Home > 巨木たち(樹種別) > イチョウ

イチョウ Archive

兵庫県丹波市 常瀧寺(じょうりゅうじ)の大イチョウ


FUJIFILM X-T20 / XF 10-24mm F4 R OIS / Film Simulation PROVIA

丹波市青垣町の古刹、常瀧寺(じょうりゅうじ)から約1kmの山道を登ったところにそびえ立つ関西最大の大イチョウ。まず声を大にして申し上げたい。約30分の苦行に耐えるだけの価値がある!十二分にありますよ。相対した刹那、疲れなんて一瞬で吹っ飛ぶし、その興奮といったら帰り際にじっくり読もうと思っていた巨樹の案内板のことが記憶の彼方にすっ飛んだくらいですよ。(結構長々と大イチョウについて書かれていたっぽいんです…再訪して読まないとなあ。) 全文を読む

京都市下京区 西本願寺のイチョウ


SONY α7II / Carl Zeiss Sonnar T* FE 35mm F2.8 ZA (APS-Cモードで使用)
FUJIFILM X-T20 / XF 10-24mm F4 R OIS / Film Simulation PROVIA

近場すぎて逆に足が遠のいていた西本願寺のイチョウを訪問しました。フルサイズ専用レンズのゾナー35mmを得た巨樹撮影初参戦のα7II君。ようやくこれで俺の活躍の時が!と思っていたかもしれませんが、「APS-Cモード」という撮影画像をクロップして無理やりAPS-Cの焦点距離にしてしまうという最早存在意義を失っているかのような使われ方をする羽目となりました。すまんね。(本来はAPS-C専用レンズで撮影するための荒業ですが、疑似的に望遠レンズ化するのに役立つね、これ。)

さて。遠目に見る限りではこれがイチョウだとは誰も思わないでしょう。もちろん自然現象ではなく種も仕掛けもあるわけですが。


剪定に剪定を繰り返し、本来空に向かって伸びるイチョウの木を人の手で無理やり横へ横へと伸びさせているわけです。うーん、賛否両論な巨樹だということは間違いなさそうです。ただこれはもう大掛かりな盆栽みたいなものだと思うんですよ。育成に数百年かけた大規模な盆栽。巨樹として見るのではなく、盆栽職人の作品としてその超絶テクニックを楽しんだ方がしっくり来るんじゃないでしょうか。


生命感あふれる主幹。根元にはひこばえが生い茂り、樹皮からもまるでキノコのようにイチョウの葉っぱが生えています。僅かながら乳柱が出来始めているのも確認できます。


紅葉の時期のイチョウの美しさは語るまでもありませんが、新緑の季節のイチョウも負けてないんじゃないかと思うのです。


苔むした枝。


当然ながら自身で枝の重みを支えることなんて出来ないので、ほぼ全方位の枝に台座が添えられています。健康なのに要介護だという歪な状態。


ヒューマンスケール。
たった1本のイチョウなのに遠目にはこんもりした丘みたいだ。


枝をよく見るとちょっとグロテスク。


このイチョウは「逆さイチョウ」と呼ばれていて、その昔名高い高僧が逆さに植えたことで枝が横に広がった…という逸話があるそうです。高僧がお箸を刺したら…とかその類の逸話ですね。木が大切にされている証拠でしょう。


お寺さんには建造物を火災から守るためにイチョウが植えてあることが多いですが、本願寺クラスの巨大な建造物ともなると守るのも一苦労でしょう。冗談だろ?俺には無理だよ。なんてぼやいているかもしれません。(しかしデカいな本願寺は。掃除が大変そうだなあ、なんて俗的なことを思う。)

正統派な巨樹とは言えませんが、十分に見る価値のある1本だと思います。京都駅からも徒歩圏内ですしね。

西本願寺のイチョウ
京都市指定天然記念物
樹齢 約400年
樹高 約7m
幹回り 訳6.5m

大阪府豊能郡能勢町 倉垣天満宮のイチョウ


FUJIFILM X-T20 / XF 10-24mm F4 R OIS / Film Simulation PROVIA / Grain Effect weak

野間の大ケヤキでフクロウウォッチングに失敗し、それならせっかくだから近くの巨樹を見ておこうということで大阪府下No.1の大きさを誇るという”倉垣天満宮のイチョウ”に会いにやって来ました。


京都方面から来ると湯の花温泉を抜けて能勢方面へ左折、亀岡市から大阪府に入って間もなく左手に見える小学校の隣に位置しています。秋鹿酒造がすぐ近くにありますので、日本酒好きならむしろ秋鹿酒造のついでに寄ってみてはいかがでしょう。秋鹿美味しいですよ。


イチョウの巨樹は何本か見てきたのですが季節外れの丸坊主だったので撮影するのは初めてです。


天然記念物指定されているからか近付くことが出来ないのは残念。しかし、なかなかに見応えのある大きさです。遠目に見ると伸び伸びと縦横無尽に枝を張り巡らせていますが結構な数の枝が伐採されています。子供の遊び場のようなので枝が落下してきたら危ないですからね。


ただこれは…うーん、2本の幹が癒着した合体樹のようにも見えます。
立派なイチョウであることには間違いありませんが。


片方の幹には根元まで続く大きな亀裂が見られました。落雷によるものでしょうか。痛々しいけれど枝はそんなことお構いなしに陽光を求めて伸び続けるのです。


案内板に書かれていた「ハチの巣焼こうと思ったら、うっかりイチョウまで燃やしちゃったよ。テヘペロ☆」というのは恐らくこの部分だと思われます。先端部が黒く焦げていました。いやあホントこの程度で済んで良かったよなあ。


ところどころ空洞化した幹。


根元にも数カ所大きな洞が出来ておりセメントで処置されていました。洞にセメントの塊を放り込んだだけという随分やけくそな治療が行われている箇所も見られましたが、あれは意味があるんだろうか。でもまあ野生動物が入り込んで内部をほじったり出来なくなるだけマシか。


痛みも見られますが、それでも隆盛な枝っぷり。まだまだ大きくなるんじゃないでしょうか。乳柱も見られませんし、老木と呼ぶには若すぎます。


最後にイチョウの麓にある公民館から。
すぐ隣(小学校の裏手)には芝を張った広場もあり、紅葉の時期は穴場スポットなのかもしれません。また秋に再訪したいと思います。

2018/11/20 再訪しました。

倉垣天満宮のイチョウ
大阪府天然記念物指定
樹齢 約400年
樹高 約22m
幹周り 約8.2m

ホーム > 巨木たち(樹種別) > イチョウ

CATEGORIES

Return to page top