京都市左京区鞍馬 由岐神社の大杉

FUJIFILM X-T20 / XC 16-50mm F3.5-5.6 OIS / Film Simulation PROVIA / Grain Effect weak
FUJIFILM X100F / Film Simulation PROVIA / Grain Effect Weak

鞍馬寺への参道の序盤に現れる由岐神社。
ロープウェイに乗るとスルーされてしまうポイントなので徒歩で参拝します。

明らかに他のものより樹高のあるスギが三本。その全てが御神木ですが中でも最大のものが記事最初の画像のスギ。
こちらが「由岐神社の大杉」として紹介される巨樹です。

正直なところスギの巨樹としては大した幹周ではありません。
ですが、ズドン!とそびえ立つその姿は遠目に見てもいかにも荘厳で、あぁこれまた凄いのがいたもんだなあと驚かされます。スギの巨樹はこれが良いんだよな。遠くから見て「ウソだろ?」と思いながら近付き、いざ近付いてみると言葉も出ない。そんな小細工無し、男の中の男…いや、スギの中のスギ。どこに出展しても恥ずかしくないスギでございました。

スギの巨樹の樹皮が好き。
ささくれ立った樹皮がまた良い味出しているのです。

どうしても同じような写真ばかりになってしまうのですが…
この空まで突き抜けるようなストレートさ。もうたまらんわー。

枝が随分細かく伐採されていますが、真下に本堂への参道がありますからね。このサイズの巨樹になると枝といっても丸太みたいなものですから、そんなものが頭に落ちて来ようものなら重傷不可避なわけで。伐採も止むなしだと思います。

京都市天然記念物。
古くから「大杉さん」と呼ばれているんだそうな。「様」ではなく「さん」というところに親しみが込められているようで心地良く感じました。「天神さん」とか「コープさん」といった風に京都人は結構モノや場所を「さん」付けで呼ぶことが多いのです。うん、神様…というよりもっと素朴な、一家の家長であるとか地域の守り神みたいな身近なイメージ。

いくら眺めていても飽きないから不思議。

周辺の木々と比べると高さが郡を抜いているので落雷が心配ですが、このまま更なる高みを目指してグングン伸びていって欲しいものです。それにしても平日早朝の鞍馬は人も少なくて本当に気持ちいい。オススメです。

由岐神社の大杉
京都市天然記念物
樹齢 約800年
樹高 約53m
幹周り 約6.5m

5件のコメント

  1. 一枚目の写真がこのスギの魅力をすべて写し撮っていますね。
    もう幹周なんかのサイズなんかは置いといて、ただただ見入ってしまいます。
    『よし、ええ杉見たわー』って素直に心から喜べそうな。
    そうですね、落雷が心配ですが、樹勢がありそうなのでまだまだ大きくなりそうで
    これからも楽しみな巨樹ですね。

    「さん」付けされているのもいいですね。
    そうか京都人は親しみを込めてそう呼ぶんですねぇ。

  2. また名前だけで誤爆しました、サーセン。
    この杉もだいぶ樹高がすごいですね。
    三本揃ってこちらを見下ろすかのように立っている姿がとても神々しいです。三本というか「三柱」と呼びたくなる。
    神々しい性質のものを「さん」と身近に呼ぶのもいいですね。
    神仏の形を成しているそのものをそうは呼べないものですが、御神木というのは我々と同じ生命体であるので、一段近いとも思える……とはいえ、驚愕すべき長寿と巨大さを持っている存在感を考えると、半神というべき存在なのですかね。
    信心に乏しい者ゆえ、厳格な霊場は畏れ多いのですが、巨樹と我々日本人のことを考えると、避けてはいられない対象ですね。

  3. > 狛さん
    いえいえ。とんでもないです。
    三柱。凄くしっくり来ました。本当ですね。
    ひょっとしたらこの一帯の平穏を支える柱なのかもしれません。
    僕も信心乏しい無神論者なので、こうして巨樹目当てに寺社を参拝しているとちょっと申し訳ない気持ちになります。
    てめえ、さっき○○に参拝したと思ったら30分後にはこっちかよ!なんて神様は怒っているかもしれません。
    神様の心はきっと大海原のように広大なはずなので、煩悩の塊のような人間にも加護を与えてくれると信じたいものです。

  4. > RYO-JIさん
    そうなんです。
    スギの巨樹は何と言いますか、遠くから「あいつスケールおかしくない?」みたいなモノに一歩一歩近付いて行くあの緊張感。そして目の前に現れたときのインパクト。そこでほぼ勝負(何の勝負?)が決まってしまうような気がします。

    これだけ荘厳な巨樹に対してもさん付けというのが何か気持ち良いなーと思いました。
    神様は身近なところにいるんだぞという安心感のようなものを感じるのです。

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