- 2021-03-29 (Mon) 12:14
- PENTAX HD PENTAX-D FA 24-70mm F2.8 ED SDM WR | サクラ | 巨木たち（地域別） | 巨木たち（樹種別） | 滋賀県
PENTAX K-1 / PENTAX HD PENTAX-D FA 24-70mm F2.8 ED SDM WR
四国巨樹めぐりの夢を見て3:40目覚める。目覚めてからも夢の中の興奮が収まらず、これは出かけるしかあるまいと滋賀県甲賀市、信楽町を目指しました。（流石にこのご時世ですから四国はムリです 笑）タヌキの焼き物で有名な信楽ですが、ここに近畿圏では名高い一本桜が存在します。桜の名所に詳しい方におすすめの一本桜は？と聞いたら結構な高確率で耳にする名が、この「畑のしだれ桜」。ずっと気になっていながら今回が初めての訪問。ちなみに甲賀忍者で有名な甲賀市ですが、読み方は”こうがし”ではなく”こうかし”なのでお間違いなく。
6:30到着。週明け月曜日の早朝ということもあって余裕の一番乗りでした。第一印象ですが、率直に申し上げると思ったよりもずっと小さい。幹周3.76mというと桜の幹周としてはなかなかのものですが、私が前日に訪問した「魚ヶ渕吊り橋の桜」よりもずっとコンパクトに見えます。そして見てのとおり満開はまだまだ先でしたねえ。今年は桜の開花スピードが観測史上最速ということなので下手すると散り初めているかも？くらいの気持ちで来ましたが、まさか開花が進んでいないとは。無念です。
甲賀市指定天然記念物「畑のしだれ桜」。諸説ありますが、江戸時代初期に植えられたという説が採用されている模様。樹齢は伝承を元に推定400年ということです。サイズだけで見てしまうと本当に400年か？とよからぬ考えも頭をよぎりますが、近年まで枯死寸前だったと言われるその年季の入り方から想像するに相当高齢な老木であることは間違いなさそうです。
しかし…開花状況を抜きに見ても、やはり聞いたほどの存在感は感じられません。今回全く下調べせずに訪問したもので知らなかったのですが、2018年の台風で大枝が折損したことで樹勢が衰えつつあるようです。写真左側の幹はつぼみすら全く確認できず、既に枯死しているように見受けられました。（左側にも僅かに花が咲いているように見えますが、それらは側に植えられた小さな苗木のものです。）
こちら右半身は噂に違わぬ存在感。
しかし、つぼみの付き自体あまり良くないようにも見えます。
このしだれ桜だけ開花が遅れている原因として健康状態の悪さが関係するのかもしれません。
幹には茸の付着も確認できる。あまり考えたくはありませんが、恐らくもう長くはないのではないか。そんな気がしてなりませんでした。
見頃は今週末くらいでしょうか。個人的に混雑する土日は守備範囲外なので今シーズン再訪できるかは分かりませんが、この桜が生きているうちに満開時の姿をこの目に焼き付けておきたいものです。
隣には二世樹の姿が。こちらは随分と開花が進んでいました。満開とまでは行きませんが7分咲くらいでしょうか。遠くない将来、こちらの二世樹が「畑のしだれ桜」の名を継いで人々を愉しませてくれる日が来るのかもしれません。この桜には期待していただけに、ちょっと気持ちが萎んでしまいました。こう感じる私が特殊なのかもしれませんが、このしだれ桜に限らず大勢の人が集まる有名な一本桜を見ると、どうも人間に花開くことを強制されているようで悲しい気持ちになってしまいます。（もちろん桜の延命に尽力されている方の行為そのものに対しては敬意しかありません。）もう数年早く来ておけばよかった！というのが正直な気持ち。本日はこの一本だけの予定でしたが、やや不完全燃焼な感があったので二本目の桜へと向かいます。
2021/3/29訪問
「畑のしだれ桜」
甲賀市指定天然記念物
樹齢 伝承400年
樹高 12m
幹周り 3.76m
滋賀県甲賀市信楽町畑
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コメント:2
- RYO-JI 21-03-29 (Mon) 23:03
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かつての姿を見ましたが、とても立派な一本桜ですね。
しかしそれと比べると・・・残念です。
台風による折損は避けようもありませんけど、せめて元気なままでいられたらと思わずにいられません。
桜で樹齢400年はかなりの古木だと思うのですが、その寿命が今まさに尽きようとしているかもしれませんね。
二世樹が育っているのは喜ばしい・・・ですがやっぱりこの桜の復活に期待したいです。 - to-fu 21-03-30 (Tue) 20:54
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> RYO-JIさん
そうなんです、実に立派な一本桜だったもので出会う日を楽しみにしていたんですよね…
勝手に期待が高まっていただけに落胆の気持ちもその分大きく。ちょっと残念な結果になってしまいました。
（検索するとヒットする観光案内サイトがことごとく大枝健在時の写真を使用しているのはいかがなものかと思います。）
あのとてつもない台風は未だに記憶に鮮明に残っていますが、かけがえのない存在をいくつも奪っていたのだと後になって
気付かされますね。（RYO-JIさんのお宅の窓も粉砕されていませんでしたか？）あの規模の天災相手ではどうしようもありませんが、
一日でも長く生きてもらいたいものです。地域の誇りでしょうからねえ。
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