【再訪】徳島県美馬郡つるぎ町 桑平のトチノキ

FUJIFILM GFX50S II / FUJIFILM GF 20-35mm F4 R WR

今回のつるぎ町巨樹めぐりでどうしても再訪したかったのがこの「桑平のトチノキ(桑平の大トチ)」。
うん。やっぱり貞光から巨樹を眺めながらつるぎ町の山奥へ向かい、最後をこのトチノキで占めるのが一番な気がする。
それでは6年前と変わらぬ素晴らしい立ち姿をどうぞ。

と言いつつ、早速遭難しかけたワタクシ。再訪なのに。
トチノキへのアクセス手段は二つあり、一つは桑平堂に車を停めて「桑平堂の大スギ」の麓から下りる(徒歩数十メートル)ルート。
もう一つが桑平堂へ至る少し手前に立つトチノキ・大スギの案内看板脇から山中の斜面を登るルート。

前回訪問時後者を選んだ(というか桑平堂前があんなに開けているとは知らなかった)もので、昔懐かしんで斜面を登ってみたのですが…
先人の踏み跡が完全に消失していて行きも帰りも完全に道に迷いました。桑平堂に駐車するのがベターでしょう。

結果的に再会できたのでヨシとしましょう。
それにしても相変わらず本当に美しい。惚れ惚れしてしまう。

何故「巨樹」なる悪く言えば「ただひたすら大きいだけの木」にこれほどまで惹かれるのか。
このトチノキにはその魅力が全て詰まっているように感じます。

身近な近畿圏にも立派なトチノキ巨樹は生えているのですが、樹冠の美しさは今まで眺めてきた中でも文句なしのナンバーワンですね。
両腕を大きく広げ、そこに後光が差しているかのような淡い緑のシャワー。存在感が圧倒的すぎる。

幹の迫力だけでもグッと引き込まれるものがある。
とはいえ、やはりおすすめは5月中旬から後半にかけての新緑、そしてトチノキの花が楽しめる時期ですね。
まあ花の香りは決して「ああ、いい香り…」とうっとりするようなものではないのですが。(ちょっと汗っぽい変な匂い)
それでもあのヘンテコな香りと花弁がぱらぱら降ってくる様は私の記憶に強烈に焼き付いているのです。

是非とも木の下に立って天を仰いでいただきたい。

本当、時間の制約がなかったら何時間でも眺めていられるし眺めていたい。
きっと夕焼けに照らされる姿も美しいのだろうなあ。

あまりの美しさに似たような写真を何十枚も撮ってしまうではありませんか。
どうせ次回も似たような写真を量産して帰ることになるのだと思う。それでいい。

春の又兵衛桜のように毎年5月はこのトチノキを軸に予定を組んでもいいのでは?と思うくらいに素晴らしい巨樹。
気候のいい時期だけに他にも色々選択肢が出てきてしまってそうもいかないのが悩ましい。まったく、贅沢な悩みです。

巨樹に興味のない方にも是非一度、麓から樹冠を眺めていただきたいですね。
ちなみに夏の時期は蚊、アブが集ってくるので虫除け必須でお願いします。

「桑平堂の大スギ」前からのショット。
個人的には大スギをじっくり眺めてからトチノキ、をおすすめします。
スギも立派なのですが、いかんせんこちらが圧倒的すぎるのでトチを眺めてからスギだとどうしても印象が弱くなってしまう…
前回同様、スギとじっくり向き合えなかったことだけが心残りです。次回こそは先に桑平堂を目指したい。

2025/5/15再訪
※サイズなどは前回の訪問ログをご参照ください。

2件のコメント

  1. 6年・・・早いですねぇ(笑)。
    素晴らしい!
    あの時の感動がまた甦ってきました。
    これまでの巨樹訪問を振り返ってみても強く印象に残っている巨樹の一本です。
    新規の巨樹を精力的に回るのも楽しいですが、気に入った巨樹の元を定期的に通うのも満足度が高いですよね。
    ましてやto-fuさんの場合はメイン機材が変わっているので余計に楽しまれたことでしょう!

  2. > RYO-JIさん
    本当に早いですよね。信じられませんよ。
    ワーワー言いながら巨樹を見て回るのが楽しくて、大物たちを眺めた感動も相乗効果で倍増でした。
    日本一の大エノキを失った今、つるぎ町を代表する巨樹はこのトチノキなんじゃないかと思います。
    近畿圏からも近いとは言い難い立地ですが、機会を見て定期的に訪れたいものです。(一応日帰りも不可能ではありませんし)
    次回のサミット…徳島高知ほど大物巨樹が密集したエリアとなるとなかなか思い浮かびませんねえ。

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