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FUJIFILM X-Pro2

兵庫県朝来市 糸井の大カツラ


FUJIFILM X-T20 / XF 10-24mm F4 R OIS
FUJIFILM X-Pro2 / XF 35mm F2 R WR

兵庫県朝来市、糸井渓谷の奥に待つ「糸井の大カツラ」。
ずっと気になりながらも訪問するタイミングを伺っていた巨樹でしたが、とうとう邂逅してしまいました。

(撮影したらそのままWebに載せられるようウニャウニャと設定を弄りながら良いJPG画像を撮ることに尽力し、あくまでもRAWは保険として残しておくスタンスで楽しんできましたが、今回は日の出直後の悪天候ということもあって流石に諦めました。フィルムシミュレーション無しです。) 全文を読む

Diary


FUJIFILM X-Pro2 / XF 18mm F2 R / Film Simulation ASTIA


 


 


疲れた。

福井県小浜市 加茂神社の大スギ


FUJIFILM X-T20 / XF 10-24mm F4 R OIS / Film Simulation PROVIA
FUJIFILM X-Pro2 / XF 35mm F1.4 R / Film Simulation PROVIA


5月10日の巨樹巡りシリーズ。若狭町から小浜市に入り、新平野駅脇の高架から線路を越えて加茂神社へと向かいます。加茂神社は田園風景が延々と続く、のどかな集落の奥にありました。


太平洋側の直線的に伸びるオモテスギではなく、日本海側に多く見られるウラスギだと思われます。公式には幹周6mということですが、ご覧のとおり高さ3mを超えたあたりから幹がぶわっと膨らんでいるため数値よりずっと巨大に見え、遥かに迫力を感じます。


健康そうな枝っぷり。幹を見ても痛みは感じず、まだまだ若い。これからもグングン成長することが想像できます。


あんなにスリムな根元で支え切れるのだろうか…と心配になってしまいますが、ウラスギとはそういうものなのでしょう。自分は太平洋側で育ったからかウラスギという存在があまり身近なものではなく、スギがこんな形状をしているというだけでも驚きだったりします。(流石に少しずつ慣れてきましたが。)


本当に立派なスギだ。小浜には他にも「若狭姫神社の千年スギ」という立派なスギがありまして、単純な大きさや迫力で言えばそちらに軍配が上がるのですが、あちらは根元を見たり直接触れたりすることが出来ない点がちょっと物足りないのです。

あちらの千年スギは神様のように崇高で遠い存在に感じるのに対して、こちらはもっと親しみやすい集落代表の爺さまのようなイメージ。やっぱり間近に寄り、触れられるというだけで総合点を結構底上げしてくれるような気がします。個人的には千年スギよりもこっちの方がゆっくり見ていられるし、見ていたいかなあ。


手入れが行き届いていて気持ちの良い神社でした。
ちょっと腰を下ろして空を眺めていたら1時間も経ってるじゃないか。みたいな空間。また来たい。


この大スギの他にも鳥居から少し南に歩いたところにあるムクノキ、隣のゲートボール場の隅にあるムクノキもなかなか立派なものです。お越しの際は併せてどうぞ。

鳥居南のムクノキはこの石碑に書かれているように天然記念物指定された立派なムクですが、残念ながら根元から大きく朽ちてしまい樹勢が衰えています。かつてムクノキとしては愛媛県新居浜市のものに次ぐナンバー2の大きさだったそうですが、現在の姿は正直なところ魂の抜け殻のように感じました。

加茂神社の大スギ
小浜市指定天然記念物
樹齢 約500年
樹高 約25m
幹回り 約6m

福井県三方上中郡若狭町 信主神社のケヤキ


FUJIFILM X-T20 / XF 10-24mm F4 R OIS / Film Simulation PROVIA
FUJIFILM X-Pro2 / XF 35mm F1.4 R / Film Simulation PROVIA


信主神社本殿に寄り立つケヤキ。参道からパッと目に飛び込んでくるその様はどう見ても御神木ですが、御神木ではないんだそうな。こちらのタブノキが正式な御神木のようです。


それにしてもケヤキらしからぬ様相。これは瘤と呼んでいいものなのか。
他の植物に寄生されていることもあり、遠くから見ると「何だあれ」という感じでした。樹皮もなんだかケヤキらしくないし。


正直、ちょっと不気味です。まるで人面瘡のような。
ケヤキの成長過程で何が起きたらこんな瘤が出来るのか。
とにかく目を惹くのはこの瘤でしょう。


瘤の上部はもう何だかよく分からないことになっていました。
近くで見ると1本の木なのにミニジャングルのようだ。ミニチュアの猿が暮らしてそう。
あぁ毟り取ってあげたい。


この信主神社の巨樹は…とにかくツタや寄生樹が目立つのです。これなんか簡単に剥ぎ取れるし、取ってあげればいいのになあなんて思うんですが、それなりに地元に愛されている様子ではあるので単に放任主義だというだけの話なのかもしれません。


まず地上5mの辺り(瘤の上部)で片方の幹が欠損、その他にもそれなりに枝の欠損が目立つものの樹勢はまずまずで健康そうに見えます。


この場所の関係者の方がこっち(ケヤキ)は樹齢1,000年行かないくらいだなと仰っていましたが、どうなんだろう。あまり成長を促進する環境だとも思えないため単にサイズでは語れませんが、1,000年はちょっと言い過ぎかなあ…と感じました。樹皮の感じからは結構若い印象を受けました。

信主神社のケヤキ
樹齢 約1,000年(実のところ500年くらいでは…)
樹高 約20m
幹回り 約6.9m

福井県三方上中郡若狭町 信主神社のタブノキ


FUJIFILM X-T20 / XF 10-24mm F4 R OIS / Film Simulation PROVIA
FUJIFILM X-Pro2 / XF 35mm F1.4 R / Film Simulation PROVIA


上村家のタブノキを撮影する前に訪れていたのがこちらの「信主神社のタブノキ」です。以前から小浜を訪れる度、いい感じにこんもりとした森があるなあと気になっていました。熊川宿の道の駅から少し若狭方面へ、右手にファミリーマートが見えたらその向かいに位置しています。信主神社本殿の真横に注連縄が巻かれた大きなケヤキが生えているのですが、地元の方いわく「そっちはご神木じゃない」との事。注連縄なんて巻かれていないばかりか本殿の裏手にひっそりとそびえ立っている、こちらのタブノキがご神木なのだそうです。ややこしいな。


ここを訪れるにあたって何よりも大切なことがあるんですね。
声を大にして言いたい。頭上注意ですぞ。


タブノキのてっぺん付近に多数の鳥の巣があり、幹の麓はそのフンで地獄絵図と化しています。正直なところ、うわあ頭に落ちてきたら嫌すぎるなあ…という不安が頭から離れず、この巨樹と真剣に向き合うことが出来なかったように思います。だって…ねえ。頭に鳥のフンはちょっと嫌だよ。(その昔三鷹の会社で働いていた頃、昼休みに近くをふらふら歩いてたら頭にハトのフンが落ちてきたことを思い出すなあ。公園の水道で頭洗ったっけ。)


そこらに散乱する卵。風で落ちたのか、別の鳥に落とされたのか。
鶏卵のSサイズくらいあります。何の鳥の卵なんだろう。


推定樹齢は1,100年。冷え固まったマグマを思わせる重厚な樹皮。近くで見ると岩の塊のようにも見えます。


本殿側から見ると健康そうなタブノキですが、裏手に回ると片方の幹がゴッソリと欠損していました。ズシンとそびえ立つこの巨樹は鬱蒼と覆い茂る森の中ではいささか窮屈なように見え、その息苦しさも相まってとにかく痛々しく思えます。


根元からはタブノキの新しい命が…というわけではなく、別の種類の苗木に侵食されようとしています。幹には引っ張ったらターザンごっこ出来そうなくらい頑丈なツタも伸び、ちょっと綺麗サッパリ整えてあげたいなという気になりますね。


森の中は日中だというのにほとんど日が差しません。せっかく人が来てくれるから近々綺麗に整備したいんだと仰っていました。先ほどの鳥のフンの問題もそうですが、正直今の状態では一般の参拝客の方がここまで足を踏み入れることはないでしょう。夏はやぶ蚊も多そうですし、僕もマムシとかいないだろうなあ…なんてビクビクしながら近づきました。


このタブノキは若狭町の天然記念物に指定されています。
が、お墨付きの看板を送って来るだけで結局何もしてくれないんだとぼやいておられました。あまり裕福ではない集落の場合、その天然記念物や有形文化財を維持するだけでも大変なのです。これは美山の「かやぶきの里」の方も仰っていました。美山の場合、かやぶき屋根は観光資源になる分まだマシでしょう。お金をかけてこの森を整備して、果たして採算が取れるのか。結果は誰の目にも明らかです。

ああ、何か暗い話になってしまって本当に申し訳ありませんが、これから更なる少子高齢化が進み限界集落が増えた地方には、巨樹を愛でられるだけの余裕があるのだろうか…そんなことを考えさせられる1本でした。

信主(しんしゅ)神社のタブノキ
若狭町指定天然記念物
樹齢 約1,100年
樹高 約25m
幹回り 約6.6m

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