
Nikon Z f / Nikon NIKKOR Z 24-70mm F4 S
率直に申し上げて淡路島は巨樹目的で訪れるにはやや弱いイメージがありました。
こちらにも「せっかくだから寄ってみようか…」とあまり期待せず向かったのですが。
ええ、良い意味で予想を裏切ってくれたクスノキ巨樹。やるじゃないか淡路島!

建武3年(1336年)、楠木正成と新田義貞に敗れて京を追われた足利尊氏が九州に落ちのびる途中、「妙勝」という名に惹かれてに立ち寄ったと言われています。妙勝とは縁起が良い、これは勝利の前兆に違いない!と一振りの刀を奉納した尊氏サンがその後室町幕府を開いたのは皆が知るところ。現在では「妙に勝つお寺さん」ということで受験生が多く参詣に訪れることで名が知られているそうです。
さて。駐車場に車を停めると早速目的の巨樹らしき姿が視界に飛び込んでくる。
おお、この樹冠は!!樹冠を望むだけでもなかなか期待が高まるではありませんか。

まずもってロケーションが良すぎる。是非とも晴れた日に訪問していただきたい巨樹です。
見下ろす先は大阪湾。南港あたりで大阪湾を眺めるとあまりの汚さに絶望しますが、これは文句なしに素晴らしい。

いきなり巨樹ではなくお寺からの眺望の話になってしまい恐縮ですが、周辺環境の良さも巨樹を評価するポイントの一つでしょう。
居心地の良さが感じられないと、いくら立派な巨樹であってもそれだけで残念な気持ちになりますから。

墓地のど真ん中にそびえる立派な大クスノキ。
まるで巨大な傘が墓地全体を覆って守っているように見えます。

常緑樹のクスも秋冬はやはり葉が落ち、残った葉も色褪せて少し見栄えが悪くなってしまいます。
11月の訪問でこれだけの姿を見せてくれるのだから文句なしに樹勢は良好。
今後もさらなる成長が期待できるでしょう。

あまりの快晴っぷりに明暗差がキツく海や青空が白くすっ飛んでいますが、肉眼で眺める景観の良さと言ったら。
他人様が眠る墓地であまりのんびり過ごすのもどうかと思いつつ、度々手を止めて風を感じたくなってしまいます。

兵庫県指定天然記念物。
淡路島から南下して徳島県入りしてしまうと幹周10mクラスのクスノキがごろごろしているため7.5mは目立った数字ではありませんが、実際訪れてみると細かい数字のことなんかどうでもよくなるくらいテンションの上がる巨樹でした。まあそもそも7.5mでも十分デカいか。さらにこれほどの樹冠。見応えがないはずがない。

海側へと突き出た大枝は元々別の個体で根本が癒着したものだとされています。
例の尊氏サンが参詣した際、家臣が大クス=楠木正成に見立てて「この野郎っ!」と幹をぶった切り現在の姿になったという伝説もあるそうな。個人的にはロマンあるこちらの説を推したい。クスノキマサシゲ?誰やねん、な大クスさんサイドは突然刀で襲われてたまったものではありませんが。

見事な枝張り。次回は春夏の姿を眺めてみたいですね。
淡路島北端からアクセス良好なのが嬉しい。

いつまでも元気でいてほしいものです。

玉垣あり、周辺は大量の墓石ということで設置するスペースがなく、今回ほぼ出番がなかった三脚…
次回はせめてもう少し広く撮れる広角レンズを持参したい。
2025/11/18訪問
「妙勝寺の大クスノキ」
兵庫県指定天然記念物
樹齢 推定600年
樹高 26m
幹周り 7.5m