旅の断片

FUJIFILM GFX50S II / FUJIFILM GF 110mm F2 R LM WR

4時起床。既に空が明るみ始めていた。山に囲まれた京都盆地と比べると日の出が早すぎて焦る。
いや、そんなことより寒い…誰だ温暖な瀬戸内だし寝間着もTシャツでいいだろなんてナメてたのは。
気温は13℃。このままおフトンに戻って二度寝してやろうかと悩みつつも身支度し、コーヒー片手に早朝の海を眺めに出かけた。

美しい…
一日でこの時間帯が一番好きだ。まるで世界を独り占めしているかのような気分になる。

昔は私にとって風景撮影といえば広角レンズだった。というか対象が何であれ広角レンズで撮っていた。
もちろん今でも広角レンズで撮影したダイナミックな風景写真は大好物なのだけど、当時とは少し趣向が変わったような気がしている。
雄大な景色の特に美味しいと感じる一部分だけを持ち帰る中望遠レンズによる風景撮影も贅沢で面白い。

ボケ量とか圧縮効果とかテクニカルなことはどうでもいいのです。
ファインダーに写った目の前の景色の一部を持ち帰る、写真撮影という行為の極みとも言えるこの潔さこそが最大の魅力だと思う。
「俺が見ていたのはお前だ!」と、逃げも隠れもせずに日の丸構図でズガン!と打ち抜けると気分がいい。

2件のコメント

  1. そうですね、風景なのに110mmの使用頻度が高いなぁと感じておりました。
    が、そう思うほどに中望遠で風景を撮るという発想が私的には無かったのでとても新鮮です。
    趣向が少し変わるだけで選ぶレンズも変わって、もちろん撮る写真も変わる訳で。
    わかりやすい日の丸構図も全然アリで見ている方も気持ちいいですよ。

  2. > RYO-JIさん
    昔の自分には考えられなかった中望遠レンズの活用と望遠レンズでの野鳥撮影は、コロナ禍の中だからこそ得られた新しい世界だと思っています。
    不可抗力で転ばされて、そのままただ起き上がるのもシャクですからねえ。
    望遠系のレンズは下手に小細工して撮影するよりも愚直にズバッと切り取る方が気持ちいい写真になる気がしますね。

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