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FUJIFILM GF 20-35mm F4 R WR Archive

旅の断片


FUJIFILM GFX50S II / FUJIFILM GF 20-35mm F4 R WR

一晩お世話になったきんせんかの掃除を済ませ、一息ついたら最後の散歩へ。
たった一晩泊まっただけなのに帰省中の実家を離れるかのような寂しさを感じる。


FUJIFILM GFX50S II / FUJIFILM GF 32-64mm F4 R LM WR

ヤギたちにも別れの挨拶を。
生後3日目を迎える未熟児は上手に乳をもらえるようになっていた。
ように見えたのだけど、どうも母ヤギが器用に猫を被っていて人間が見ている間だけ子育てするのだそうで。前途多難である。


さらば志々島。
(そろそろ穏やかな瀬戸内海が恋しい…)

旅の断片 志々島の大クス 5


FUJIFILM GFX50S II / FUJIFILM GF 20-35mm F4 R WR

朝5時を回り空の青さが増し始めるにつれ、呼応するかのように大クスの葉も青みを帯び始めた。
そして獲物がやって来たことにようやく気付いたのか突如襲来する蚊の軍団。
思えば今年初めて蚊に刺されたのが、この志々島旅だったな…


ペチンペチンと蚊を叩き落としながら6時頃まで大クスの周りをふらふら歩き続ける。
昨日の疲労もあって足が既に限界近い。腰をかがめるだけでぐわっ!とかぐえっ!と声が漏れるような状態。
しかし、その疲れに見合うだけの対価は得られた。もう何も思い残すことはない。


志々島の大クスよ、永遠なれ。

旅の断片 志々島の大クス 4


FUJIFILM GFX50S II / FUJIFILM GF 20-35mm F4 R WR

日の出直後、早朝の大クス。
朝靄がかった大クスも美しかったがやはりスカッと抜けるような青空の下で眺める大クスは別格。
黄金色にかがやく新芽の美しさには言葉を失い、ただただ立ち尽くすことしかできなかった。
冗談抜きに思った。ああ…もうここでこのまま死んでもええわ、と。


日中の青々とした立ち姿とはまた違った表情が見られて嬉しい。
季節だけでなく天候や時間帯によっても全く違う表情を見せる巨樹。
だからこそ面白いし、やはり気に入った巨樹には何度でも会いに行きたくなる。


マジックアワーとはよく言ったもので撮影しているうちにも躊躇なくその表情が移り替わってしまう。
ああ、もう少しだけ待ってくれ!心の中でそう叫びながら無我夢中でシャッターを押しまくっていた。
じっくり三脚を構えて、なんて気合いを入れて三脚をかついできたのに展開する余裕がない。

志々島で過ごした時間はどれも強烈に記憶に焼き付いているけれど、何が一番印象に残っているかと問われたら早朝の大クスだと即答できる。
巨樹愛好家ならずとも一生に一度は眺めておいて損のない光景ではないかと。

旅の断片 志々島の大クス 3


FUJIFILM GFX50S II / FUJIFILM GF 20-35mm F4 R WR

レンズをとっかえひっかえしながら大クスの周りを「おお、ここから見たら格好いい!いやここからも!」なんてぐるぐる歩き回るのが最高に楽しい。
いつか単焦点レンズだけ大量に抱えて行ってテーブルにそれらをずらーっと並べて、それこそとっかえひっかえしながら徹底的に撮影するのが私の夢。
いえ、満足する前に感性が死んでしまいそうですが。


どこから眺めてもダイナミック…適当にシャッターを押すだけで格好よく写ってしまう。
それでも出来るだけ心を込めて丁寧にシャッターを押すよう心掛ける。
これは志々島の大クスに限った話ではないけれど、巨樹と向き合い撮影しているとポートレートを撮らせてもらっているような気持ちになる。
私は常にこの「撮らせていただいている」姿勢を大切にしたいし、意識しなくても自然とそんな気分になってしまうのだから巨樹はスゴイ。


GF110mmと同じくこの春から導入したこのGF20-35mm。
最新レンズということもあるのか、性能や解像力は明確に他のGFレンズ群と一線を画すように感じます。

(GFレンズにしては)コンパクトで(GFレンズにしては)優秀なAF、そして他のGFズームレンズの描写から一枚薄皮でも剥いたかのような透明感とキレのある解像力。GF32-64mmも素晴らしい解像力を誇りますが、20-35mmの描写はちょっと役者が違うなという感じ。性格の捻じ曲がったワタクシはズーム全域で単焦点レンズのような描写!なんて評されるこれを鼻で笑ってやろうと思っていましたが、たしかに20-35mmがあればGFマウントの広角レンズは他に一切必要ないかも。20-35mm以上に広角単焦点が求められる場面って、少しでも明るさを稼ぎたい星景撮影くらいしか思い浮かびません。

くそ高い値段ともう少しだけテレ側に余裕を…という点くらいしか欠点の見当たらない名玉だと思います。
間違いなく現時点における最高の超広角ズームレンズの一角。

志々島一人旅


FUJIFILM GFX50S II / FUJIFILM GF 20-35mm F4 R WR

離島旅を満喫しております。これはもう疑似的な離島暮らしと言ってもいい。幸福すぎて、死ぬ。
昨日は志々島上陸後、大クスの前で午前中いっぱい3時間過ごして午後は島を端から端まで散策していました。
そこからきんせんかの庭に椅子とテーブルを並べて一人宴会し21時就寝。
流石にほぼ貫徹から早朝5時スタートで動き回っていたので限界でした。

たっぷり7時間睡眠をとって今朝は4時起床。
簡単に身支度を済ませて港から日の出を眺めて大クス、孝子さんの花畑へ。
しばし青空と瀬戸内海をぽけーっと眺めて拠点に戻って朝食。
縁側に腰かけてたどたどしいスマホ回線を頼りに更新しているところ。

どうでもいいことですがネット回線が繋がらず「サブスクリプションの契約状況が確認できません」なんてPhotoshopを起動すら出来なかったもので、くそっこの野郎!とPCを投げ捨てそうになりました。何でもサブスクで済ませるのも考えものだなあと。やっぱり何だかんだスタンドアローンの買い切り版が一番信頼性が高い。


FUJIFILM GFX50S II / FUJIFILM GF 32-64mm F4 R LM WR

あなたは神に会ったことがありますか?
「Yes.」

どこで会いましたか?
「香川県で。」

ということで今日はチェックアウトまでのんびりして、あとは徳島県の巨樹を1本だけ見に行ってみようかな…くらいで特に予定も目的もナシです。
既に幸福度が極まっているので今後の予定とかどうでもよすぎて頭が働かない。
とりあえず最終的には鳴門のホテルへと向かう。

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