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香川の記憶


FUJIFILM GFX50S II / FUJIFILM GF 35-70mm F4.5-5.6 WR

少しずつ日が傾き始めたので、拠点としている少し離れた砂浜から海沿いの道を写真を撮りながらのんびり散歩した。
夕焼けという現象は空気中のチリなどに太陽光線が散乱して…などと理屈では理解していても実際に刻一刻と青空が表情を変えていく様を眺めていると、そのあまりの美しさに心奪われてしまうのです。

銀塩モノクロの暗室プリントにも感じたことですが、現実で起こる化学変化の中にはゼロとイチの羅列で形成されるデジタルデータでは表現しきれない何かが存在すると確信しております。だからこそWeb上に溢れる絶景写真では満足できず、こうして現地を訪れたくなるのではないでしょうかねえ。自然が偉大であることなど語るまでもありませんが、それを美しいと感じ取れる人間の五感というやつもなかなかに優れたシロモノではありませんか。どうだ畜生たちには理解出来まい。


もう無我夢中でシャッターを押しましたねえ。望遠レンズを持って来ていれば…なんて後悔しながら。少しでも望遠に近いレンズを!と、PENTAX K-1とFA77mmリミテッドのセットを取りに車までダッシュで戻りましたっけ。まあ実際撮ってみたらテレ端70mm(35mm換算で56mm)も77mmもほとんど変わらなかったわけですが。戻ってる暇があったら濡れる覚悟で波打ち際まで攻め込む方がずっと効果的だったように思う。おっさんのくせに風呂上がりだから汚れたくない、などと日和ってしまったのが敗因です。お前は少女か。

夕焼け、朝焼けを狙うならα7RIIIとタムロン70-180mmのセットも車に放り込んで来るべきだ。というのが今回の教訓ですね。まあ実際にはフル装備で臨んだ旅にかぎって空がどんより曇っている…というのが容易に想像できるんですけど。

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