FUJIFILM GF 110mm F2 R LM WRを購入

RICOH GR IIIx

GFマウントの中望遠枠として110mm F2を購入しました。
最後の最後までGF 100-200mm F5.6と非常に悩んだのですが、これは恐らくどちらを買っても結局もう片方も試してみたくて仕方なくなるパターンだなと。
それなら先に高額な方を買っておいた方が後が楽だろう、決め手はそれだけです。

利便性の100-200mmと画質特化の110mm？
ズームはF値の暗さがネックですがGFX50SIIには強力なIBISが搭載されていますから、はっきり言って大きなデメリットにならないと思います。
どちらを買っても後悔しないし、どう足掻いてもいずれもう一方が欲しくなるのではないかなあ。

以下、適当にフィルムシミュレーションをいじくりながら試し撮りした写真など。

FUJIFILM GFX50S II / FUJIFILM GF 110mm F2 R LM WR

良いレンズってファインダーを覗いた瞬間に分かってしまいませんか？
ああ、これはあれだ。良いレンズだと。GF 110mmはまさにそんなレンズでした。

約1kgという重量級レンズですがボディサイズとのバランスがいいからなのか、そこまで手首への負担は感じられません。
いえ、軽いとは言ってませんよ？しっかり重いんですけどね。当然ズッシリ感は感じられます。
フルサイズのボディに85mm F1.2を合わせたようなイメージでしょうか。
実際焦点距離は35mm換算で87mmになりますが、フルサイズのアスペクト比3:2に対して4:3と上下が広いため、フルサイズの85mmとほぼ同じ感覚です。

先ほどの写真を等倍拡大。
解放のF2でこれだけ解像したら十分ではないか？

ボケはきれいな円形ですが周辺に行くにつれ形が欠けてレモン型になっていきます。
ボケ量の大きさに期待して中判を買われる方もいるだろうと思いますが、個人的にはボケを楽しむならフルサイズが最も合理的だと考えています。

理論上はセンサーサイズに比例してボケ量も増しますが、中判センサーにフルサイズ以上のボケ量を求めるとレンズの大きさが実用的ではなくなってしまう。
この1kg級レンズですらフルサイズに換算したら被写界深度は85mm F1.4相当ですから。
現代の技術、ラインナップなら同じ金額を出してフルサイズのボディと85mm F1.2を揃えるのが最適解でしょう。

それなら中判のメリットって何なんだよ。そう思われるかもしれません。
個人的にはある程度絞った際の圧倒的な解像感、立体感。そして撮影データが持つ豊富な情報量ではないかと思います。
ハイライト、シャドウの粘り強さは流石にフルサイズの比ではない。
下手するとCGとか一昔前に流行ったHDRのような嘘くさい写真に現像してしまいがちなほどです。

1年間GFXを触ってみて感じたのは、粘り強さをあえて制御して飛ばし、潰す技量。
これが中判センサーを使いこなすキモなのではないかなと。

F8まで絞って撮影して気付いたのは「うわ、センサーダストがものすごい！」だったという 笑
そういえばこの1年間全くセンサー清掃なんてした記憶がない。
とりあえずペンタ棒を用意しましたが気になるチリはブロワーで吹くだけで簡単に一掃できてしまいました。

等倍拡大。
ちなみにアップロードのために圧縮しているので若干細部がとろけていますが、実際にはもう少ししっかりディテールが生きています。

まだ少し撮影散歩しただけなのでアレですが、このレンズ…いいぞ。
GF 110mmで四国の海や又兵衛桜を撮りたかった。

ポートレートはもちろんですが風景撮影のために出かけるのが楽しみになる。そんな名玉の予感がします。
え？ストリートスナップですか？どうでしょう。私は街中でこんなレンズを構えたおっさんを見かけたら瞬時に不審者認定してしまいますが。
職務質問上等な方であれば別にいいのではないでしょうか。暴漢に襲われた際は護身用の鈍器としても活躍しそうです。ただし過剰防衛とみなされる可能性大。