- 2024-10-29 (Tue) 14:24
- FUJIFILM GF 20-35mm F4 R WR | ホルトノキ | 巨木たち(地域別) | 巨木たち(樹種別) | 愛媛県
FUJIFILM GFX50S II / FUJIFILM GF 20-35mm F4 R WR
香川県の三豊で高屋神社「天空の鳥居」に登り、ヘロヘロになった足で向かったのがこちらのホルトノキの巨樹。
私、ホルトノキの巨樹というと和歌山県で見た「佐野のホルトノキ」しか経験がなく…
そのあまりにもあんまりな立ち姿がとても好印象とは言えなかったもので、今回楽しみにしていたのです。
村山神社には駐車場が存在しないため、向かいの個人商店の方にひと声かけて隣の空き地に車を停めさせていただきました。
四国山地の麓に位置する神社で、とても眺望が良い。参道の先に見えるのは瀬戸内海!
そして背後には峻険な四国山地!
とまあ、なかなか贅沢なところに鎮座しています。
四国山地なら四国の大抵のエリアから望めるぞ、と言われてしまうとそれまでではありますが。
参道の坂を下り、鳥居をくぐった先に見えるはホルトノキの巨樹。
視界に入った瞬間「おおっ!!」と声が漏れてしまう程度にはよく目立つ。
あまり大きく育つ樹種ではないだろうし…と、そこまで期待していなかったのが正直なところですが、良い意味で予想を裏切られました。
いやいや、十分デカい。堂々たる巨樹ですよこれは。かなりのものではないでしょうか。
比べてしまって申し訳ありませんが、あの佐野のホルトノキ。
私の中にあったホルトノキ巨樹=佐野のホルトノキというイメージを一瞬にして瓦解させるほどの破壊力でした。
既に主幹は地上10m強あたりで枯損している模様。
推定樹齢は300年以上ということですが、ホルトノキの由来自体たしか江戸時代に平賀源内がオリーブと間違えて持ち帰ったものが日本各地に広まった、という話だった記憶があります。実物から受けた印象と重ねてみても実樹齢とそう遠くないように感じました。
それにしても主幹が折損しているとは感じさせない迫力。
山に近く雨量が多いからなのか、苔生した樹皮も私のホルトノキの印象とは全く異なるものでした。
温暖で明るくラテンのノリが感じられるホルトノキなのに、どことなくシイの巨樹のような「陰」の雰囲気が漂う。
まあ実際根本は薄暗くてジメジメしており藪蚊がすさまじくてですね…
ヒューマンスケール写真を撮影した際だけでも大量の蚊が群がってきて何か所刺されたことか。
裏側に回って眺めてみたかったのですが、あまりの蚊の猛勢に挫けて次回訪問時に回すことにしました。
一年通して古い葉が紅葉しては落葉し、緩やかに新陳代謝し続けるホルトノキ。
主幹が失われて根本にも小さな空洞が見られるものの今後まだまだ成長が期待できそうでした。
これだけ葉がもこもこ茂って生気が感じられると、眺めていて本当に気持ちがいい。これからも元気でいてほしいものです。
村山神社の由来を。
実はこの写真を見返していてカメラのシャッターユニットがいかれたか!?とドキドキしたのですが、先人方の撮影した写真を見るにカメラ側の問題ではなく元々の看板の文字がバグっていたらしい。いや、真剣に焦りましたから。
このエリアだと伊予三島の「下柏の大柏」、土居の山中にそびえる「大川のクスノキ」と絡めて回るのがおすすめ。
タイプの異なる3樹種が眺められて満足度は非常に高いかと。沿岸部を走る国道11号線が慢性的に渋滞していることだけが難です。
2024/7/4訪問
「村山神社のホルトノキ」
四国中央市指定天然記念物
樹齢 推定300年以上
樹高 27m
幹周り 5.7m
愛媛県四国中央市土居町津根1865
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コメント:4
- RYO-JI 24-10-29 (Tue) 21:25
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ホルトノキと聞いてもピンとこないくらいに巨樹のイメージはないですが、あるんですねぇ、このサイズのが。
ヒューマンスケール写真を見て余計に驚きました。
むしろ数値よりも大きく見えますよ。
樹冠も立派でよくぞここまで大きくなったなぁと声をかけたくなります。
苔生した幹に薄暗い場所に立っていることもあって確かに湿度を感じてシイ的な気配もありますね。
周囲に何もない日当たりの良い立地にあったならまた全然違う印象を抱きそうです。 - to-fu 24-10-30 (Wed) 19:27
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> RYO-JIさん
ホルトノキの巨樹を検索してみると温暖なところの沿岸部に集中しているようで、我々盆地民からすると全く身近に感じない樹種の一つですね。
巨樹としての期待は全くしていなくて、レア樹種が見られたらそれで満足くらいに考えていたので実際の立ち姿を見て驚きました。
仰るように開けた場所にドンと立っていたら随分印象が違うのだろうと思います。
以前見たホルトノキは鮮やかな緑と白っぽい樹皮がいかにも南国テイストで、これは青空が似合うな!と感じましたから。
あまりピンと来ない樹種でしたが色々な個体を見てみたくなりましたよ。(近くだと洲本に巨樹があるそうで。まあ、全然近くはないですね 笑) - 狛 24-10-30 (Wed) 19:54
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知ってる、ポルトガルの樹だろ! と口走ったものの、これもまた未遭遇の樹種です。
印象が定まらない中ですが、写真を見るにつれ声が漏れました。これはちゃんと迫力を備えた巨樹ですね!
大きさがそう思わせるのかもしれませんがやはり自分もシイを思い浮かべつつ、この艶やかな色の濃い葉はタブのようでもマテバシイのようでもあり。不思議な取り合わせです。
これまで見たものの中から近い感じを選ぶとすれば、バクチノキがそうでしょうか。
「早川のビランジュ」がちょうどこれくらいのスケール感でしたし、成長規模も似ているのかなと。ジャングル味のある旺盛な生命力が良い感じです。
いつになったら見られるのかわかりませんが笑、きっと前に立てたら、遠くまで来たもんだなあ……と感慨にふけることでしょう。いやまあ、クスが出てくるだけでもそうなるんですけどもね。
特徴的な壊れ方?をしている解説板にも笑ってしまいました。文字がシールになってたんですかね? 文字だと思ったら虫だった! みたいな感じ。 - to-fu 24-10-30 (Wed) 20:53
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> 狛さん
全然オリーブと似てないじゃないか!とも口走りたくなります 笑 苗木は似ているのでしょうか。
言われてみれば、たしかに樹冠の部分だけ見るとタブ的な雰囲気がありますね。
レア樹種というだけで見に行ったホルトノキがまさか巨樹として見てもここまで楽しめるとは思いませんでした。
バクチノキは私も三重の尾鷲でちっさいのを見た覚えがありますが、ホルトノキ同様に南国感が強い印象がありますね。
伊豆半島も下田くらいまで行くと南国を感じますけど「早川のビランジュ」はお前よくそこで育ったな…と感心します。
小田原あたりだと気候は伊豆というよりむしろ箱根の山間部に近そうにも思えますが 笑
解説板、ほんとに勘弁してほしいですよ。くそ暑い一日だったので暑さでカメラがイカれた!?とパニックになりましたもの。
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