RICOH GR IIIx
GR IIIxに新しいファームウェアが来て、早速イメージコントロール「ネガフィルム調」が追加されました。
なんというスピード感！春頃には追加されるかと想像していましたが、まさかここまで早いとは思いもしませんでした。
やると言ったら即座にこなす仕事の早さよ…耳障りの良い言葉ばかり吐いて行動が伴わないPENTAXと同じ会社だなんて信じられない。
で、散歩ついでに少しだけ試し撮りしてみたわけですが。
事前の情報からフジのクラシッククロームやクラシックネガのような「如何にも」な分かりやすい調整をイメージしておりました。
実際撮影してみると、あれ？結構普通？というか「思ってたんと違う…」
特定の銘柄のネガを意識して制作したわけではないということでしたが、なるほど。これはある種の食材のようなものなのかなと。
ベースとなるプロファイルを用意して、あとはカメラ内設定を弄ってそれぞれのイメージするネガフィルムの写りに調理して下さいね、みたいな。
とりあえず個人的には色調をややグリーンっぽく転ばせて彩度とコントラスト増し、明瞭度ガン下げ、シェーディングマイナス補正。
これで様子を見てみようと思います。あとはフジのように擬似的に粒子感を加えるような処理があれば嬉しかったかなーと。
（もちろんこれらは全てPhotoshopで後処理可能ですが、カメラ内設定だけで完結させるからこそ楽しいのです。）
それにしてもネガフィルム調。
限定モデルだけの特別な機能かと思っていたので、ほとんど同時に無印モデルにまで無料で下ろしてくれたことに感謝しかありません。
たしかにフジやペンタックスのように新イメージを特定の新モデルだけの売りにして新モデルの購入を促すのも戦略の一つでしょう。
が、こういうのって今の時代とにかく多くの人に使ってもらって世に広めてナンボだと思うので、個人的にはリコーのやり方の方が好印象です。
こんなに手厚く面倒見てくれるなら次もリコーのカメラを買うぞ！って思いますしね。（まあペンタックスもリコーの一部ではありますが…）
オリンパスやペンタが初期の一眼の売りにしようとしてた時代には、「そんなの使うか？」「女子供が使う機能だぜ（ひどい差別）」みたいな空気もあったような気もしますが、イメージコントロール機能もすっかり市民権を得ましたよね。
当時はいかに「自然な写真」をデジタルで撮れるかって時代でしたし……フィルムの方がデジタルよりも解像度が高いぜ！ なんて意見もありましたっけ。
そう、「クロスプロセス」なんてもはや死語っぽいのもありましたが……笑
自分としても面白いとは思いつつ、まずちゃんと綺麗に撮れるヤツが欲しいなと思っていました。
「オマケ機能」なのかどうか、メーカーの言い分はそれぞれでしょうが……うーん、最近のペンタックスの商売はちょっとセコいですよねえ。
より多くの人に使わせることで想像もしてなかった使い方が生まれるのが、この手の機能の醍醐味だと思うんです。
エディット幅が大きいものも欲しいけど、めちゃくちゃピーキーなのがあってもいいし……顔がグリーンに写るコントロールでポートレートの名作が生まれるかもしれないですよね。それが写真文化だって気もする。
ええ、lightroomにしたって、ヘンテコ・プリセットで遊ぶのが楽しい人間です。スライダーいじりなんか、もうほんとやりたくなくて……。苦笑
> 狛さん
まさにそのとおりで、初期の頃なんかホントこんな子供だまし誰が使うんだよって思ってましたね。
当時のものはいかにもフィルターかけてます感の強い無料のスマホアプリみたいな出来だったのも大きいかもしれません。
最近のはわりと自然ですよね。実際わざわざRAWで撮影してPCで現像する人って一部の趣味人くらいだと思われるので、
ああいうの一発で見栄えが良くなるんだから、そりゃウケるだろうなあと。
この手のオマケ機能って多くの人にバンバン使ってもらって、たまーに生まれる名作を見た人が「俺もそのカメラ買うぜ！」となるのが
理想的な形だと思うんですけどね。一部のマニアだけが「お、それは夏天ですな？素晴らしい。」なんてニヤニヤしてるだけで
本当に満足なの？と。もうカメラのスペックなんか各社横並びで正直店頭でどのモデルを買ったってキレイで似たような写真が
撮れるんだから、ウチのカメラならこんな面白いことできるぞ！って撮影体験で個性を出してもらいたいです。