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香川

新緑の「志々島の大クス」


FUJIFILM X-H2 / FUJIFILM XF 16-55mm F2.8 R LM WR

観光客が帰り静まり返ったくすくすで島民の方と生ビール×3。アコウの煮付けなどいただく。
島暮らしのリアルな体験談を聞くことが出来て非常に充実した時間を過ごすことができました。感謝。
拠点に戻ってもう一度シャワーを浴び、真っ暗な海辺で地酒 金陵を飲みなおしたり。
色々いただいてお腹いっぱいなのだけど、買ってきたナマモノを全て胃袋に収める必要があったもので。
もうしばらく食べ物もお酒も見たくないです…という感じで部屋の片付けを完遂して22時就寝。

4時半起床。洗顔&歯磨きだけ済ませて寝間着のまま早朝の大クスへ。


春夏秋冬、そして早朝から夕方まで本当にたくさんの大クスを見てきたけれど新緑の時期の早朝に見る大クスに勝るものなし。
朝日を受けて黄金色にキラキラ輝く葉、そして湿度を帯びた空気にふわっと香るクスの花の香り。
これはもうたまらんです。確実に「to-fu的死ぬまでに見ておきたい10の絶景」の1つに入る。


それにしても…ほんの1ヶ月前のあの心地いい空気が嘘だったかのように不快指数MAXな日々が続いております。
本日33℃、明日は35℃ですって。今日ですら1時間外を歩いただけで心臓がバクバクいってたのに一体どうしろと。
高原の別荘とかいうやべえ負動産に手を出しそうになる今日このごろ。物件は格安だけど維持費で死ぬ。
自分が独身だったらもうとっくに北見や紋別あたりに移住していると思う。

新緑の「志々島の大クス」


FUJIFILM X-H2 / FUJIFILM XF 16-55mm F2.8 R LM WR

まだまだ整理できていない旅写真が多すぎる。幸せなことです。
こちらは島に上陸した日の午後。缶ビール片手に海を眺めて海沿いをひとしきり歩き回り、ヤギやネコと戯れて一旦帰宅。
ササッと一発目のシャワーを浴びて洗濯機を回しつつ、部屋着に着替えて観光客が去った無人の大クスへとやって来たのでした。


聞こえてくるのはクスの葉が風に揺られて立てるサラサラという音と小鳥のさえずり。
あとはたまーに船のポンポンポンポン…という駆動音が微かに聞こえるくらいか。
人の声も車のエンジン音も一切聞こえない、殺意すら覚えるくそやかましいバイクなんかもちろんいない。最高すぎる。

立派なクスノキを眺めるのももちろん貴重な体験ではあるのだけど、こうした静寂を五感で楽しむことこそ最大の醍醐味なのではないかと思う。
Webや書籍で如何にリアルな超絶写真、ムービーを鑑賞したところでこればかりは絶対に味わえないことだから。
わざわざ時間とおカネを費やして遠出する理由って結局心の奥底、根源的な欲求がそういうモノを求めているからなんだろう。


日が傾き始めると少しずつ樹木の色味が変わって見えはじめる。
季節や天候だけでなく、時間帯の違いだけでも本当に巨樹の表情って大きく変わるんだなと。
他の巨樹を眺めていてもせいぜい2時間くらいのものなので、普段はあまり意識することがないのです。
ああ、ここまで変化するものなんだ。分かっているつもりだけど分かってなかった。色々な気付きがある。

さて。夕方から島民の方と軽く一杯やる予定なので機材を片付けて拠点へ戻ろう。
「また明日」もちろん返事なんて無いのだけど、ここから立ち去る度に自然と脱帽して声をかけてしまうワタクシ。
まあ大クスさんも決して悪くは思っていないのではないか。思ってないといいなあ。

旅の断片


FUJIFILM X-H2 / FUJIFILM XF 56mm F1.2 R

6頭もの子ヤギが増えていた。たぶん他のメスヤギも妊娠しているから今年はまだ産まれると思う、とのこと。
子ヤギは本当に可愛いのだけど、下手すると今年産まれた子ヤギも来年には子を産んで…とねずみ算式に増えていくので、これはなかなか大変なことだ。
そりゃあ千葉県のキョンも増えまくるよな、と。たしかあれ、元々は潰れた行川アイランドから逃げ出した個体でしたっけ。
関西でもシカが増えすぎてハゲ山と化した伊吹山が崩落しまくっていたりと決して他人事ではありませんが。


騒動になった奈良県の某愛護会も、あれって要は農作物を食い荒らして捕らえられたシカも保護の対象になるため他県のように駆除することが出来ず、かといって再び野に放つわけにもいかないので止むを得ず飼い殺しにしていたのが実情らしく、しかしまあ地元の農家さんにしたら死活問題なわけで。鹿のために死ねというのか、という話。今後は駆除可能エリアを増やす方向だそうですが、本能のままに増え続ける野生動物との共存は感情論だけでは解決しない難しい問題だと思います。(と、繊細な問題だけにふわっと締める)

そんなところで暮らす奴が悪い。都会に引っ越せという論調もありますが、お前が毎日食べてる野菜はその田舎で作ってるんだよ、という話でね…
都会のくそ狭い土地でしか農業できなくなったら、おこめ10kgが5万円とかになりますよ。ほな、お宅の真裏に養豚場作るけどよろしいな?

子ヤギが産まれた!というめでたい話から、何故こんな暗い話に。どこが旅の断片やねん。

Diary


FUJIFILM X-H2 / FUJIFILM XF 56mm F1.2 R

写真を撮らない生活10日目。心が満たされている状態とはこういうことなのか。
そりゃあ脱京都してどこか知らない街を撮り歩けるなら喜んでシャッターを押しまくりますけれども。
単純にどこへ出かけてもよく分からん外国人が無限ポップする地元に辟易しているだけなのかもしれない。
コロナ流行の数年間は楽園のような街だったのに。結局また観光公害。頭腐ってるんじゃないかと思う。


本日は来週の富山遠征に備えてガソリンを給油しに行ったり。
ガソリン代が岡山価格より15円も高くて軽く引いたのだった。
まあ長野、高知よりはマシだと思えば。

それにしても梅雨入りしたかのような天気が続きますな。
最近はもう一年の半分くらいが夏なので、梅雨入りしましたと言われても驚きませんよ。

旅の断片


FUJIFILM X-H2 / FUJIFILM XF 56mm F1.2 R

香川県といったらやはり骨付鳥。ということで、ハローズででっかいチキンレッグを購入して焼いてみる。
味付けは適当だしフライパン(ただし蓋なし)で焼いたので若干焦がしてしまったけれど、部屋中に香ばしい香りが漂って食欲をそそる。もちろん海へ。

「かっっっった!!」
いやいや、たしかに値札の下に”親鳥なのでとても固いです”とは書いてあった。書いてあったけどここまでとは。
とてもではないけど歯では噛み切れない。例えるなら鶏の旨味を凝縮したタイヤに齧りついてる、みたいな?
結局鶏の旨味を吸ったごはんだけ食べて肝心の鶏肉は室内に戻ってペティナイフで北京ダックみたいに削って食べた。悲しい。


「お、うまそうなモン持ってるじゃねえか兄ちゃん。」
立ち上がって擦り寄ってきたネコさん。この方ならミシュランタイヤが如き骨付鶏でも食い千切れるのだろうか。
そもそも細かく裂けた破片が胃腸を傷つけるとかで、犬猫に鳥の骨を食べさせるのはご法度だった記憶がありますが。
でも野生のネコって鳩とか雀とかハントしてますよね…うーん。

あ、もちろん私は何もあげてませんよ。島の地域猫なので島民の皆さんが世話しています。

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