- 2018-06-09 (Sat) 11:24
- Carl Zeiss Sonnar 2.8/35 ZA | FUJIFILM XF 10-24mm F4 R OIS | スギ | 京都府(京都市以外) | 巨木たち(地域別) | 巨木たち(樹種別)
FUJIFILM X-T20 / XF 10-24mm F4 R OIS / Film Simulation ASTIA
SONY α7II / Carl Zeiss Sonnar T* FE 35mm F2.8 ZA
「天引八幡神社のムクノキ」を訪れた後に向かったのがこちら。
「胎金寺(たいこんじ)山口の天狗杉」を目指す足掛かりになるのがこの「摩気神社」。本殿右側の登山道(というかどう見ても林業従事者のための林道)を20分程度登ることになります。車は摩気神社の駐車スペースに停めさせていただきました。一応登山前にしっかり参拝しましたが…すみません。
何せ道が完全に林道なもので、本当に道合ってるのかよと不安になりますが、しばらく歩き続けるとこの案内棒?に出会えます。が、正直申し上げるとこの棒を発見してから「天狗杉」を見つけるまでに結構時間がかかってしまいました。だって登山道の脇(右側)にあるものだと思い込んでたのに左側の急斜面下側に立ってるんだもの。これ案内棒が無かったら絶対気付かないですよ。というか一般の登山客は完全にスルーでしょ、これ。
ただこれを見つけてしまった瞬間の感動はひとしおなんですね。
うわ、これ結構凄いんじゃない?とか一人でブツブツ言いながら駆け寄ります。
急斜面に立っているので自然と見上げるような形になり、薄暗い山中でスギの巨樹が陽光を背負う姿はやはり神々しいという他に言いようがなく、ああ…これは登ってきた甲斐があったぞ。なんてしみじみ感じるわけです。
やっぱりズルいですよねえ。登山道で唐突に現れる系の巨樹は。どうしても感動値(何それ)に大きく上乗せされますから。でもそれも仕方ないことかもしれません。別に僕は巨樹の数値・スペックを確認しに来てるわけじゃなくて、脳汁ビシャビシャ飛び散る興奮や心震える感動を味わうために巨樹巡りしてるんだから。ミスコン1位の女の子が自分の一番好みの女の子だとは限らないじゃないですか。
「天狗杉」と呼ばれるだけあって確かに枝に腰かけた天狗が見下ろしていそうな枝っぷり。養分を求めて四方八方触手を伸ばす巨大生物のようでもある。晴天だから良かったものの、曇天の薄暗い中でこの巨樹に出会うと結構ホラーかもしれない。
アホ面晒してヒューマンスケールを撮っているときは気付きませんでしたが実は根元に結構大きな穴が掘られています。もしかすると何らかの野生動物の巣穴なのかもしれません。何らか…アレだったら嫌だなあ、なんて考えはじめると怖くて近付けなくなりました。いや、まあタヌキとかキツネとかその辺の巣穴だと思いますけどね。
(スギはどうしても縦位置の写真が多くなりがちだけど、このスギは左右への広がりがあるから横位置も結構楽しめたなあ。)
流石に下の方の枝は充分な日光を確保できないのでしょう。ほとんどの枝葉が枯れてしまっています。
足元の小さな沢にいたカエルさん。
種類は分からないけど綺麗なトンボも。
警戒心が強くて絶対に一定の距離以上近付けない。ネコみたいな奴だ。
事前に仕入れた情報からイメージしていた姿よりもずっと良い巨樹でした。正直「一応回っておこうかなあ」くらいの1本だった。今回は水不足(ペットボトル1/5くらいしか残ってなかった)のため下山しましたが、次回はこの先にあるというもう1本の大杉にもぜひ会っておきたいところです。
胎金寺山口の天狗杉
樹齢 300年以上
樹高 約40m
幹回り 約7.6m
摩気神社 京都府南丹市園部町竹井宮ノ谷3
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コメント:4
- RYO-JI 18-06-09 (Sat) 17:41
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杉の巨樹らしい一本ですね!
こういうのは純粋に感動出来て好きなんですよねぇ。
わざわざ20分も登山してきたのが報われるというか、疲れも吹っ飛びますから。
そうやってどんどんハマってしまう訳ですが(笑)。
それにしても結構な急斜面にありますね。
これだけの巨体ですから、想像以上の根を張っていて簡単には崩れないでしょうけれど、
周囲はヒヨッコばかりなので大雨の後とか崖崩れしないか少し心配になります。
巣穴は、ちょっとビビりますね。
私も先日、ヤツだ!と(根拠なく勝手に)思う気配を感じて大汗かいたので、お互い気を付けましょうね! - to-fu 18-06-10 (Sun) 10:25
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> RYO-JIさん
正統派なスギの巨樹は安心感があっていいですね。
奇怪な形状をしたウラスギの巨樹ばかり巡っていると、ちょっと精神に異常をきたしそうな気がします 笑
本当に結構な急斜面でして、構図を考えたり何だとスギの周りをうろうろしていたら次の日ちょっと筋肉痛になってしまいました。こんな斜面で何百年も倒れることなく生き続けているということを考えるだけでも、一つの奇跡を目撃しているような気持になりますね。
いやホント野生動物だけは気を付けたいですね。身体能力ではネコにも負けると定評のあるto-fuさんなので、毎度出会わないかビクビクしながら登山しています。RYO-JIさんも十分お気を付けください… - 狛 18-06-10 (Sun) 22:03
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実際行ってみるととても山豊かな地方、地図を眺めているだけではわからないことですが、巨樹も探せば印象的なのが次々出て来ますねえ。正直羨ましいです(笑)。
というか、to-fuさんのタフさと探究心の旺盛さに脱帽。ホント。
神社の名前などもこちらには全く聞き覚えがないところ、歴史の深さを感じますね。
それだけにこの天狗杉も、おどろおどろしさ一歩手前の迫力に満ちていて、現場で見たら……やっぱり駆け寄るでしょうね。
ゾワッとしそうです。
急斜面なのに正確な垂直に身を起こすところ、樹や磁場や太陽や、いろんなものの不思議を感じます。 - to-fu 18-06-14 (Thu) 10:18
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> 狛さん
あれ?すっかり返信した気になっていました!申し訳ありません。どうも投稿ボタンを押し忘れてたようです…
探求心に関してはこの前のお二方から非常に刺激を受けてしまい、もっとたくさんの巨樹を見たい!と盛り上がってしまいました。今は巨樹巡りが楽しくて仕方ありません。
急斜面なのに垂直に…言われてみて気付きましたが、確かにそうですね。傾いていることが多いですよね。
ホント昔なら「木だな」くらいにしか思わなかった身近なものから驚きや感動を受けられる。カメラを持って街を歩くとゴミや選挙ポスターですら輝きを放つように、これって日常が一変しちゃってるよあなんて最近よく考えます。
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