野間の大けやき 2021

LEICA M10 / LEICA Elmar-M 50mm F2.8 E39

午前中だけ時間が空いたので能勢の「野間の大けやき」に会いに行ってきました。
過去何度も訪れていますが、いやー飽きませんねえ。素晴らしい巨樹です。
時間の都合であまりのんびりできませんでしたが、それでも1時間パシャパシャやってきたので適当に写真など。

頭頂部がまだまだ、ですね。
しかし本当に青空に映えるなあ。

株立ち、合体樹ではない単体のケヤキとしては日本一の大きさを誇るとか。まあ例の2番じゃダメなんですか?ではありませんが、日本一とか日本二とか抜きにして素直に凄いです。神々しさを感じるタイプの巨樹ではないんです。神様よりもずっと身近な存在。勝手にそんな風に感じています。

まだまだ緑の天蓋というには薄すぎるけれど、それでも差し込む日差しが心地良い。

ちょっと心配なのは、例年よりもとにかくヤドリギが目立つなあと。枝にポコポコくっついてる丸っこいのが全部ヤドリギです。

遠目に見る分には健康そうなケヤキですが、実は全身をこいつに蝕まれております。幹や枝を引き裂いてガッチガチの強靭な根を張るヤドリギさんなのでケヤキの内部はズタボロになっているはず。もちろん樹木医による除去も行われていますが、まあイタチごっこですよね。

久しぶりにけやき資料館で少しお話を伺いましたが、これでも去年よりはまだマシなのだとか。

野間の大けやきといえばフクロウ、アオバズクの営巣。なのですが、ご近所の方によると昨年はフクロウもアオバズクも営巣にやって来なかったそうです。今年も来ないような気がする…とのこと。人間より遥かに鋭い感覚を持ったフクロウですから、ひょっとするとこのケヤキはもう安心して巣を作れる健康状態ではないと見切られてしまっているのかもしれません。

「自然のものだからねえ。あまり人間がべたべた手をかけるというのもどうか。祈るしかないよねえ。」そう仰っていましたが、ええ、全くもって同感です。全身杭だらけになって中身空っぽのほとんど樹皮だけの状態で無理やり立たされている巨樹も見かけますが、果たして巨樹はそれを望んでいるのかどうか。何とか自力でここから持ちこたえてもらいたいものです。

僅か1時間ほどで時間切れになってしまいましたが、相変わらずここはどれだけ長居しても飽きませんね。また近いうちに再訪したいと思います。今度は時間無制限で、周辺もゆっくり散策したい。

2件のコメント

  1. 新しく萌えた葉の緑、眩しいですね。そして、本当にデカい。笑
    これだけ高齢の巨樹になっても、毎年若々しささえ感じさせる。樹木ってすごいですよねえ。

    訪問回数を重ね、標準とか中望遠で落ち着いて撮られている写真もまた良いですね。
    巨樹という存在について果たしてどこまで「自然」と呼べるのか……数百年前はそんな論争すら存在しなかったと思いますが、現代の我々には貴重な観点を投げかけてくれる存在だと思います。
    でも、どちらだとしても、フクロウとかアオバズクが来てくれる樹であってほしいですね。いつまでも。

  2. > 狛さん
    そうなんですよね、年老いた老木でも新緑の時期になるとフレッシュな姿を見せてくれる。樹木ってすごいです。
    ああ、我々人間もそう在れたら…たまに若者ぶって無理して動くと翌日確実に体が悲鳴を上げますからねえ 笑

    初回はどうしても失敗のないようにと標準レンズでバシバシ抑えてしまいますが、再訪の巨樹はもっと気楽に、目線を変えて
    違ったアプローチをしてみると何度でも新たな魅力が味わえそうですね。それこそ次回は超広角1本で…なんてやってると無限に
    楽しめるのではないか。28mmとか35mmみたいにオールマイティな単焦点1本だけ持って何箇所か回ってみるのも面白そうです。

    自然と人間はどう共存するべきか?というのは未だ発展途上だし明確な答えが無いだけに難しい問題ですよね。
    仰るようにどんな形であれ、我々が生きる時代に彼らが損なわれてしまうのはやはり悲しいことです。
    いつまでも健康に長生きしてもらいたいものです。

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