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香川

旅の断片


LEICA M10 / Leitz Summarit 50mm F1.5 “山崎ズマリット”

若い頃はこの写真この前撮ったばかりだな…と思うとシャッターを押さずスルーしていたのが、歳をとってそんな景色も躊躇なく撮るようになった。
今日の景色を明日もまた同じように見られるとはかぎらない。

10年後、ここからの景色は一体どんな風に変わってるんだろう。
そんなことを考えながらぽけーっと海を眺めていた。


今目の前にある自分の心を動かしたモノはとにかく片っ端から撮っておきたい。
自分にとって写真とはそういうものだと実感して、フィルム写真への未練が一切消え失せたような気がする。

ここ数年のフィルム単価だと「この前撮ったばかり」な景色はスルーしてしまいそうだし、自分のスタイルで撮り続けると月に何十万円もかかってしまう。
まあ毎月何十本もバカスカ撮って現像して、夜な夜な焼酎片手に暗室にこもったり。
フィルム末期のあの時代を思いきり楽しめただけで自分は幸せ者だったなと思う。

旅の断片


LEICA M10 / Leitz Summarit 50mm F1.5 “山崎ズマリット”

定期船の時間待ち。
別にギリギリに来ても十分間に合うのだけど、どうしても早めに到着して荷物をまとめておかないと落ち着かないワタクシ。


別に曇りだって雨だって構わない。旅先にいるというそれだけで既に楽しいのだから。
と言いつつも、やっぱり海を眺めるなら晴天が一番だと思うのです。


話は変わりますが、そういえばフジフイルムさん。
今度はX-T5とX-S20まで受注停止したらしいですね。

インバウンド需要の急増により生産が間に合わず…というのはちょっと言い訳苦しくないか?と。
最近のフジ製品はほとんど受注生産状態で店頭ではツチノコ並みに在庫が見られない状態。インバウンドもくそもないでしょうに。
え?外国人様がいらっしゃったときだけ別室でそっと在庫を渡してるとか?

今現在も海外の大手通販サイトB&HにはX-T5、X-S20共に在庫が十分ある。ということは…
要するに円の価値が死んでいる今、年末商戦で日本市場に在庫を投入するくらいなら海外市場に全ツッパする方が遥かにマシだと。
そういうことなんだろうなあと察します。ここまであからさまに日本人を軽視されると、フジユーザーの私ですら不愉快ですねえ。
まあフジを責めるのもお門違いというもので、結局は常にポーズだけで円安進行を抑える気がない財務省の責任なんですが。

日本人が日本のメーカーのカメラを買えないこの現状。
カカオ豆を栽培してるけどカカオ豆がチョコレートになることは知らない貧困国の人みたいな立ち位置になってきたなこれ。

旅の断片


FUJIFILM GFX50S II / FUJIFILM GF 63mm F2.8 R WR

GFXでも撮影していた。朝夕の津嶋神社は本当に居心地がいい。
ちなみに津島神社本殿の左奥に見えるのが志々島。こうして見るととても近い。


この辺りでは通り雨が降ったらしい。
雨回避能力が高いのもいいけれど、そろそろ久しぶりに雨が降りしきる中での巨樹撮影なんかもしてみたい。

ところでどうでもいい話ですが、我が家では季節の野菜を主に農家の直売所で購入しております。
これからの時期の楽しみといえばやはり根菜。本日待望の紫大根や紅くるりが登場したのですよ。
しかし2年前まで小ぶりなもの3本100円だったのが昨年から2本100円になり、今年はなんと1本100円。ええマジか…と。
とりあえず今年の初物ということでご祝儀価格のダイコンを購入したものの今期はもう買わないかもしれません。
みみっちいこと言ってますけど、たかが100円されど100円だからこそ余計に気になるといいましょうか。

今まで物価が安すぎたのも確かですが、食品はじめ生活必需品の急激な物価暴騰にワタクシの消費マインドは完全にしらけムード。
何を見ても値段をチラ見して「ええ…ほなら要らんわ」でスルーするのが基本姿勢になりつつあります。

旅の断片


LEICA M10 / Leitz Summarit 50mm F1.5 “山崎ズマリット”

丸亀のハローズ(24時間営業のスーパー)で志々島滞在分の食料とお酒を買い溜めし、いつもの神社へ。
ひとしきり海を眺めたら旅の安全を祈願して朝うどんへと向かう。


防波堤に腰掛けて早朝の瀬戸内海をぽけーっと眺めるいつものパターン。
たまにどこか遠くで響く汽笛が旅情をかきたてる。

時間があれば周辺をぷらぷら散歩したかったのだけど、今回はあまり時間がないので断念。
(というか買ったナマモノが傷んでしまうので敢えてギリギリの時間に買い物したわけですが。)


山崎光学でいわゆる「山崎磨き」してもらったこのズマリット1stを手に入れて以降、ズミルックスの出番がほとんどなくなってしまった。
しっかり写るんだけどオールドライカ特有のユルさもあって、そのユルさが旅レンズにとてもよく合うのです。

今回の旅に持って行こうか直前まで思い悩んだライカだけど持って行って正解だったと思う。
ただ目の前にある景色を撮るのに便利機能も超高解像度も要らないわけで、シンプル極まったライカが一番気持ちよく撮影できた。
志々島に大クスさえなければライカ1台だけ持って朝から晩までのんびり撮り歩いてみたいくらい。
ヘンテコな色味に転びやすいライカは巨樹撮影に不向きすぎるのが欠点なんだなあ。

旅の断片


FUJIFILM GFX50S II / FUJIFILM GF 63mm F2.8 R WR

5:30を過ぎると少しずつ空が明るみ始めた。
ここで瀬戸大橋を眺めながら夜明けを迎えることで、ああ旅に来たんだなあと実感できる。


距離や期間の長短にかかわらず、やっぱり一人旅はいい。
好きなとき好きなだけ旅に出られたら最高なのだろうけど今のところ月に一度の小旅行で十分だと感じている。
他人と比べて足りないと嘆くからストレスが溜まるわけで、身分相応な生き方さえ楽しめれば人生結構幸せに過ごせるものです。

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