズ。ロゴは全てOLYMPUSからOM SYSTEMに差し替えられていました。OM SYSTEMのカメラにはやっぱりOM SYSTEMのレンズでしょう。え?OM SYSTEMのロゴデザインがイケてないって言ってたじゃないか、ですって?もちろん私はカッコ悪いと思ってますが、OMDSがこれで行くと決めた以上そこに突っ込むのは野暮というものではありませんか。


レンズフードを着けても260gくらい?本当にコンパクトで軽い!
実際ショルダーストラップよりもハンドストラップがよく似合います。
30分程度試し撮りしてみましたが実に快適でした。

以下は試し撮りした写真など。


OM SYSTEM OM-1 / OM SYSTEM M.ZUIKO DIGITAL ED 20mm F1.4 PRO

ファーストショット。F8。敢えて強烈な逆光という意地悪な撮影を試みましたが、左側にゴーストが出ているもののよく耐えていると思います。


これもF8。いい感じ。実はこのレンズ、描写力がイマイチだということからPROレンズの恥晒し扱いされているのをよく見るのですが、個人的には余裕で許容範囲内です。実売約7.5万円の小型軽量レンズですから、サイズを度外視した高額なF1.2シリーズに描写が劣るのはある程度仕方がありません。

それならPROラインを名乗るなという意見はもっともですが、堅牢な防塵防滴構造や外装の質まで込みで考えたら一応PROラインの中に置いておくのが妥当なのかなと。この描写でこの金額は高すぎる!という意見も散見しますが、これだけの堅牢性で5~6万円だったら流石にメーカーが心配になるレベルです。


F1.4。「美しいボケ」ではなく「滲むようなボケ」を目指したということですが、個人的には何だかボケがスムーズすぎてあまり好みではないかも。PENTAX Qのボケコントロール機能のような不自然さを感じてしまいます。個人の感想ですよ?


F1.4。フルサイズに換算すると40mm F2.8くらいになるのでしょうか。そう考えたら確かに7.5万円を割高に感じる気持ちも分かるかなと…まあμ4/3でこれだけボケることに価値があるのだと思うし、メカ的にガチャガチャ弄れるGR IIIxだと思えば。


F1.4。最近主流の開放からシャープで…というタイプのレンズではないので好みは分かれるかも。個人的にはその手の優等生レンズに飽き始めていることもあって、ボケを抜きにしたらレンズのクセ自体は結構好みです。


F5.6。とても評判の悪い遠景。等倍で見るとメーカーの上位レンズにしては解像してないな…と感じるのは正直なところ。ぶっちゃけ開放F1.4の近接撮影よりピント部の画質悪くないか?とも。

ただ私は「ゴリゴリの解像感を求めるなら最初からフルサイズやラージフォーマットの中判を選べばいいのに派」に属しているので必要十分に感じてしまいます。逆に小型軽量を売りにするフルサイズ用レンズも手を出す度にことごとく後悔して手放してきましたので。適材適所ではないか?

ワタクシ的にはこのレンズは登山やアウトドアなど「重い機材は持ち出したくない、でもそれなりに高画質な写真を残したい。」という、OMDSが旧オリンパス時代から目指す方向性そのものな一本に思えて非常に好感が持てます。同じような小型軽量・超絶堅牢性(そしてお値段控えめ)を売りにした広角域、望遠域の単焦点レンズも出揃ったらアウトドア派の人たちに結構ウケるのではないかなあ。

三脚構えてガッツリ撮るぞ!なレンズでは決してない。だがそれがいい。オリンパスの世界観ってそういうところにあるんじゃないの?
実際に持ち歩いてみてのオススメ度はかなり高いです。

コメント:4

RYO-JI 22-11-07 (Mon) 21:38

12-100mmって500g級だったんですね!
F4通しとは言え、そこまで重いとは想像してませんでした。
何となくマイクロフォーサーズだから軽いと勝手に思いこんでいました。
それでも寄れるし良いレンズには変わりないでしょうけど、気軽な散歩には軽い方が断然イイですもんね。

欲しくても手に入らない問題が長く続いていますが、そんな中ラッキーでしたね。
諦めずにサイトをチェックしていたからこその勝利!
ムスメさん達の冷たい視線・・・は忘れましょう(笑)。

to-fu 22-11-08 (Tue) 1:03

> RYO-JIさん
流石に24-200mm相当のズームレンズとなると結構重いんですよねえ。
そもそも近所を散歩するくらいなら別に便利ズームである必要もないわけで。
気軽に持ち歩ける&台風だろうが大雪だろうがノーガードでバシバシ撮れるレンズが欲しかったのです。

機材がたくさんある唯一のメリットは、多少カメラやレンズが増えたところで家族が誰も気付かないことでしょうか…
いえ、気付いてるけど呆れて何も言ってこないだけなのかもしれませんが。

22-11-08 (Tue) 9:34

購入にあたっての理論武装、機が満ちるのを待っての行動、取り巻くギャラリーと場の空気感……
ベテランの機材購入にまつわるドラマに、自分で買うかのような臨場感がありますね。笑

防塵防滴であることで出番が増えるのはもちろん、機材がタフになって寿命も延びるんじゃないかと妄信しています。
……とは思いつつ、作例を見ると、描写的にも個性あるレンズのように感じます。
確かにこのボケ傾向には主張があり、作り手のこだわりを感じると同時、オールドレンズの味を舐めてきていると、作りすぎじゃない? となるのかも。
なんだかこう、硝子っぽさがない、ソフトウェア的に解釈したボケ表現なのか……
遠景の高解像より近中距離の雰囲気を重視するのも、それが今時だと語っているように感じます。
どう使ってほしいかがはっきり伝わるレンズですね。

to-fu 22-11-08 (Tue) 12:35

> 狛さん
こういうのは入手したてのテンションでライブ感重視に書き上げてしまうにかぎりますね。
買って一週間もするとただの手元にあるレンズの一本になり、熱意も失せてしまいます。

実際そこまで過酷な環境で写真を撮るかと言われると怪しいんですけど、こういうのはロマンですね。
鎖つたって崖を登って、みたいにタフな登山にも憧れますが、高所恐怖症の自分には縁のない世界になりそうです 笑

最近のレンズは仰るように完成度が上がりすぎていて、作り込みすぎなのかつまらなく感じてしまうことがあります。
だからといってカビが生えやすくてコーティングが黄変するオールドレンズこそ最高!とも言えませんが。
OMDSのお偉いさん曰く、物理的にフルサイズに劣ってしまうボケ量をいずれはスマホと同じソフトウェアの処理で
同等以上に持っていきたいのだそうです。これってまんまボケコントロールですが、デジタル処理は常に
最適解を求め過ぎるがゆえに、どうしても不自然なものになってしまうような気がしてなりません。

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